6-4 開催分析機能

競馬場、開催日ごとのレースを一覧表示して、タイムやペースの比較を行います。
また、同日のレース、日毎の傾向を比較することで、馬場状態の変動をより正確に測ることができます。

開催分析ボタンをクリックするか、メニューバーより「データ(D)」-「開催分析(R)...」を選択すると、開催分析ウインドウが開きます。
出馬表の過去成績欄を選択して、右クリックメニューから「開催分析」を選択すると、該当する日のデータを表示できます。

開催分析

(1)
表示する年、競馬場を選択します。

(2)
馬場補正値の参考値をセットします。
「参考値セット」…馬場補正値が未入力の日に、参考値をセットします。
「参考値全セット」…すべての日に、参考補正値をセットします。
 入力済みの馬場補正値は上書きされますので、ご注意ください。

(3)
参照する基準タイムの条件を選択します。
「条件ごとの基準タイム」…条件ごとに設定されている基準タイムを参照します。
条件指定…指定した条件の基準タイムを参照します。

(4)開催日グリッド
開催日一覧が表示されます。

(5)
「補正値反映」…チェックすると、レースグリッドに設定した馬場補正値が反映されます。
「芝補正」「ダート補正」…馬場補正値を設定します。
()内は平均値などから算出された参考補正値です。

(6)レースグリッド
(4)で選択した日のデータが表示されます。

1~3着馬脚質…全レースの1~3着馬の脚質回数の合計です。
 芝、ダート別々に表示されます。

1着馬名、タイム…1着入線馬の馬名、タイムです。

タイム基準比…基準タイムです。()内は、1着馬タイムとの比率です。

前半…レース前半のタイムです。前半距離は距離によって異なります。

前半基準比…レース前半の基準タイムです。()内は、「前半」との比率です。

上3F…レースの上がり3Fタイムです。

上3F基準比…上がり3Fの基準タイムです。()内は、「上3F」との比率です。

ペース…「前半基準比」と「上3F基準比」から求められた、レースのペース値です。
 100.00を平均として、数値が大きい程ペースが速く、小さい程ペースが遅い事を示します。

前+3F…前半+上がり3Fタイムの基準タイムとの比率です。

脚質…1~3着入線馬の脚質です。

「タイム基準比」「基準前半」「上3F基準比」「前+3F」は、比率100.00以上が青、99.00~99.99が緑、99.00未満が赤で表示されます。

基準タイムと馬場補正値

開催分析機能を有効に活用するためには、基準タイムと馬場補正値の設定が重要になります。
基準タイムは、平均タイムとレコードタイムを元としたものが設定されています。
メニューバーの「データ(D)」-「基準ラップタイム(L)...」で変更可能です。
(2007年2月現在、阪神競馬場の新コース(外回り、ダート2000mなど)の基準タイムは、データ不足のため未設定となっています。)

馬場補正値とは、日ごとの馬場状態の差を数値化したものです。
開催分析機能では、競馬場、日ごとに馬場補正値を入力して補正後のタイムを比較します。
馬場補正値は、1日ずつ手動で入力するか、平均値などから算出された参考値を自動で設定します。

開催分析機能の使用例

開催分析機能の使い方の一例です。
2007年1月20・21日小倉の馬場補正値を設定して分析を行います。

表示される分析データは、初期設定の基準タイムによるものです。
基準タイムを変更した場合、表示内容は異なります。

1、データを表示する
開催分析ウインドウを開き、データを表示する年と競馬場を選択します。
上部の開催リストに開催日と天候、馬場状態の変動、馬場補正値が表示されます。
 開催日リストで選択した日のレース結果と分析データが、下部のレースリストに表示されます。

「2007年」「小倉」を選択して、開催リストの「1月21日」を選択します。

開催分析

2、馬場補正値を設定する
競馬場、日ごとの馬場補正値を設定します。
分析データを見ながら、手動で馬場補正値を設定することもできます。

芝コースの「タイム基準比」を見ると、芝コースのレースは1レースを除き青字で表示され、基準タイムより速かった事を示しています。
開催分析

前日(07/01/20小倉)のレースも見てみましょう。開催日リストで日付を選択します。
開催分析

前日の芝コースの「タイム基準比」も、1レースを除いて青字でした。
この2日の開催は、速い時計が出やすい馬場状態だった事を示しています。

開催分析ウインドウの右上には、馬場補正値の入力欄があります。
()内に表示されているのが、自動で求められた参考値です。
(表示されていない場合は、「補正値反映」のチェックを外してください。)

開催分析

「芝補正」の参考値は、1/20が100.97、1/21が100.82となっています。
参考値は当日のレースのみを参照して求められるため、同じ週で馬場状態の差が無い場合でも、日ごとに異なります。

ここでは、両日の間を取って100.90に設定してみます。
「芝補正」の入力欄を選択して、「100.90」と入力します。
小数点以下2桁の「0」まで入力する必要があります。
開催日リストの「芝補正」の欄が更新されたら、入力完了です。
更新されない場合は、正常に入力が行われていませんので、再度入力してください。

開催日リストで1月21日を選択して、同様に「芝補正」を入力します。
開催分析

「参考値セット」をクリックすると、馬場補正値が未入力の表示開催日すべてに参考値を設定します。
「参考値全セット」をクリックすると、表示開催日すべてに参考値を設定します。
入力済みの馬場補正値も、参考値で上書きされてしまいますのでご注意ください。

3、馬場補正値を反映する
設定した補正値は「補正値反映」をチェックすると、レースリストの分析データに反映されます。

開催分析

青字で表示されていた「タイム基準比」は、ほとんど緑字に変わりました。緑字は基準タイムに近い、平均的なタイムである事を示します。

4、レースを分析する
2日間の内、タイム基準比が最も高い1/20日の12Rを調べてみましょう。

開催分析
開催分析

「前半基準比」が「上3F基準比」よりも高く「ペース」の値が大きくなっており、ペースが速かった事を表しています。
「脚質」を見ると、1着馬が差し、3着馬が追込で、差し・追込馬に有利な流れだった事が分かります。
JRAレーシングビュアーのVTRを再生してチェックしてみましょう。
レースリストの「1着馬名」以外の列をクリックすると、JRAレーシングビュアーの動画を再生することができます。

今度は、タイム基準比が最も低い1/20日の4Rを調べてみましょう。

開催分析
開催分析

先ほどのレースとは反対に「前半基準比」が「上3F基準比」よりも低く、「ペース」の値も低くなっており、ペースが遅かった事を表わしています。
中盤のラップを除外した「前+3F」は平均的な数値となっているので、スローペースによってタイムが遅くなった事を示しています。
単純にタイムが遅いからと言って、評価を下げる事はできないかもしれません。

ここで気づいた事は、レース成績ウインドウの「コメント」ボタンでコメントウインドウを開き記録しておきましょう。
気になる馬を注目馬に登録しておくと、次回特別登録や出走時に素早くチェックすることができます。

このように、タイムとペースを比較してVTRを見ながらレース分析を行います。
ここでは、2日間の開催だけを比較しましたが、さらに遡って比較することも大切です。

6-5 基準ラップタイムの設定

基準ラップタイムを設定します。
設定したタイムは、レース成績ウインドウの基準ラップタイムと開催分析機能の基準タイムで使用します。
指数には影響しません。

メニューバーより「データ(D)」-「基準ラップタイム(L)...」を選択すると、基準ラップタイムウインドウが開きます。

基準ラップタイム

(1)
「保存」…設定した基準ラップタイムを保存します。
「自動保存」…チェックすると、変更した設定を自動で保存します。

(2)
「表示」…(3)で指定した条件の基準ラップタイムを表示します。
「追加」…(3)で指定した新しい条件の基準ラップタイムを追加します。

(3)
競馬場選択、条件選択、トラック選択、距離選択
基準ラップタイムを表示、または新しく追加するする競馬場・条件・トラック・距離を選択します。

「全」…チェックすると、全距離の基準ラップタイムを表示します。
 新しい条件の基準ラップタイムを追加する場合は、チェックを外してください。

(4)
1ハロンごとの基準ラップタイムを入力します。

(5)
(3)指定した条件の基準ラップタイムが表示されます。
選択した基準ラップタイムを(4)で変更できます。