ばほうざん れんこういん はつうまでら
商売繁盛・良縁成就・大漁祈願
御真言:おん あろりきゃ そわか
元禄時代の作。
柔和な手つきで大きな魚の入った篭をぶら下げ、優しい
微笑みを浮かべた顔立ちの観音様です。
魚籃観音は三十三観音の一つで、法華経普門品に「善男子もし諸々の苦悩を受けた時、この観音を一心に称名せば観音即座にこれを聞き、男子は解脱することを得せしめん」とある。また、中国の観音感応伝によれば「唐代に魚商の娘が婿選びにあたり、この観音を一心に称名し良縁を得た」という。
この石像は元禄時代に九鬼浦の網元が豊漁・縁結びの観音として祭ったところ大漁に恵まれたという。うわさを聞いた桑名藩の家老に引き取られた後、桑名の網元宅、同網元の津新町別宅、羽所町の料理旅館と数奇な運命をたどり、昭和57年区画整理に伴い当寺に祀られることとなった。