写真撮影の40分間があっという間に経った。7:50 縄文杉出発。
F80 この幹の模様が縄文杉と言われる所以。
宮之浦岳が真正面に大きく見える。宮之浦は永田とは対照的になだらかで女性的。
2004.11.21(日) 宮之浦岳(1935m)永田岳(1886m 天気晴れ
12:50焼野三又路に戻り新高塚小屋を目指す。
屋久島は宮之浦岳、縄文杉、白谷雲水峡等、見所が多く数年前から行きたかった島である。白山の温泉宿で会った人から春の石楠花の時期が良いと聞いていたが、今回は11月の飛び石連休を利用して行くことにした。
11月20日、高千穂峯を駆け足で登ったあと鹿児島空港から屋久島に向かう。雲の上から日の入りが見えた。 屋久島空港は小さく荷物用ターンテーブルも無く人が荷物を運んでいた。のんびりしている。空港のみやげ物店でブタンガス、屋久島焼酎「三岳」を購入。 安房の民宿へはタクシーで行くしかないがなかなか来ない。乗ったタクシーの運転手は山好きでサービス満点の人であった。宮之浦岳の見所、名物のトビウオの干物、ねりもの、三岳、愛子の焼酎等等教えてくれた。 翌日からの登山に期待が膨らんだ。 民宿近くのスーパに立ち寄り食料を調達する。泊まった民宿杉の里の夕食は首折れ鯖、カンパチの刺身、トビウオの唐揚、亀の手、山菜と・・・・十分満足できた。 我々以外に登山者が3組ほどいた。翌日の出発に備え早く寝る。

21日朝5:00予約していたタクシーで民宿から淀川登山口を目指す。 地元の人は「よどごう」と呼んでいる。 途中弁当屋に寄り民宿で予約していただいた朝と昼の弁当を受け取る。 弁当屋は朝早くからやっており登山者には助かる。タクシーの運転手は新高塚小屋は超満員だろうと脅す。5:45淀川登山口に到着。 外はまだ真っ暗で弁当を食べる状況ではないため、そのままライトを点けて登る。
6:30淀川小屋到着。 明るくなってきたのでここで朝食とする。 前日に泊まっていた登山者がどんどん出発していく。1日目にこの小屋まで来る人も多いようだ。 団体も多く新高塚小屋の混み具合が不安になる。 淀川の鉄橋を渡り出発。登山道は非常によく整備されていて木道や梯子がいたるところに付られている。
宮之浦岳頂上から見た永田岳。 ずっとガスで見えなかったがやっと晴れた。永田岳はごつごつした男性的な山である。これを見ると通り過ぎるわけにはいかない。
10:45宮之浦岳から焼野三又路を経由して永田岳に向かう。
11.23屋久島観光へ
戻る
14:20白谷の広場に到着。バス待ちをしているハイカーや登山者が多い。14:50のバスで宮之浦に行く。 まつばんだレンタカーを宮之浦で予約していたが手違いで空港に用意されていた。 地元の親切な人が連絡を取ってくれてレンタカーが宮之浦まで迎えに来てくれた。空港で車を借りて民宿に戻る。 風呂に入り夕食までの間、再び三岳の残りを飲み登山を振り返り、満足のひと時。民宿杉の里の夕食は刺身とてんぷら他、初日に続き満足であった。
1ヶ月に35日雨が降ると言われる屋久島であるが、11月のためか幸いにも3日間共に晴れであった。
内部は空洞となっており泉も沸いている。沢蟹がいた。
9:45大株歩道入口に到着。ここで登山道は終わりトロッコ道となる。これから登る登山者が大勢いた。トロッコ道歩きは楽であるが単調である。途中でで鹿にも出会った。
夫婦杉。2本の杉の枝が繋がり手を繋いでいるようだ。
2004.11.22(月) 縄文杉、白谷雲水峡
前日早く寝たため朝早くというか、夜中に目が覚めた。 外に出ると満天の星空で東京の星の数とは比べ物にならない。 空気が綺麗なためのであろう。 4時頃から出かける人が多かったが頂上または縄文杉で日出を迎えるのであろう。5:45ご飯を食べずに新高塚小屋を出発。 暗がりをゆっくり進む。
6:45高塚小屋に到着。ここで日出を向かえ、朝食を取る。高塚小屋は古い小さな小屋である。水場の水量も少ない。 7:05出発。
永田岳を下り、新高塚小屋に向うが10人位と20人位の団体がいて、どちらも新高塚に泊まる予定らしいので少し急いで両方を抜いて行く。 これで小屋は安心。
14:20新高塚小屋に到着。新しく綺麗な小屋だ。テント場もある。急いだ効果があってまだ10人位しか到着していなく、1階に無事寝場所を確保できた。持ってきた屋久島焼酎「三岳」を飲む。 芋、米麹、水と全て屋久島の材料で作っている。三岳を作る過程でできる別の焼酎が愛子というが、皇太子夫妻の子供の名前で人気が出たらしい。 味は三岳の方が良いそうだ。小屋の前のテーブルで3時半頃から夕食とする。 夕食は定番のカレー。 空港で買ったブタンガスでパックのご飯とカレーを温めるだけ。 カレーが終わるとクリームスープ、パンとあるものを全て食べる。 8時間の歩行の後であり全て美味しかった。 小屋の中で火気を使った人がいて小火騒ぎが起きた。 幸い大事はならなかったが登山のマナーも落ちているのか。5時頃には何もすることがなくて寝ることにした。
9:00ウイルソン株到着。 豊臣秀吉がお寺の建築のために切ったと言われている。
白骨樹が緑の中からたくさん出ている。
高盤岳展望台を過ぎて小花之江河を過ぎ7:55花之江河到着。
株の中から外を見上げる。
コケの多い湿地帯であるがこの時期は水が少なくコケも枯れていた。
水は少ないが綺麗。
8:45投石岩屋から黒味岳方面を望む。 投石平はヤクシマダケの緑の斜面に白い花崗岩の丸い巨石がにょきにょきと出ている。 不思議な風景が続く。
屋久島全体が花崗岩からできており、長い年月をかけて自然の芸術品ができている。
モアイの形をした岩。
10:10 約4時間半で宮之浦岳到着。 風が強く肌寒い。 昼食の弁当を食べる。中身は朝食とほぼ同じでボリュームが多いだけの違い。10人くらいの人がいただろうか。
黒味岳。頂上に立っている人がいる。あまり時間の無い我々はここはパスする。
11:50永田岳到着。登山道は最初は緩やかで後半は急。笹で覆われており足元が見えない場所もあり注意が必要。 頂上には大きな岩がゴロゴロしている。
トロッコ道を別れ、白谷雲水峡に向かう登山道に入る。急な登りで息が切れる。白谷雲水峡はもののけ姫の舞台になった場所である。 もののけ姫の森と言われる場所も白谷山荘の少し上にできている。 木も岩も森全体が苔に覆われている。
7:10遂に縄文杉に到着。 感激!小屋から直ぐであった。 木の根元は展望台の枠で囲われ人を近づけず保護している。日出の時間は相当混雑していたと先について写真を撮っていた人が言っていた。 既に明るくなっており人は少なくなっていたようだ。 日出の時には幹が朝日で赤く染まるらしい。 小屋を早く出て行った人が多かった理由が解かった。縄文杉は樹齢7200年といわれており今も凛と立っている姿は命が洗われるような想いである。展望台から縄文杉までの距離が近いため広角レンズでないと全体が入らない。