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第71回植村直己・帯広野外学校 サバイバルキャンプ

参加者の感想文

本格サバイバル生活六泊七日

河合 滉

この植村直己帯広野外学校サバイバルキャンプには、三つの目的があって来ました。一つはやせること、もう一つは、サバイバル生活を通して、チームワーク、精神力を強くすること。そして最後は、いつも親に反発していて、家をあまり好んでいなかった自分が、七日間という長い間家から放れ、見ず知らずの人達と共に生活し、家、家族というものに対する思考が、どのように変化するのかを見届けるということの、3つです。

まず初日に、と言っても、僕が来たのはサバイバルが始まる一日前で、買い出しを手伝ったり、本部に泊まったりして、様々なことをしました。買い出しは、ジュースを選べたのが、良かったなぁと思いました。あと、あれだけ大量に買って、少し気持ちが晴れたりもしました。

サバイバルキャンプ一日目、開校式では、まだみんなの性格が分からず、ちょっとなじめませんでした。だけど、テント作りが始まって、楽しくなってきました。まきを割るのも普段やらないことで、まきは、振り下ろすと意外とスッパリ切れて、いいストレス解消になりました。でもなぜか、一日目の夜、家に少し帰りたくなってきてしまいました。でも、自家製テント内。虫との大乱闘で、そんなことすっかり忘れて、虫退治に没頭していました。

二日目。朝起きたら、何か自分の体が変形して赤くなっていて、ふと気がついたら、腕がやばいことになっているのをさとりました。矢満田先生に、ヨモギのことを教えてもらい、やってみたら今度は痛い。でも30秒で消えたので、全然気になりませんでした。二日目で習ったことは、どれもサバイバル生活で必要な知識だと、後々気づくことになりました。

三日目。だんだん六時起床に慣れてきたものの、未だ眠気覚めず。ボケッとしながら朝食を食べて、林道を5km程歩きました。適度な休憩もあり、思っていたより全然楽しく、始めは殺風景の前進基地に着きました。今さらになって、小貫耕喜校長先生は、ダンブルドア校長のような不思議で神秘的な方なんだなぁと思いました。

四日目。五時起床という異常事態に戸惑いながらも、何とか朝食を食べ、登山へ行きました。登山は、思っていたよりも全然厳しく、過こくな道のりで、やぶ林を通る時なんかは、茎をつかんで手で体を前に倒しながら歩き、心身ともにやつれ果て、ボロボロでした。いよいよという時、ちょっと本体から抜けてしまいました。その後はがんばったものの、頂上へは行けず、スタッフの方々に迷惑をかけてしまいしました。サバイバルの中で一番、思い出に残った時でした。あれほど自分を情けなく思ったことはありません。迷惑をかけてばかりの自分は、いっそこの世から消えてしまった方がいいとも考えたりしました。己の未熟さを思い知らされた一日でした。

五日目。朝食にパンを愛情をこめて作りました。この日の収かくは、魚ゼロ匹という結果になってしまい、班の人達に迷惑をかけることになってしまいしました。

六日目。サバイバルの中での収かくは、魚がなんと、めずらしいと言われたカジカがつれました。とても、言葉で表せない位、見かけより心がおどっていました。もうこの後は、楽しいことばっか。ジンギスカンをボロ喰らいして、翌朝、胃が痛くなりました。その後はゲームをして、商品の夕張メロンを皮まで喰らい、夜は獣になる夢を見ました。

色々あったけど、一つ目以外の目的は全て達成できたし、思い出に残るサバイバルになりました。ただ、今度来る時は、迷惑をかけず、逆にみんなの助けになりたいです。

スタッフの方々、班員のみんな、どうもありがとうございました。夏休み最高のサバイバルキャンプが、最高の思い出になりました!

  このサバイバルキャンプを振り返って

古瀬 柾己

このサバイバルキャンプを振り返って、一日目は、開校式とオリエンテーションをやった後、小屋を作ったのですが、切り出した木が、一本目が松で軽かったのですが、二本目が、名前が分からないけれど、かなり重くて、運ぶのがすごく大変でした。だけど、うまく小屋(骨組みを木で作ってブルーシートをかぶせただけ)ができて良かったです。夕食は、カレーピラフで、作るのは意外に難しかったけれど、おいしくて、最高でした。その後、「植村直己」さんのビデオを見て、植村さんは、あきらめないで最後まで山に登ったすごい人だと思いました。その後、汗をごえもん風呂で流して自分の小屋で寝ました。

二日目は、学校林の間伐をやりました。細い木を切ろうとしても、全然切れなくて、大変でした。その後、木の整理をして、ロープワークをやりました。もやい結びはできたけれど、よろい結びで少し頭がゴッチャになってしましました。とっくり結びはできて良かったです。その後、ナイフを研ぎました。夕食を終えて、山の生活について教わりました。トイレの使い方を見て、「このトイレは使ってみたいなー」と思いました。その後は汗を流して寝ました。

三日目は、小屋を片付けて、サブバックに必要なものを詰めました。そして、車で移動して歩き始めて、歩いている途中、枯れた木に穴が開いていて、矢満田先生が、アカゲラとクマゲラの巣の跡ということを教えてくれました。その後に、川で遊んで前進基地へ行きました。その後、テントを建てて、夕食を食べて寝ました。暑くて寝苦しかったです。

四日目は、山に登りました。途中で大志君と河合君が下山したけれど、頂上から見た日高山脈は絶景でした。あと、リンゴもおいしかったです。それから下山しました。自分がケガ(一回転んだけれど)をしなくて良かったです。それからスイカを食べて、煮込みうどんを食べて寝ました。この日も暑くて寝苦しかったです。

五日目は、朝食を食べた後、サバイバル生活が始まりました。魚が一匹釣れました。少しうれしかったです。夕食は、フキで作ったおかずと魚のから揚げですませました。夜、寝る時に、明日は三匹以上釣ってやると意気込みを入れて寝ました。

六日目は、魚が一匹も釣れなくて残念でした。一樹君たちが釣った魚八匹と、河合君が釣ったカジカ一匹で昼食を作りました。メニューは、フキと魚が入ったおかゆと、から揚げを食べました。それから基地に帰ってジンギスカンなどを食べました。

最後に、班の仲間で毎回食事のとき手伝ってもらえない人がいたことが、班長として残念でした。この七日間通して、学んだことはたくさんあったし、とても楽しい七日間でした。スタッフの皆さん、ありがとうございました。

  あっという間の七日間

井上 一樹

一年ぶりの野外学校。自分以外、去年このサバイバルキャンプに来た人はいなく、みんな知らない人だったので、名前や年れい、どこから来たのかなどを聞いて、おたがい自己紹介をした。

開校式が終わり、野外学習その一。小屋を作る。去年も一回作っているので、去年の五倍位の速さで作れたので良かったし、一回作ったことがあると、すごく早くできるんだなと思った。

次は、まき割り!割る時にジャンプして割ったり、ものすごーく力を入れて割ったり、その他にも様々な割り方をためしたけれど、やっぱふつうに割るのが一番良かった。

次は、かまど作り。

「新聞を丸めて、小えだを乗せ、火をつける…」と。ボォーパチパチパチ。去年は、何回もつけ直し、火がついたと思ったら消えたりしたが、一回でついた。

夕食のメニューは、カレーピラフとトマトスープ。材料は全部まとめて煮るんだけど、意外とうまかった。

夕食を食べ終わり、植村直己さんについての研修会。ビデオを見た感想は、高校生くらいまでは、勉強とかスポーツとかができなくて、落ちこぼれみたいに言われていたけど、大学の山岳部に入り、休みの日でも、山に登ったり、トレーニングをしたりして、すごい努力をしたからあんなすごい人になれたと思う。

研修会が終わってから、ごえもん風呂に入った。すごく、気持ち良かった。

二日目。最初は、間伐。弱っている木なのに切るのがすごく大変で、木ってすごく強いんだなと思った。次は、ロープワーク。もやい結びは覚えていたけど、他の結び方を忘れていたのでしっかり覚えた。最後は、ナイフの手入れ。刃が丸くならない様、しんちょうに研いだら、よく切れるようになった。夕食はベーコンリゾットと、キノコと肉の蒸し焼き。肉に切りこみを入れようとナイフで刺したら…かんつうした。すごい切れ味と思った。かたづけようとした時、ナイフが無い!置きっ放しにした自分が悪かった。さがしても無いので、無くしたと思っていたら、次の日、山本先生が見つけてくれた。

三日目。山に持っていく物をパッキングし、小屋をかたづけ、準備完了。最初は車で移動し、途中からは徒歩。途中、川で泳いだりした。川には、プールみたいに深いところがあり、そこで泳いだりした。楽しかったけど、寒かった。それから、前進基地に到着した。テントをたて、夕食を食べた。

四日目。さっさと準備をし、出発。ハチに刺されたり、足がいたくなったりして、二人が途中で下山したけど、みんな無事に着いて良かった。頂上には雲があり、景色はあまり良くなく残念だった。夕食はうどん。三杯も食べて、すごくお腹が一杯になったけど、明日は、サバイバル生活なのでよかった。

五日目。朝食は、パンと飲み物。サバイバル直前なのに少ないと思った。

午前十時、サバイバル生活スタート!まず魚釣り。最初のほうは、エサが入れた瞬間に外れたり、こけたり、サオが折れたりでアクシデントだらけだったが、一匹目が釣れ、さらに同じ所で3匹も釣れ、合計4匹も釣れて良かった。

六日目。この日は、ダムで魚を釣った。なんとサオを入れたとたん魚が釣れ、二十分ほどでノルマの六匹が釣れて良かったが、疲れていてみんなにコツを教えられなくて、教えてあげればよかったと思った。そのあと、川の上の方で釣ることになって、川を上がっていく時、腹が減りすぎて足がふらついて、まともに歩けなかったけれどなんとか歩けた。この日は、(班全体で)合計8匹釣れたので魚料理が増えた。

午後十二時、サバイバル生活終了!その時食べたバナナはすご〜くおいしかった。ハラが減れば何でもすごーくおいしく感じる。歩いている時は、ジンギスカンのことしか考えていなかった。途中、川で泳ぎ、車で野外学校に戻り、ごえもん風呂に入り、いよいよジンギスカン。ガツガツ食べジュースを飲み、気がついたらお腹が一杯になっていた。すごくおいしく感じた。アジャカナックの周りでゲームをやったり、星を見たりして楽しかった。そのあと、メロンが食べられた。すごーく甘くておいしかった。

最終日。この日で最後。朝食は、朝定食。そのあと、借りたもの全てをきれいにし、感想文を書いた。感想文は、すごく時間がかかった。昼食は、パンと牛乳。牛乳は、すごくおいしかった。

この七日間は、すごく早くすぎていった。また来年も来れたら来たいです。一週間、すごく楽しかったです。

  夏だ!!久々だぁー!

上村 大志

僕にとって今回の野外学校は、とても久々で、そして、生徒としては最後といえることで、とても面白いと思えるものでした。

まず、今回は理由があって二日ほど遅れ三日目に来ました。

実際、夏の野外学校には4回ほど来ていますが、理由があって2年ほど来られなかったのですが、今回来て何かと変わっていました。2年来ていないだけで、灯油(式のコンロ)がガス(コンロ)に変わっていたりして、変わったんだなーと思いました。

そんなことに思いをはせつつ、次に山での生活について語ろうと思います。

山に登ってまず思う思うべきことはやはり、久々だぁーと、心で叫んでこの久々である山で僕は、しっかりと生活できるのかな?…と、不安になりました。

山で行うことはまず、そう、登山です。

登山で生徒としては最終といえるものなので、やっぱ最後は頂上へ行くべきだぁー!と、思い出発!順調に行き、僕としてもうまく行けそうだぁー!と思ったその時、事故は起きました。

それは、黄色のシマシマの奴でした。

奴はブ〜ンと、音を立て僕の足にグサッ!と刺したのです。

結局のところ僕は、頂上を断念するしかありませんでした。

けっこう悲しかったです。

次に、本題であるサバイバル生活です。この生活も、生徒として最後ですので頑張ろー!と思ったところです。

しかし、思ったよりも魚が全く釣れないことに何故だ!?と、あわてるところで日が落ち、次の日が昇って僕は、早朝に出て魚釣りをし始めこの時、僕は眠くて釣りをしながら眠ってしまいました。

あわてて起きて釣り糸を引いたとき、偶然にもそれが魚に引っかかり一匹連れました。

実際、今回はありえないと思えるほどに予想外なことが起きましたが、僕にとってこれが最終ならばいいかなと、思うところで良かったです。

  一番心に残ったこと

山中 夕奈

私は、植村直己帯広野外学校に来て、楽しいことやつらいことなど、たくさん学びました。特に心に残ったのは、山登りとロープワークと魚つりです。

山登りは、すごくつらい上り坂だったけれど、頂上に着くとすごいいい景色で、つかれた体をいやしてくれました。

ロープワークでは、とっくり結び、もやい結び、よろい結びなどを学びました。初めてやる結び方は、最初はできなかったけれど、何回も練習したら、完ぺきにできるようになりました。うれしかったです。だれかを救助して、役に立てたらいいかなと思いました。

魚つりは、この中でも一番心に残っています。サバイバル生活が始まって、ご飯などが配られませんでした。私は、自分で自分の食べ物を探すのか、と思いました。一日目は、魚が一匹もつれませんでした。でも二日目は、六匹もつれました。自分でもびっくりしました。場所とエサを変えただけで、六匹も変わるんだなと思いました。十五秒位たってサオを上げてみると、魚がいました。一斑の中で、全部の魚の数は十匹でした。いっぱいつれた方だなと思いました。五匹と五匹で半分にして、からあげにして食べました。とてもおいしかったです。

サバイバル生活の、一日目と二日目の夕食と朝食のとき、あまり食べたことのないフキを食べてみたら、とてもおいしかったです。ご飯にまぜてもおいしかったし、さとうとしょう油をフキにかけて食べてもおいしかったです。家でもやってみたいと思いました。調味料を変えるだけで、色々な味が楽しめるんだなと思いました。

植村直己帯広野外学校に来て、大人になっても忘れない、すてきでいい思い出ができてうれしかったです。

  野外学校の思い出

宇久村 三世

私は、植村直己帯広野外学校にきて、楽しいことを沢山やりました。

まず一日目では、マイホーム作りです。林の中の木をのこぎりで切ったのは初めてでした。むずかしかったです。その後、まき割りをしてたき火をしました。夕食は、カレーピラフとトマトスープです。とてもおいしかったです。

二日目では、コンロを使っての朝食でした。おいしかったです。朝食の後は、太い木を切りたおす間伐で、学校林のシラカバやカラマツを切りました。それを、まきにしました。大変でした。次は、ロープワークを学びました。物を結びつける「とっくり結び」、人を救助するときに使う「もやい結び」、ひもばしごにする「よろい結び」など、色々覚えました。面白かったです。その次は、ナイフの手入れです。と石で、同じ角度でとぐのは、少し難しかったです。昼食は、ラーメンでした。おいしくできました。夕食は、ベーコンリゾットとキノコと肉のむし焼きです。キノコとむし焼きは、火をつける前に土の、牛肉とキノコの周りにホウの葉に包み、それをぬらした新聞紙でくるんで入れました。おいしかったです。

三日目は、コンロを使ってスパゲティーを作りました。とてもおいしかったです。移動の準備で、サブリュックに、昼食と行動食、水筒、タオル、雨具を入れて、沢山歩きました。つかれました。前進基地まであと二キロメートルのところで、川遊びをしました。とても気持ち良かったです。前進基地に着いたら、テントを張りました。夕食はぶた丼です。おいしかったです。

四日目では、五時に起きて、急いで朝食を食べて登山にいる持ち物をサブリュックに入れて登りました。登りは、つらくて何回も休けいをとりました。頂上では、シマリスとホシガラスを見て、エゾライチョウとナキウサギの鳴き声を聞いて、日高山脈の他の山々も見られました。日高山脈の山に登ったのは初めてで、うれしかったです。下りは、三十分おきに休みました。下山して荷物を置いたら、スイカを食べました。冷たくておいしかったです。夕食は、煮込みうどんでした。おいしかったです。たき火をしながら五日目の朝食に食べるパンを作りました。楽しかったです。

五日目では、昨日作ったパンをヤナギの木の皮をむいてまきつけて、たき火で焼きました。すごくおいしかったです。十時から、いよいよサバイバル生活が始まりました。まず、魚釣り用のさおを作りました。難しかったです。そこにテグス糸をつけて、そこにハリスをつけました。エサはミミズです。ミミズを針に刺して流れのゆるい場所にたらして待っていると、引っ張られたので、さおを持ち上げると、魚が釣れました。この日は、オショロコマが四匹釣れました。うれしかったです。夕食は、ふきのおかゆと魚のから揚げです。からあげは、先生が揚げてくれました。おいしかったです。

六日目では、五時から魚釣りに行きました。この日もオショロコマでした。十匹釣れました。昼食は、フキを油でいためて、砂糖としょう油で味付けしたのと、魚のから揚げです。この日のからあげは、自分たちで揚げました。とてもおいしかったです。十二時にサバイバル生活が終わり、バナナを食べてテントを片付けて、ごみ拾いをしました。一時に、サブリュックだけ持って川まで歩いて、川遊びをしました。そこからは、車で行きました。野外学校に着いたら、テントを張って、ごえもん風呂に入って、ジンギスカン&焼きそばを沢山食べました。とってもおいしかったです。その後、アジャカナックの周りで、ロープワークの復習のゲームをしました。とても楽しかったです。

七日目では、朝食の朝定食がおいしかったです。ご飯とサケとのりと納豆とみそ汁を食べました。その後、テントを片付けて、飯ごうなどを洗いました。

初めてやることが沢山ありました。でも、その分、家に帰って家族に話すことが沢山あり、とっても良い経験をしたと思います。

  野外学校で楽しかったこと・反省したところ

林 志門

旭川よりも、セミが鳴いていた。車を降り、すぐに先生やぼくと一緒になる男女に声をかけた。少し話してから、外へ出た。開校式が終わりテント作りをした。このテントは、自分専用ということで、どんな形にしてもよかった。ぼくは、でかいのを作りたかったので、大きく作った。ぼくのテントは、入口を開いたり閉じたりできるやつだ。大きく、入口を開け閉めできる便利なテントができて満足だった。テント作りは、おもしろくて、とても楽しかった。一日目は、いっぱい話せられたことがうれしかった。

二日目は、朝起きたら目の上が重かった。みんなに、どうなっているのかみてもらった。すると、「うわっ、すごくはれている〜」と言われた。すぐに、先生に言い、薬をぬってもらった。でも、そのまま木を切り倒した。でも、夕方近くになったら、もっとはれた。ぼくは、先生と病院へ行った。ぼくは、反省した。「虫を防げばよかった」と。

三日目には、だいぶ治ってきた。今回一番楽しかったのは、川で遊んだことだ。「ついに明日は山登り」。この言葉がいっぱいで、眠れなかった。

「行くぞ〜」ぼくは、水を沢山くんで、出発した。森をぬけて、笹をぬけて、雲の中を歩いて…、着いたぞ〜。頂上でかぶりついたリンゴは、特別だった。今日は、とっても疲れて、うれしかった。

サバイバル生活では、あっという間に時間が流れた。二日とも、ゼロ匹だった。ぼくは、もうちょっとみんなの役に立ちたかった。

一週間は、あっという間に終わった。でも、たくさんの思い出が作れた。そのほとんどが、いい思い出だと思う。

  「久しぶり」

中島 啓

第七十一回サバイバルキャンプ。ぼくがサバイバルキャンプに参加するのは二回目で、前回は二年前の第六十六回に来た。

二年前、ぼくは小学校の五年生。兄と一緒にキャンプに参加した。まき割りや川釣り、テンと設営など、経験したことのない作業がいっぱいで、なんだか不安な気持ちだった。でも、「つらい」「もういやだ」という感情の中に、自然と対話する楽しさ、自分で生きるための『アイテム』を手に入れられる嬉しさがあったんだと思う。「また来たい。」そう願っていた。

そして今年、望みは思ったよりも早くかなった。夏休みが始まってからずっとウキウキで、宿題もまともにやらなかった。木でできた塔とログハウス、広い草原のある野外学校に、呼ばれているような気がしていた。

八月七日、水曜日。キャンプが始まる一日前、ぼくは友達を連れて野外学校に来た。着いたのは夜のことで、あまり塔などは見えなかったが、長屋で寝ることになって、長屋にはすぐ入ることができた。感動と興奮でしゃべれなくなり、無言のまま荷物を運んだ。明日からのサバイバルが楽しみだった。

次の日の午前は心臓がはちきれそうなくらいドキドキして、早く起きてしまったから、外を見物した。どこを見ても「なつかしいなぁ」「久しぶりだ、ここでこんなことしたよなぁ。」と感じることができた。なんだか、前に参加した人にしかわからないような気持ちを知ることができたような気がした。午後一時から、いよいよサバイバルキャンプが始まった。開校式では、一昨年お世話になった先生方に会うことができた。校長先生や北沢さん、梶さん、矢満田先生、山本さん。皆元気そうだった。ただ、少し残念だったのは、前に班の担当だった安井さんがいなかったことだった。

プログラムの中で、二年前と違ったのは、草原に、自分の小屋を作ること、十勝幌尻岳に登ること、それによって変わる、前進基地までの移動手段として車に乗ること、そして食事のメニューだった。前と変わらすにぼくを待ってくれていたのは、ごえもん風呂に入ること、学校林を間伐すること、ロープワーク、ナイフとぎをすること、魚釣りをすること、帰ってきたらジンギスカンが待っていること、そして仲間とひたすら歩く距離が長いということだった。一昨年と違ったことは、ぼくに興味を、同じだったことは、ぼくに、「前よりも…。」というヤル気を与えてくれた。

その中で心の残っていること、それは二つある。

一つ目はやっぱりサバイバル生活。わずかな米と調味料、自分の体で一日半を生き延びるのだ。八月十日月曜日、自分でヤナギの木を切り出してきて釣りざおを作り、早速釣りに出かけていった。コケの生えた石ですべらないように、どこかにひっかけてハリスを切らないように気をつけながら上流に上った。釣りのポイントは流れ落ちるしぶきの中。さおを振ってハリを飛ばし、「魚よ、来い!」と心の中で願いながら、ずっと釣れないと怒りながら、ひたすら待った。一日目、結果は二匹。あぁー。悲しくなってフキを採りに行った。その日は班内で合計六匹釣れて、からあげを一人一匹ほおばって、フキをつまんで夕食を済ませた。釣れなくて食材が少なかったが、戻ってきた、釣れた時の感触と達成感で、ぼくは大いに満足していた。二日目は昨日少しがまんして残しておいた米がお守りのような効果を発揮して、班のみんなの顔が昨日よりも穏やかに見えた。今日は、下流のダム付近で一時間半ほど釣ることにした。空腹で少しふらついていたぼくは、魚と戦う気を失い、すぐにハリスを切ってしまっていた。そんなぼくを見て、山本さんが優しくスポーツドリンクを飲ませてくれて、少し元気をもらった気がした。最終的に、ぼく自身が釣れたのはたったの一匹で、班内のカズキ君達に分けてもらったり、釣れなかった人に分けたりして、フキ入りのおかゆと魚のからあげを食べた。温かい食べ物は、ぼくに自然の優しさを伝えてくれた。本当に涙が出るくらい美味しかった。班の協力と食材の大切さがよく分かった。

二つ目は、下山後のごえもん風呂とジンギスカン!!(また食べ物関係?)お風呂では、ここ三日間の大量の汗とあかを流す。今日は、スタッフの方々が体を洗うためのごえんもん風呂を用意しておいてくれた。本当にありがたい。また班内のカズキ君にシャンプーを借り、気持ちよく体を洗っていった。体がすっきりしたら湯船に入った。ごえもん風呂は内側が金属だから、遠赤外線によって体が温まる。空を見上げると、帯広のきれいな空気の向こうに、たくさんの星が見えていた。自分が大金持ちで、別荘に来ているような気がして、すっかり気持ちがよくなった。「よーし。炭酸ジュース飲むか。」なんて言いながら体をふいた。カマドに走っていくと、鉄板が温められていた。それから肉(もちろんジンギスカン)を少し焼いた。ものすごくいいにおいで、この世で最も素晴らしい物だと思った。ぼんやりしていたら、ジュースを選ぶジャンケンに並びおくれてしまった。ぼくは先生に向かってこぶしをつき出し、ジャンケンに勝った。コカ・コーラとジンギスカン、焼きそばを精一杯口に流し込んで、皆で顔を見合わせて笑った。本当に、人生最大とも言えるくらいの幸せがそこにあった。

今回、実は参加しようかどうか、最初は迷っていた。でも、心を決めてここに来て、よかったなと思う、楽しい一週間を過ごすことができた。二年前と同じような最後になってしまうが、これがぼくの心の中にある言葉だ。『また、いつかサバイバルキャンプに参加したいな。』