ばほうざん れんこういん はつうまでら

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平成17年12月15日
御詠歌
「こまいばう たからのやまは
            はるごとに なお しげりそう
                         ゆきあいの まつ」
当院の御詠歌です。御詠歌は身口意の三密修行そのものです。
歌の意味するところを意識として心に感じ(意密)、鈴・鉦を鳴らす行動として表現し(身密)、言葉として詠じ(口密)ます。この三つの要素が融けあったとき、えも云われぬ三昧の境地となります。
ぼけ防止にもなりますよ。 どうぞお気軽にご参加下さい。
平成17年12月1日
人ですか人間ですか?

「あなたは人ですか人間ですか?」と聞くと皆さん困った顔をする。
当方の意図する意味が分からないようだ。
自分と対峙する家族・他人・食べ物・自然環境などとの"間"の取り方がうまくいって、始めて「自分は人間なんだ」と言える資格が出来るのではないでしょうか?
昨今、家庭や地域社会が急激に変容し、物質面で豊かになった反面で個人の価値観やライフスタイルも大きく変わり、人と人とのつながりも希薄化して来ている様に思えてなりません。"間"の取り方の下手な人が増えているような気がします。
せいぜい、「間抜け」とか「間が悪い」とかにならないよう努力しないといけませんね。

平成17年11月1日
豊田綱領

蓼科にある蓼科山聖光寺(奈良薬師寺の別格本山)は、地元ではトヨタのお寺として知られており、30数年前に交通安全を願ってトヨタ自動車によって再興されたお寺だそうです。その当時の社是「豊田綱領」には
一、上下一致、至誠業務に服し産業報国の実を挙ぐべし
一、研究と創造に心を致し常に時流に先んずべし
一、華美を戒め質実剛健たるべし
一、温情友愛の精神を発揮し家庭的美風を作興すべし
最後に
一、神仏を尊崇し報恩感謝の生活を為すべし
とあり、今も毎年7月トヨタグループ首脳陣が一同に会して参拝しています。
「なるほど」と和尚は感心することしきりです。

平成17年10月16日
笑門来福

”笑う”ということが、医療現場で重要視されるようになってきたそうです。
笑うと、ナチュラルキラー細胞が活性化され、自然治癒力がパワーアップし、
病気やガン細胞の増殖を抑える。肌がきれいになる。などなど、いいことずくめ
だそうです。 まさに笑門来福。
そういえば、お寺の和尚さんの説法が落語の元祖だったとはご存知でした?
高座というのも、和尚さんが壇に座る時の台座から来ているそうです。
皆さん、最近お腹の底から笑ったことがありますか?ーーわっはっはっはーー

平成17年9月21日
中秋の名月

左は中秋の名月と当院の九輪です。
愛・地球博の某パビリオン、皆さんご覧になられたでしょうか?

月による潮の満ち引きによって、繰り返し海水に浸ったり乾いたりすることが、生命の誕生や進化への重要な要因で、もし月がなかったら地球上に生命が生まれる
ことすらなかったかもしれないとのこと。
我々人類も誕生していない。

大宇宙の精緻なバランスの中でのみ、生かされ生きるこの命を慈しむ心を大切にしなくてはいけませんね。

平成17年9月11日
義経

NHK大河ドラマ「義経」、愈々佳境に入って来ました。ところで義経の名は牛若丸→遮那王→義経と変化します。二番目の遮那王は京都の鞍馬寺に居た時、毘盧遮那の遮那から命名されました。
真言宗の根本仏は大日如来です。宇宙の森羅万象は生命も含めてすべてが大日如来の現れとされます。また仏教の如来・菩薩・明王などはすべてその化身と考えます。
この大日如来の漢訳が「毘盧遮那仏」です。

平成17年8月16日
京都五山の送り火

毎年8月16日は京都で五山の送り火が挙行されます。お盆の送り火とされていますが、元々は都に疫病が流行った折に、お大師様が東寺に陣取り京都御所を護摩壇とし、東山の右「大」文字は胎蔵界曼荼羅、大北山の左「大」文字は金剛界曼荼羅、「妙法」を本尊とし「舟形」を水天、「鳥居」を火天になぞらえて都を清めんが為の護摩供を修法したのが始まりと云われます。発想のスケールが実に雄大で夢があると思うのは、私だけでしょうか? 因みに「大」は大日如来を現します。

平成17年8月2日
ディスカバリー
NASAのスペースシャトル「ディスカバリー」のことが盛んに報じられています。
船外活動では、3億円の宇宙服に10億円の生命維持装置を背中に背負っているとのこと。地球の圏外では、生身の人間では生きられないことが本当に良く分かります。
その意味で、何もしなくても生きていける地球上はなんと有難いことでしょう。
人間同士がいがみ合い、憎み合い、殺し合う---情けない世界をいつまで続ければ気が済むのでしょう。
平成17年7月21日
卒哭忌(そっこくき)
先日、前住職の百ヶ日の法要を初盆供養と兼修として営みました。百ヶ日は十三仏参りの一つの区切りで、卒哭忌とも云います。
故人を思いつつも、もう哭くことは卒業する頃ですよとの意味でしょうか。
もうすぐ、当院の年中行事の一つである、「木瓜加持」があります。
和尚も前を向いて頑張ります。準備・準備です。
それにしても、暑いですな。
平成17年7月3日
お香の功徳

お仏壇の荘厳には、香・華・灯明・茶・菓・珍膳を調えてますか?
中でも、お香はその妙香によって、私たちの心身を清浄に保つ功徳と共に、仏弟子を正法に導いてくれるとされます。
香には白檀系、伽羅系、沈香系などがありますが、和尚は最近は伽羅系のものを良く使います。静寂の中、妙香に包まれて瞑想するなんてのは煩雑な現代社会の中では
一寸した贅沢かも知れません。今で言うアロマテラピーは、6世紀の仏教伝来と共にあった訳ですね。

平成17年6月21日
地蔵菩薩
昨6月20日は例年通り、津市仏教会の無縁仏供養の日でした。
津偕楽公園奥の津市の無縁塚の頂上には地蔵菩薩が祀られています。
地蔵菩薩とは、大地の母胎という意味で大いなる導きの仏様です。
墓地の入り口に六体のお地蔵さんが祀られているのを六地蔵といい、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の六つの世界に渡って導いて下さいます。
野原や道端でも良く見かけるおなじみの仏様ですが、歴史を遡ると実はあの閻魔大王の化身だとはビックリですね。

   御真言は、「おんかかかびさんまえいそわか」です。
平成17年6月11日
馬頭観音への祈り

ある日、境内にひょっこり現れた岐阜県からのカクシャクたるご老人。齢93歳との由。
太平洋戦争で中国戦線に従軍中、留守宅の奥様が2年以上毎日毎日近所のお寺にお参りしてくれたおかげで、部隊が全滅した中で自分ひとりだけが生き残って生還されたとのお話。
そのお寺の御本尊は馬頭観音だったので、当院の看板に書かれた本尊馬頭観世音菩薩の文字を見て、思わず立ち寄られたとの事でした。純粋で真剣な祈りは、天に通じるものなんですね。お二人の仲の良いご夫婦像が目に浮かぶようでした。

平成17年5月20日
謹啓3

5月16日前住職(和尚の父ですが)の本葬を無事に終えることができました。多数のご焼香ありがとうございました。
理趣経の後段に「善哉善哉大安楽」(よきかなよきかな大安楽)との句がありますが、父の境地もこうあってくれればと願うこの頃です。
下の日本画や書など、思い出として飾りましたが、ご会葬の皆様には見て頂けたでしょうか?

平成17年5月9日
謹啓2

 早いもので今日が四七日となります。
さて、この5月16日に前住職照雲和尚の本葬の儀、執り行います。生前にご縁のあられた方に香を手向けて戴きたく、謹んでご通知申しあげます。  詳細はお問合せ下さい。
 左のお軸は前住職が63歳の頃より始めた日本画作品の1つです。本人も気に入っていたらしく、軸装を施してあります。
本葬の時には、思い出として飾ってみようかと思案しています。

平成17年4月20日
謹啓1

 当山前住職照雲大和尚儀、去る4月12日、齢92才を以って遷化致しました。
 ここに生前のご厚誼に対し深く感謝の意を表しますと共に、謹んでご通知申し上げま
す。なお密葬の儀は4月15日に近親者により相済ませました。

弘法大師の御詠歌第3番に
    「あ」字の子が「あ」字の故郷立ち出て、また立ち還る「あ」字の故郷
とあります。
「あ」字とは、大日如来の種字(しゅじ)で即ち「大宇宙」を表します。
4月12日満開の桜に祝福されるように、大日如来の御許に還って行きました。
「諸行無常」を噛み締めている、ここ数日です。

平成17年4月3日
愛・地球博

愈々開幕しましたね。今回のテーマは
「自然の叡智」とか。

「自然の叡智」とは「大宇宙の摂理」と同じことです。
これを真言宗宗祖、弘法大師は毘盧遮那仏(=大日如来)と呼ばれました。
サブテーマに「循環型社会」、これは「輪廻」に通じると思います。
大自然の精緻で微妙なシステムのバランスの中でしか、生存できない我々人間が戦後60年、還暦の年に温故知新に目覚めたというのも、何かの因縁でしょうか?

平成17年3月21日
国際競争力
交通・通信手段の発展によって益々世界は身近なものになって来ています。また競争も国内だけでは井の中の蛙状態となり、あっという間に外国勢に席捲されかねません。これに伍して競争してゆく為の日本人の必須3条件は、1.英語 2.パソコン 3.信仰心 と思っていますがどうでしょうか? 3.は普遍的倫理観・道徳観と言ってもよいでしょう。戦後の日本で最も弱体化している部分と思いませんか?
平成17年3月1日
初午寺(はつうまでら)

当院の寺号は「初馬寺」が正式ですが、その由来から「初午寺」と思われる方も多いようです。山号を馬宝山、院号を蓮光院、寺号が初馬寺となります。本尊が馬頭観音なので、中央競馬の馬主さんが、持ち馬の健康・健闘祈願に参詣されることもあります。
さて、3月10日、11日は「厄除け祈願の初午会式」が開催されます。
どなた様も神仏のパワーを頂いて、元気で健康に過ごせるよう、どうぞご参拝下さい。
また、遠隔地の方はメールででもご相談下さい。

平成17年2月15日
街中の祈願寺
トップページに当院のことを、”街中の祈願寺”と記したが、平安の昔は伊勢街道沿いの条里の田圃の広がる中に、四天王寺やこの寺のみが人々の目をうばったのではないかと思っています。津駅が近いこともあり、今ではビルの谷間という雰囲気ですが、一筋入ったところにあるので静かな佇まいと言えます。「南無大師遍照金剛」の祈願旗を目印に皆様どうぞ御参詣下さい。
平成17年2月1日
馬頭観音

当山の御本尊は、聖徳太子が厄除観音として、自ら彫られたと伝承のある馬頭観世音菩薩です。観音様は聖観世音菩薩に始まり三十三変化されると言われますが、馬頭観音は忿怒相をされているところから、馬頭明王とも呼ばれ、その怒ったお顔ゆえに、最も慈悲深いとされます。畜生道の主宰とされ田舎道の路傍の石仏にも見られます。又鎌倉期には、戦闘馬の守護として武士の信仰を集めたり、今では競馬場の傍で見られた方もおありでしょう。さらには霊場巡拝の守護仏であったり、最近ではペット供養の御本尊としても信仰されています。皆様も御参詣の折にはどうぞ御尊顔を拝してください。

平成17年1月17日
進化
地球が誕生して46億年、そして40億年前に原始生命の誕生、私たちの祖先は4億5千万年前の魚から進化を繰り返し、19種類の人類が誕生と絶滅をし、現代人の登場は今より1万年程度前だとか。 現代人の母親のお腹に宿った生命の種は、この永い永い進化の歴史をたった十月十日の間に成し遂げてこの世に人として出現します。
摩訶不思議の世界---大日如来の世界に我々は生かされています。感謝・感謝。
平成17年1月1日
災い転じて福となす

昨年の漢字は「災」でしたね。極めつけはスマトラ沖地震による大津波。世界中がおかしくなって来ているようです。
左の写真は和尚がアメリカ在住中(1991年)のものですが、NYの世界貿易センタービルもまだ有りました。2001.9.11の事件以来、特におかしくなってきたような気がしてなりません。
今年は、標題のようにいきたいものですが、転じるところには人間の意志と行動が必要です。人事を尽くし、祈り、天命を待つ---お大師様の理想とされる密厳国土に少しでも近づけるよう努力したいものです。

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