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C.E.70

その年の2月14日にアスラン・ザラの母親でありパトリック・レノアが「血のバレンタイン」で死亡。
アスランは、決意をし、ZAFTのアカデミーに入学。軍事訓練を受けることになる。

確かに勉学に未練はあったし、やり残している事もあったが、母親の死亡は、何よりもアスランにプラントのコーディネーターが直面している現実を知らしめ、少しでも自分が今できる事は何かを、考えさせる事となったのだ。

そして、父親の反対もあったが、クルーゼ先生の
「この戦いを早く終らせて、平和になればもう一度学問は出来ますよ。君には時間がありますよ。」
という言葉に心を決め、自分で入学手続きをした。

半年後エリートとして赤服、ザフト・レッドの制服を受領する。

士官学校在学中には、アスランの想い人である、父親の愛人でもあるクルーゼの、戦場での活躍を耳にし、その勇姿に早く自分も相応しくなりたいと、密かに心に誓っていた。
トップで卒業なら、クルーゼ先生は見直してくれるだろう、と・・・・

戦況報告のニュースで、少しでも想い人の姿や報告を見聞きすると決まってその夜は夢を見、欲情してしまい、翌朝同期生の顔を見るのが気恥ずかしい時があった。
ただ、前からその手の話について行けないアスランだったが、ようやく仲間入りが出来たなあと密かに納得していた。勿論口が裂けても白状できる内容ではなかった。

仲間内では相変らず晩生で、面白味の無い堅物と噂されているようだった。

アスランはそれで満足だった。これ以上クルーゼ先生のことを他の仲間に知られるのは我慢出来なかったからだ。
ライバルは自分の父親だけで十分だと思っていた・・・・


それはラウ・ル・クルーゼの本当の思惑を、正体を知らないアスランの幼い恋心だった・・・・





その年の6月・・・


白服と、戦艦「ヴェサリウス」を受領し、クルーゼ隊隊長として特殊任務に付いていたクルーゼは、任務報告の名目で、本国の軍本部に呼び出された。
その時点でクルーゼは補給と点検、休養をアデスに指示し、一人で艦を降りた。
その夜は、いつものゲストルームで待つように指示された。




一人シャワールームから出て来たパトリックは、先に脱ぎ放り出していた自分の上着の内ポケットから一通の封筒を取り出した。そしてカウンターに置くと、グラスとジンの瓶を出し、更に今日はソーダのボトルを開けた。
氷を入れジンと、ソーダを注ぐと、シャワールームに向かった。扉を開け、声を掛けた。

「クルーゼ、大丈夫か?湯あたりするぞ・・・」

湯船の方から弱々しい、それでも恨みがましい声がした・・・

「どなたですか・・・ここまで動けなくしたのは・・・・」
「すまないな、手を貸そう、歩けるか?・・・クルーゼ・・・真っ赤だ・・・」


いつもはさっさとシャワーをして立ち去る事の多いパトリックは、今夜は珍しく、クルーゼがシャワーを使っている時に再度身体を求めたのだ・・・・
湯船の中で散々求められ、すっかり湯あたりをして一人では足腰が立たなくなっていたのだ・・・

バスタオルとバスローブに包まれ、肩を貸して貰いながらベッドまでやって来たクルーゼに、グラスを渡した・・・
喉の渇いていたクルーゼは、氷の浮かんだ冷たいそれを一気に飲み干した・・・・

「水かと思えば・・・・」
「そのような無粋な事を・・・そうだ預かり物だ、読むが良い・・・」
と先程の封筒を渡した。


『クルーゼ先生、アカデミーも終了です。赤い制服を受領できる事になりました。ザフトレッドの一員になります。そして、卒業に当たり、私は、クルーゼ先生にもう一度お願いしたい事があります。休暇の折には是非ザラ本邸までお越しください。
そして、今度、配属される先が決定しました。クルーゼ隊です。配属される前にお出会いしたいです。
アスラン・ザラ』


かさっとカードを封筒に戻した。

「アスランがお前に出会いたいと言っていた。多分赤い制服の姿を見せたいのだろう・・・・」
「そうですか、隊に正式配属される前ご連絡しましょう。」
「――しかし・・・・宜しいのですか?ご子息をわが隊に配属など・・・特務隊ではありますが、最前線ですよ?卒業してすぐとは少々・・・・」
「仕方なかろう?他の評議員の子息達も一緒だ。ザフトの士気を、否、プラント全体の士気を高めるためにも必要なのだ・・・・クルーゼ、お前にも役に立って貰うからな。」
「判りました。可愛いひよっ子どものお守に徹しましょう・・・」
「クルーゼ、可愛くてもつまみ食いはするでないぞ。浮気は許さないからな・・・」
「では、アスランはお目付け役というところでしょうか?」
「そう思ってくれてもかまわんよ。戦艦に乗るようになってから、こうして出会えることも少なくなってしまったからな。白服を与えるでなかったわ・・・」
「それでもこうして無理やり呼び出さるのは、どなたでしょうか?このような事をなさっているのは・・・・」
「誰にも文句は言わせんよ。クルーゼ、お前はこうして来てくれるのだからな・・・・」


どうだ?気分は・・・パトリックはそう呟くと、横になっているクルーゼに近付き、肩を擦りながらシーツに押し倒した・・・頭が降りて行き、クルーゼの首に唇を押し付けた・・・・
びくんと跳ねた身体に薄く笑う声がした。

「お前が白服を受領し新に隊長となった時・・・実はもう、お前を手放す時期が来たと思ったのだが・・・私の後ろ盾がなくても大丈夫だな。お前はもう・・・」
「それは・・・・ありがとうございます。パトリック・・・」
「これで、議長の秘書の方々から冷たくされる事もありませんね。」
「何だ?それは・・・クラインに何か言われたのか?」
「い、いえ・・ただ、お二人がギクシャクされているので、私も議長の秘書の方々から距離を置かれていました。これでクライン議長との面会も自由ですね。以前貴方のものなら仕方が無いかと、クライン氏が仰っていましたし・・・・」
「お前は奴に出会いたいのか?奴の政策を支持するのか?」

首に埋めていた顔を上げ、クルーゼにひやりとする声でこう言った。

「・・・・・」
「クルーゼ・・・・どうなのだ?」
「――議長のお言葉は全プラントの住民の総意です。プラントの総意は無視するわけには参りません。国防委員会も、ザフトもでしょう?シビリアンコントロールを無視することは出来ない・・・・」

ああっ!と不意をつかれてクルーゼは仰け反った・・・身体の中心を鷲掴みにされ力を込められたのだ。

「くうっ・・う・・」
「私の名前を呼べ・・・クルーゼ・・・」
「貴様は・・・どうしたらお前は私の意見に賛成する?」
「違えた事はありません・・・ううっ・・・・仰る通りに・・・・」
「私とお前は同じ物を見てはいない・・・・」
「議長の言葉に従うと言うのならば、私が議長の座に坐れば・・・・私に全て従うと言うのだな・・・」
「私だけではありません。議長のお言葉は、プラントの住民の総意の表れです。プラントの皆が従うでしょう。」
「他の者はどうでも良い・・・・お前はどうなのだ?」


更に首や鎖骨から胸にかけて貪られながら、中心のものが丁寧に扱われ熱を持たされて行く・・・吐く息までも熱っぽく追い上げられて行く・・・・

「あ・・・あ・・・は・・・」
「――ぎ・議長のお言葉です・・から・・・・・・・はああっ・・・くうっ・・」
「クルーゼ!!どうなのだ・・・」
「パトリック!!・・・・あ・・・パトリック・・・まだ貴方のものでありたい・・・・貴方は素晴らしい政治家です・・・・から・・・・パトリック・・・」
「クルーゼ・・・やはり、お前をまだまだ手放さない・・・」

熱を持たされ硬くさせられたモノがパトリックに咥えられ、先程まで、彼のモノを咥え込んでいたところはもう片方の指でまさぐられていた。更にパトリックは、隣のナイトテ−ブルの引き出しから小さなチューブを取り出し、自分の指や、クルーゼに塗り始めた。

「パトリック・・・パトリック・・・・」

クルーゼは、パトリックの髪に指を入れ弄っているのか、引き剥がそうとしているのか・・・・・更なる追加をねだっているのか・・・・拒絶の言葉はなく・・・

「クルーゼ、声を出して私を求めろ・・・」

これまでに、今夜はもう数度の熱を吐き出さされているために、与えられている快感に身体の中心部に熱が集まって来てはいるが、まだ達するには不十分で、じれったい、緩慢な熱にクルーゼは身体を捩り身悶えしていた。

「パトリック・・・もっと、・・・イカせて・・・ああ・・・あ・・・パトリック・・・・」
その声に、口にクルーゼを咥えたまま指を徐々に増やし、全部潜り込ませ、指先を折る・・・
「ああ!あああっ・・・パトリック!・・・・・」

「――う、ううっ・・・・・っっあああっ〜〜!!」

大きな悲鳴に急いで口を塞ぐが、更なるパトリックの行動に甲斐なく甲高い悲鳴が部屋に響き渡った・・・・
クルーゼの身体が生きた魚のように跳ね上がった・・・・。

その反動でパトリックは咥えていたクルーゼのモノを、咥え切れず、更に、自分が与えた衝撃にクルーゼが達したために、パトリックは初めてクルーゼの白液を顔面に受けることになった・・・・

クルーゼはようやく焦らされ続いた快感が、初めての暴力的な衝撃を加えられた結果・・・・ようやく弾けた。
そして、今までのフリではなく、本当に気を失ってしまっていた・・・・


シーツに沈み込んでいるクルーゼの身体からゆっくりとパトリックはある物を引きずり出した・・・・
それは、今までそこまでやった事の無いことだったが、余りにも心が、感情が押さえたれずに、思わずやってしまったモノだった。
どうしても、聞流せない単語がパトリックにはあったのだ・・・・彼を思い浮かべるクルーゼが許せなかった・・・・

クルーゼは身体から抜き出される時、小さく身体を震わせはしたが気が付く事は無く・・・・
それはシャワーで流し切れなかったパトリック自身の残滓と、そこまで開き切ることが無かった身体の傷の結果の赤い液を、パトリックの右の拳や肘と手首の間の腕が纏っていたのだった・・・・


無理をさせてしまったことに自嘲の笑みを浮かべながら、再度クルーゼの体液を流しにシャワールームに向かった・・・・そして今の彼を傷つけた結果興奮している自分のモノを宥めた。

「すまなかった・・」

この言葉は誰にも聞こえる事は無かった・・・
再度自分のために酒を作り飲み干すと、ベッドに横たわっているクルーゼの元に行き見下ろした・・・

上掛けを再度ゆっくりはがし、身体をかがめ膝を付くと、その白い身体に愛しそうに指を、唇を這わせた。
唇が通った後には転々と赤い花が散らばっていた。

満足げに見下ろすと、気を失っているクルーゼをそのままにしたまま、自分はバスローブを身に纏ったままゲストルームを後にした。もちろん、部屋から執事に連絡して後の始末を命じていた・・・・

『お前を繋ぎ止められるものならば・・・・私は・・・・・』




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途中ですが一言//パトリックってば(〃∇〃) ふふふ


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