
クッキー・スゥ Cucky‐suu
クッキー・スゥはサーカスの空中ブランコ乗りが拾った子猫。
勝気でお転婆なクッキー・スゥは玉乗りが上手でブランコ乗りの自慢の娘。
世界中の国を一緒に回った。
十年後、ブランコ乗りは空中から落ちた。
足にボルトを八本入れたが二度とブランコには乗れなかった。
ブランコ乗りは生きる気力を失った。
ブランコ乗りはお酒に助けを求め、いつしかクッキー・スゥの存在すら忘れた。
それでもクッキー・スゥはブランコ乗りの前で毎日玉乗りを続けた。
昔、褒めてくれた頃のブランコ乗りに会いたくて
年老いてジャンプが出来なくなっても玉にしがみついた。
五年後クッキー・スゥは足を折って死んだ。
ブランコ乗りはクッキー・スゥを抱きしめ三日三晩泣き叫んだ。
薄汚れた部屋にはクッキー・スゥが毎日乗っていた玉だけがピカピカ光っていた。
ブランコ乗りは空に一番近い山の頂上にクッキー・スゥを眠らせた。
毎年、逢いに来る約束をして
ブランコ乗りはクッキー・スゥを眠らせた。