ここは絵画展覧室の分室の1つ「真実と虚構を称える書庫」…。
こちらでは館主が描かれたオリジナルのテーマによる作品が
主として展示されています

※こちらで扱われている作品は2002年〜2007年間にかけて描かれたものです。
※描かれた時系列は、左上から新しいものが横に並び、右下が最も古くなります。

真実と虚構を称える書庫 Truth & False

New  « 01 -- »  Old

■年賀状:2008年
※2008年製作

2008年のメール向け年賀状として描かれた作品です。描き始めたのが11月末でしたが、最終的な完成は1月中旬くらいの段階ですので、かなり長い期間携わってきた絵のようです。
そのせいか描いている間のコンセプトも二転三転して、周囲もむやみに暗かったり(いつもの如しですが…)蒼かったり、あるいは私も年賀状を読んでいる今の構図だけでなく、紅茶を飲んでいたり、正面を向いていたり、あるいは躍っていたりと色々と変遷を経ました。時間を置くと色々と大変なのだと、そういった痛感的な教訓を得られる一枚といえるでしょう。

年賀状2008年

■年賀状:2008年
※2008年製作

2008年の年賀状用として描かれ、葉書に印刷して方々に配りまわった作品です。葉書印刷を前提とした場合、挨拶文のようなものを描くためにどうしても葉書に対して余白のような場所をつけておかないといけないわけで、日々この構図については館主様も色々お考えのようです。
干支にあわせて今回描かれた「鼠」というモチーフですが、館主様に言わせると「馬とか猿とか犬よりよっぽど良い感じ」とのことですので、どうやら山場を越えて、暫くは館主様の嫌いモチーフから離れられるようです。

年賀状2008年

■寒中お見舞い:2007年
※2007年製作

2007年の寒中お見舞い様の作品です。館主には葉書用の干支の絵以外にメールには別のものをというのが考えがおありらしく、さりとて時間もないのでさてどうしようかと考え、館主にある種の悪魔めいたアイデアが浮かんだのでした。即ち「前に描いた絵をちょちょっと塗りなおせば、結構使えるんじゃない?」みたいな発想であり、良くも悪くも館主の社会人として獲得した知恵でしょうか。
つまりこの絵には元となっている館主の絵があるわけですが、流石にそれが何かについては私の口からは申し上げられません…。

寒中お見舞い2007年

■年賀状:2007年
※2007年製作

2007年の年賀状として描いて方々に配りまわった作品です。干支が亥年ということですので、お馴染みのファンタジーな猪が描かれています。
凄く食べにくそうな牙を備えたこの猪のイメージコンセプトは『もののけ姫』に出る『乙事主』様、黄泉の国から戦士たちが帰ってくると大暴れするあの方です。全体の配色が緑色なのは背景を森にしようと考えていたためですが、森の背景を描いているような余力がなかったことから断念、猪だけがやたら緑色っぽくなってしまったという逸話がありますが、これはこれで“味”なのかもしれません…。

年賀状2007年

■暑中お見舞い:2006年
※2006年製作

2006年の暑中、残暑ならびに秋中御見舞い用として方々に配りまわった作品です。この頃、館主のメールのデータが吹っ飛んで一部復旧ができなかったりといったアクシデントも重なった事もあって、結果として暑中や残暑御見舞い類は誰に出して誰に出していないか分からないという混乱期へと突入しました。
館主様の直感では、今でも返事を出していない相手もいるだろうとのこと、もしも暑中お見舞いの類を送ったのに返事をいただけていない、というような方がいらっしゃる場合、そのような状況下にあることをご了解の上、改めてご連絡をいただければと存じます。

暑中お見舞い2006年

■年賀状:2006年
※2006年製作

2006年の年賀状用に方々に配りまわった作品です。戌年といわれて年末の最終局面まで困窮を極めたテーマだったようでしたが、瀬戸際で“狼”というテーマを手に入れ、そこからは2日くらいであっというまに出来上がっていたという快足的な作品です。
背景の空は、親戚が一度見せてくれたアメリカの空模様の写真をわざわざもう一度送ってもらって、それを元にしているため、従来の館主様でよくあるオレンジ色の空とはまた趣の違う空ができています。

年賀状2006年

■年賀状:2006年
※2006年製作

2006年の年賀状として方々に配って回ったCGのうちの1枚です。暖炉に火をくべる図式として考えられたものでしたが、当然ながら館主は暖炉の火をご覧になったことはあまりありませんでしたので、その時に動いていたハロゲンヒーター、部屋を暗くしてその明るみを参考にされたのでした。結果として暖炉の火としては異常なほど赤くなり、何か塩化カルシウムあたりが石炭に混入されているようになりました。
ついでに後で書き加えた火口箱のパースもおかしいです。色々と思うところのある絵ですが、描いた当人は下から明るさが射す顔、という当初の目的を果たしたせいか他のことは些事に過ぎないと仰っていました。

年賀状2006年

■暑中お見舞い:2005年
※2005年製作

2005年の暑中御見舞い用に方々に配って回ったCGです。諸兄からの感想を纏めて率直に述べるなら「シチュエーションの分からない絵」という、実に真っ当な感想に至ったわけですが、そもそもが描き手の「あー緑色の水描きてー」というそれだけの発想から始まった絵ですから、その中のモチーフが司書だろうが紫の魔女だろうが浮遊少女アリスだろうがアズラエル様だろうが構わなかったのではないかと思います。
実は館主は当初、デザインでは平たいお盆形の水を持っていたはずなのですが、塗り終わってあら不思議、水の球に見えるようになってしまっていたのでした(だから持ち方が何気なく変になっています)。

暑中お見舞い2005年

■年賀状:2005年
※2005年製作

2005年の年賀状として使われたもう一つのCGです。特に葉書印刷用の原寸はより大きく、謹賀新年の文字が入ってました。
当初、館主は「鶏といえばインフルエンザ、やっぱりここはタイプ:疫病を狙うべきでは!」などと仰っていましたが、よくよく考えれば祖父母や親類縁者にも出す葉書においそれとそれを描くわけにはいかないと危うく悟り、比較的安心できるデザインで纏められました。夕日はもうなんだか手癖のような有様ですが……。

年賀状2005年

■年賀状:2005年
※2005年製作

2005年の年賀状として各地に配りまわった作品です。但し、実は館主様のディスプレイが実際の明度よりも黒く映し出す傾向にあったらしく、想定していた色よりも随分薄い色で方々には出回ったようです。ここに掲載されている絵は想定色をより忠実に再現してみたもので、配布物と違って文字なども入っていません。
2004年末は随分と色々な予定が立てこんでおられたらしく、この絵にとりかかったのも新年明けてからという体たらくな一年の始まりだったと記憶しています。

年賀状2005年

■暑中お見舞い:2004年
※2004年製作

2004年の暑中御見舞い用に方々に配りまわった作品です。但し、実は館主様のディスプレイが実際の明度よりも黒く映し出す傾向にあったらしく、想定していた色よりも随分薄い色で方々には出回ったようです。ここに掲載されている絵は想定色をより忠実に再現してみたもので、配布物と違って文字なども入っていません。
空以外のものも描けるように、というコンセプトで打ち出されたのが窓枠と大平原でしたが、窓枠はともかく大平原は随分と心残りのある出来栄えだったようです。

暑中お見舞い2004年

■桜の舞う光景
※2004年製作

2004年の年賀状の構図をそのまま流用して描いた作品です。花見にいく機会あって、そこで桜を思う存分見た経緯から桜と蒼い空、という色を全面に押し出した絵を描きたいと考え仕上げられています。
館主の絵にしては珍しく淡い明るくパステルな彩りを多く用いており、結果として春らしい絵柄になったものと思います(どうあれメイド服とかは相変わらずの色ですが)。年賀状での心残りはこうして雪辱戦を果たしたのでした。

桜の舞う光景

■年賀状:2004年
※2004年製作

2004年の年賀状CGとして方々に葉書として印刷して配ったCGです。館主は幼少時代をシンガポールで過ごしていた時期があってか、猿といわれると中国京劇の印象とインドネシアの『ワヤン・クリ(影絵芝居)』のデザインがごたまぜになったような印象が強く、その結果としてこのような絵が館主的「猿」になったようです。全体的に白くなっているのは自地部分に文章を書き込むためです。

年賀状2004年

■暑中お見舞い:2003年
※2003年製作

2003年の暑中御見舞い或いは残暑お見舞いとして各方面に同封されたCGです。館主様が「色んな質感を描きたい、もう水滴だけでべたべたぼやぼやさせている時代は終わったのだ!」と叫びながら求めた題材が、その時期が雨の多い夏場だっただけにこのようになったわけです。
色々と新技術を盛り込めた一方、一部では素足の部分がエロエロだとか色々と予想だにしていなかったところから反響があった一作です……。

暑中お見舞い2003年

■年賀状:2003年
※2003年製作

2003年の年賀状CGとして方々に配布したCGです。館主の心中の“朝焼けと逆光的な影の入り方を描きたい”という欲求からこういう風になったわけですが、完成して全体を見通した時、悲劇的に光源がおかしい事実を目前に愕然とした年始の館主の姿は忘れ難いものです。
誰にもツッコミがなかったのが、また身中如何なる印象を抱かれたのかという想像をかきたて、館主の頭をこれまた掻きたてるのです。

年賀状2003年

■CD「幻想旅団」ジャケット裏面
※2002年製作

紅緋鷹氏の個人製作CD「幻想旅団」のCDジャケットに使用された背景です。上述のものと同じく図書館に掲載されているのはその縮小版です。提供サンプル曲を聞くうちに毛色の変わった色彩、躍動感と浮遊感が駆け巡り、心赴くままに(半分眠気と戦いながら)創られていった直感的な代物です。
印刷開始日ギリギリに上げたというある意味ではダイナミックにスピード感だけ一人前になった一作だと館主は誇らしげに開き直っておられました。

CDジャケット裏面

■CD「幻想旅団」ジャケット表面
※2002年製作

紅緋鷹氏の個人製作CD「幻想旅団」のCDジャケットに使用された背景です。印刷用だったため、原型は一辺1500ピクセルという大きさで、当図書館に掲載されているのは容量の都合からその縮小版です。館主が印刷用にCGを描くというのは初めての事で、これだけの大きさのキャンバスを相手取っての製作は大いに手間取る事あった様です。
とりあえず大樹を描くという事、古ぼけた写真のような空を描く事、というコンセプトから通称“灰羽空”に“ほしのこえ雲”という新規技術を透して作成されたようです。

CDジャケット表面

■暑中お見舞い:2002年
※2002年製作

2002年の残暑見舞いとして各方面に配布したCGです。残暑見舞いとして適当な文字などを挿入する前段階のものです。もっとも製作データは軒並み、昨年のハードディスク破滅事件に伴い失われ、現在ではこのJPG形式の画像だけが残されることとなりました。
当初はベランダのみ描いて全体に白を基調としたデザインになる予定だったのですが、『ほしのこえ』なるムービーの空を見てもう青空を描くしかない、という気分になってこのような青基調のデザインに路線が変更されたそうです。

暑中お見舞い2002年

■暑中お見舞い:2001年
※2001年製作

館主が暑中、及び残暑お見舞い用に描かれたCGです。こちらに展示してあるものを適当な大きさにして、文字を挿入して各方面にお送りしたそうです。
思い立って水彩調に仕上げてみましたところ、実に影の部分が彩り豊かになり、“独特”な陰影を含んだ奇妙な作品に仕上がってしまいました。これは以後、館主が影部分に様々な色を混ぜ始めるという手法の端緒となりました。

暑中お見舞い2001年

■ユグドラシル
※1998年製作

館主がウロボロスのデザインを次ぐ形で描かれた作品です。約半年という醸造期間、暑中お見舞い、残暑見舞いの時機すら逸し、遂に引越し記念として完成、「ユグドラシルの意味は?」と問われる作品です。
基本的にはモチーフはやはり「日立CMのあの木」ですが、ところどころ他にもルナルサーガと言う小説に出てきた火山の樹や、聖剣伝説2のマナの樹が入っています

ユグドラシル

■ウロボロス
※1998年製作

何気なく館主が手元のルーズリーフに描いた代物がどういうわけか結構気に入った仕上がりになってしまったので、そのままスキャニングして色塗りしてしまったという作品です。
本格的にCG作品として着色までができあがった絵であり、金属の質感に目覚めてしまった一大転機でもあります。

ウロボロス