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植村直己・帯広野外学校の歴史(2)

開校10周年(1995年)〜20周年(2005年)まで

1995年(平成7年)
9月9日〜10日 『親子で楽しむカヌー教室』
 初日は拓成湖で基礎訓練、翌日は戸蔦別川の激流に挑戦。なぜか、大人より子どものほうが上手。
9月23日〜24 32回野外学校『自然探験学校』
 1泊2日の短縮バージョン。拓成湖でカヌーの基礎学習と急流下りに挑戦。

1996年(平成8年)
1月13日〜15 33回野外学校『冬の冒険学校』
 上級コースは自分の装備+テント類を背負い、スキーで拓成湖へ。夜は一人ずつ穴を掘って、シートをかぶって寝てみました。
2月11日〜12 『親子で楽しむスキーと犬ぞり』
5月3日〜4日『親子で歩く春の山道』
5月19日『野草を喰らうつどい』
6月2日『高山植物観察会』アポイ岳
8月1日〜7日 34回野外学校『サバイバルキャンプ』
 この年も、登山の日は雨。しかし小雨の中、無事十勝幌尻岳の登頂を果たした。「去年は雨で登山ができなかったので、今年は晴れてほしいと思ったが結局は雨。足場が悪く歩きにくかったけど、頂上までいけてよかった」(参加者の感想文)。
9月14日〜16 35回野外学校『自然探験学校』
 今年もカヌーを満喫。上級コースは十勝川の川下りに挑戦。豪快な“沈”もあったが、無事10kmの行程を下ることができた。一般コースは拓成湖で基礎編と応用編、こちらもスリル満点。
9月22日『親子で楽しむもみじの登山』
 今年から新設した、親子と一般を対象とした秋の登山。30名が大雪山系赤岳の紅葉を楽しんだ。

1997年(平成9年)
1月11日〜13 36回野外学校『冬の冒険学校』
 明け方の気温はマイナス21℃。「雪洞の中は思っていたほど寒くありませんでした」(感想文より)。
2月8日〜9日『親子で楽しむスキーと犬ぞり』
5月3日〜4日『親子で歩く春の山道』
5月18日『野草を喰らうつどい』
7月6日『高山植物観察会』
 大雪山系緑岳の高山植物観察。お花畑の大半はいまだ雪田。下山はコメ袋を敷いて尻すべりも。
7月20日〜21日『大人のための野外学校』

 参加者から大人のためのプログラムを、との要望に応えて今年から実施。「キャンプの知識を身につける」を目的としたが、参加者わずか2名にスタッフが15名。取材の記者は困惑、スタッフは…。
7月31日〜8月6日 37回野外学校『サバイバルキャンプ』
 登山は好天、数年ぶりに頂上からの景色を堪能。この年、アウトドア雑誌に掲載された「6泊7日22,000円」の記事を見つけてやってきた相模原市の中学生2名も元気に参加。
9月13日〜15 38回野外学校『自然探験学校』
 参加者が5名と少ないこともあって、全員で十勝川下りを楽しんだ。
9月23日『親子で楽しむもみじの登山』
 昨年に引き続き、大雪山系赤岳の登山。

1998年(平成10年)
1月10日〜12 39回野外学校『冬の冒険学校』8名
 「とにかく“寒い”。手足は凍るように冷たいし、食事の支度をすれば作ったものが本当に凍ってしまう…」(感想文より)
2月13日〜14日『親子で楽しむスキーと犬ぞり』
4月25日 ログハウス竣工10周年祝賀会 16
 昭和63年に竣工して丸十年を記念して、当時の苦労を知る人、お世話になった方をお招きし、ささやかな宴を開催。
5月3日〜4日『親子で歩く春の山道』
5月7日『野草を喰らうつどい』
6月21日『高山植物観察会』アポイ岳41
7月18日〜19日『大人のための野外学校』
 今年も参加は2名。今後の継続に?
7月30日〜8月4日 40回野外学校『サバイバルキャンプ』
 上級コース3名と一般コース10名が参加。上級は自分たちで食料計画を立て、買出し。全装備を背負って前進基地まで20kmを徒歩移動。帰りももちろん徒歩で。お疲れ様でした。
9月12日〜13 41回野外学校『自然探験学校』
 カヌーがメイン。1日目は拓成湖で基礎学習。全員が基礎をマスターできたので、翌日は十勝川下り。
1010日『親子で楽しむもみじの登山』
 日高山系の伏美岳(1792m)に登山。頂上からは日高山脈の大パノラマが期待されたが…

1999年(平成11年)
1月9日〜11 42回野外学校『冬の冒険学校』
 上級コース2名と一般コース4名+釧路教育大の学生2名が挑戦。上級は全装備を背負って雪の林道をスキーで14km移動。雪不足で雪洞が作れず、凹地に銀マットをかけて寝場所とした。
 一般コースは基地で雪洞つくり。外気温がマイナス10℃まで下がらず、期待はずれの暖かな朝を迎えた。
2月13日〜14 『親子で楽しむスキーと犬ぞり』18
5月2日〜3日『親子で歩く春の山道』
5月7日『野草を喰らうつどい』
◇6月14日 野洲健治校長逝去
 文字通り野外学校の顔であり牽引車であった野洲校長が逝ってしまいました。体調も順調に回復に向かい、4月の基地整備ではスタッフと一緒にお酒をいただきながら、いろいろな話しをしていた矢先、慌しく旅立たれてしまいました。
◇6月24日 常任理事会
 中村悟事務局長が校長代行に就任。
7月4日 『高山植物観察会』
 大雪山系緑岳の登山。34名が参加。
8月5日〜11 43回野外学校『サバイバルキャンプ』10
 十勝幌尻岳登山では、久しぶりに十勝平野〜日高山脈の雄大な景色を見ることが出来ました。
9月11日〜12日『親子のための野外学校』
 「大人のための…」に替わって開催。植村公子名誉校長も参加し、酒井会員の手による羊のフルコース料理など、アウトドアの楽しさを満喫。14名参加。
10月9日〜11 44回野外学校『自然探験学校』
 今年もカヌーのプログラム。二日目には十勝川下り(平原大橋〜十勝川温泉)に挑戦した。
1017日『親子で楽しむもみじの登山』
 バス転落事故
今年の本行事はトムラウシ方面にある「秘奥の滝」を訪ねるトレッキングとし、参加者8名、スタッフ8名の計16名が、マイクロバスで目的地へ向かいました。しかし、当日は初雪で林道の路肩が見づらい条件の中でスタッフが運転操作を誤りバスが河原へ転落。重軽傷者14名という重大事故を招いてしまいました。

2000年(平成12年)
1月8日〜10 45回野外学校『冬の冒険学校』
 「朝、起きたら、生きていた。また機会があったら参加したいです」(上級コースの感想文)。「楽しくて、いい経験になったけど、もう来ないぞ、ぜったいに!」(一般コースの感想文)
◆2月19日 平成12年度総会
◇2月26日〜27『親子で楽しむスキーと犬ぞり』19
◇5月1日 伊東俊明指導部長逝去。
 野外学校設立の時期から、豊富な登山経験を生かしてプログラムの組み立て、装備、スタッフの指導に活躍いただいていただけに、大黒柱を失ってしまいました。
5月3日〜4日『親子のための野外学校・春の山道』
 今年度から「春の山道」「高山植物観察会」「もみじの登山」「スキーと犬ぞり」を親子のための野外学校と改称、参加者増を目指すことに…。
6月11日『高山植物観察会』

 アポイ岳の事前調査を前週に行ったが、本番は参加者不足で中止。バス事故の影響か。
8月3日〜9日 46回野外学校『サバイバルキャンプ』20
9月24日『親子のための野外学校・もみじの登山』
 大雪山系ユニ石狩岳の紅葉を楽しみに出かける。
10月7日〜9日 47回野外学校『自然探験学校』
 久しぶりに登山のプログラム。1日目に伏美岳登山口の山小屋へ移動し、頂上を目指す。その日は1792mの伏美岳山頂でキャンプ。満天の星空、十勝平野の夜景を楽しむも、翌朝には強風でテントを押さえるのがやっと。下山後は、山小屋で1泊し、最終日に基地へ戻って無事解散。
◇1110日 小野登志和監事逝去
 野鳥の専門家で、開校時から監事をお願いしていました。 


2001年(平成13年)

1月6日〜8日 48回野外学校『冬の冒険学校』
 自然体験活動初級リーダーの研修会と共催実施。参加者5名と研修生32名の大所帯となった。
2月23日〜24 『親子のために野外学校・スキーと犬ぞり』
 参加者0。スタッフが冬の遊びを満喫してしまいました…
5月3日〜4日『親子のための野外学校・春の山道』6名
5月20日『野草を喰らうつどい』11
◇6月24 指導員研修
 富良野岳南麓に広がる原始ヶ原のトレッキングを実施。変化に富んだ沢沿いのコースで、来年以降の行事に使えそう。

7月8日『高山植物観察会』
 富良野岳登山。17名が参加したが、野外学校の登山につきものの雨。2時間ほど進んで、登山道脇の植物観察だけで下山。
8月2日〜8日 49回野外学校『サバイバルキャンプ』4名
9月22日〜24 50回野外学校『自然探験学校』5名
 1日目は登山口の山小屋まで移動して1泊、翌日は伏美岳登山。頂上は前夜の雪でうっすら雪化粧も、空は快晴。頂上で雪合戦を楽しんで下山。
10月7日『もみじの登山・富良野岳』8名
 7月のリベンジ。秋のさわやかな青空の下、色づいたナナカマドや綿毛だけになったチングルマなど、秋ならではの景色を楽しむことができた。

2002年(平成14年)
1月5日〜7日 51回野外学校『冬の冒険学校』
2月23日〜24日『親子のための野外学校・スキーと犬ぞり』 快晴。2家族4名
◇4月27日〜28日 春の基地整備
 傷みが目立つごえもん風呂の床の改修。このとき中村校長が入口の床を踏み抜き「本格的に直さにゃ〜」と一言…これが校長最後の姿になるとは。
5月3日〜4日『親子のための野外学校・春の山道』
5月19日 『野草を喰らうつどい』
 毒草の見分け方の学習したのち、雨の拓成湖で野草採集。
用意したメニューは次の通り
てんぷら:タラの芽、コゴミ、ユキザサ、コシャク、ウド、ニワトコ
汁物:野草入りブタ汁
あえもの:ヨブスマソウ、コゴミ、ギョウジャニンニク、ヤチブキ、ワラビ、フキ、ウド
その他:ウドの白ワイン煮、ギョウジャニンニクのクリームソースパスタ
デザート:ヨモギもち
◇5月26日 中村悟校長逝去
 植村さんと帯広との架け橋、野外学校創設に奔走し、設立後は裏方に徹し、野洲校長亡き後は校長として先頭に立って活躍いただいていました。これから益々と思っていた矢先の急逝。
6月16日 『アポイ岳高山植物観察会』
◇6月19日 常任理事会を開催
 小貫耕喜指導部長が校長代行に就任。
◇7月 ホームページを開設
8月1日〜7日 52回野外学校『サバイバルキャンプ』
 比較的天候にも恵まれ、十勝幌尻岳登山も校長以外は全員登頂を果たす。期間中テレビ局が同行取材。参加者より、テレビクルーの方が大変だったよう。
9月14日〜16 53回野外学校『自然探験学校』
 1・2日目とも拓成湖でカヌー。2日目にはみんな上達。
9月29日『もみじのトレッキング・原始ヶ原』
 富良野岳山麓に広がる高層湿原「原始ヶ原」を訪ねるトレッキング。コースは沢沿い、丸木橋を渡ったり岩にしがみついたりとスリル満点、景色は抜群。
◇1116日 中村悟さんをしのぶ会
 基地を会場に、5月に逝去された中村校長を偲ぶ会を開催。酒井会員の羊料理を肴に思い出話に花を咲かせるも、寂しさも新た。

2003年(平成15年)
1月11日〜13 54回野外学校『冬の冒険学校』
 参加者3名。少ないと、内容が濃くなる。いろいろな経験をつむことができました。
2月22日〜23 『親子のための野外学校・スキーと犬ぞり』
◇3月1日 15年度総会
 小貫耕喜校長代行が校長に就任。
◇4月23日〜26日 ごえもん風呂改修工事
 長年、風雨に耐えてきたごえもん風呂もついに限界。壁とスノコを一新して、木の香りが漂う?風呂場にリニューアル。工事はどんころ組が請負、中村基金を活用しました(385千円)。
5月3日〜4日 『親子のための野外学校・春の山道』
 6家族24名が参加。春の穏やかな日差しの中、基地でシラカバ樹液を採取した後、自然観察に出かけました。今年は春が早かったせいか野草・山菜が大収穫。夕食で汁の具にしたり、おひたしにして味わった。2日目は八千代牧場の散策。
5月18日 『野草を喰らうつどい』
 今年は小貫校長みずからそば打ち。打ちたて・採りたての天ぷらそばに舌鼓。
7月13日 『初夏のトレッキング・沼の原』
 今年は大雪山国立公園内の高層湿原「沼の原」のトレッキング。下山後は高原温泉で汗を流して、夕方、帯広着。ちなみに天気は曇り。
7月31日〜8月6日 55回野外学校『サバイバルキャンプ』
 よりによって、登山の日が雨降り。雨具を着て山道を進んだものの、八合目付近で断念。翌日からは盛夏、サバイバル生活は楽しむことができた。
9月13日〜15 56回野外学校『自然探験学校』
 今年は台風あとで、ちょうど良く増水した札内川の上札内〜清川間をカヤック2艇とカナディアン6艇で、5時間ほどで無事下ることができた。
◇9月21日 もみじの登山ユニ石狩岳事前調査
 偵察の甲斐なく、本番は参加者不足で中止。

2004年(平成16年)
1月11日〜13 57回野外学校『冬の冒険学校』
 道教育大釧路校の「フレンドシップ事業」と共催。参加者13名+学生22名+教員3名の大所帯。初めての共催事業。しかし、学生の実習を兼ねているため、どこまで手出し・口出しが必要なのか困惑する場面も。
2月28日〜29日『親子のための野外学校・スキーと犬ぞり』
 会場は例年通りどんころ野外学校。1日目は犬ぞり体験ののちカーリング。2日目はスキーとスノーシューで自然観察。途中で雨模様となるが、コメ袋を尻に敷いて急坂を豪快にすべり降りた。
◇4月3日 平成16年度総を開催
 恒例だった「野草を喰らうつどい」の休止を決定。
◇4月24日〜25日 基地整備
 雪が落ちやすくなるようにと、管理棟屋根のペンキ塗り。これで、屋根だけは鮮やかな赤色となる。
5月2日〜3日『親子のための野外学校・春の山道』
 好天に恵まれ、春の自然を体感。

8月5日〜11日 第58回野外学校『サバイバルキャンプ』
 本州や十勝以外の道内各地からの参加者多数。また久しく忘れていた夏の暑さもあり、内容充実。登山も、サバイバル生活も大いに楽しむことができた。
9月18日〜20 59回野外学校『自然探験学校』
 今年もカヌーがメイン。1日目は拓成湖で基礎学習。2日目は札内川(大正〜南帯橋)を2時間ほどかけて、「沈」することもなく下り終えた。
9月26日『もみじの登山 ユニ石狩岳』

 野外学校の登山にしては珍しく好天。途中でナキウサギに出会うことができたり、頂上からの雄大な景色に感激。
◇11月6日〜7日 基地整備
 抜けそうになっていた管理棟の床を修繕。これで、飛んでも跳ねても大丈夫?管理棟はすでに築50余年、心配が尽きない。

2005年(平成17年)
1月8日〜10 60回野外学校『冬の冒険学校』
 今年も道教育大釧路校の「フレンドシップ事業」と共催。十勝の子供3人と釧路の子供7人+教育大の学生18名でにぎやかに開催。
2月26日〜27日『親子のための野外学校・スキーと犬ぞり』
◇3月9日 平成17年度総会
 理事会制を廃し、新たな体制で20周年を迎えることが決定。基地部長に藤森秀男、指導部長に松本英夫が就任。

5月3日〜4日 『親子のための野外学校・春の山道』
  9名参加。1日目はカタクリ群落観察など。2日目は伏美湿原のミズバショウ観察。今年も「小貫庵」の手打ち野草てんぷらそばを賞味。
7月3日 『高山植物観察会・富良野岳』
 天候にも花にも恵まれました。
8月1日〜7日 61回野外学校『サバイバルキャンプ』
 今年は開校20年を記念して「十勝横断」に挑戦。十勝川の源流から河口までの150キロを、徒歩とラフトと自転車で踏破しようという企画。徒歩は雨の中、カッパを脱いだり着たりの慌しさ。夜半には雷雨。ラフトは好天に恵まれ、増水した十勝川を快調に進むが、途中で沈没する艇も。最後の自転車50km35℃を越える猛暑。参加した小学校5年〜高校2年生の11名は、自然の脅威・驚異と豊かさを感じながら、見事に自分の力でゴールに到着した。
10月9日 野外学校開校20周年記念式典
 十勝晴れのもと、約70名の来賓・関係者が集い、式典を盛大に挙行。料理は酒井シェフによる羊料理をはじめ、各種豪華に!
 式典・パーティー終了後、ログハウスで「野外学校の現状と展望」をテーマとしたシンポジウムを開催(出席者は帯広野外学校関係者をはじめ、植村冒険館、記念館関係者など)。シンポジウム終了後は朝まで長屋で打上げ!
◇11月13日 基地整備
 管理棟と管理人住宅の屋根の補修工事など

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