diary
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4月30日 (土)  設計、授業ほか

25日、所用で銀座へ。用件を済ませた後、伊東屋でいくつか買い物をし、アトリエへ。設計案の検討など。

26日、アトリエにて仕事。13時、S社編集部のSさん来所、打合せ。

27日、大学へ。
2限目、院生ミーティング。
14時、建築系ラジオの南研究室・建築デザインレビューの収録。
5限目、3年生のゼミナール。
その後、研究室にて仕事。

28日、大学へ。
1~2限目、1年生の「デザインの表現A」の授業。
14時、卒論の指導。この日のディスカッションを経て、今年度の4年生の卒論テーマが、ほぼ確定。いずれも、内容的に面白くなりそうなので、今後の研究の進行を期待。
15時半、研究室の学生たちと、コンペ・ミーティング。
16時半、研究室会議。プロジェクトの進行状況報告など。
18時、大学近くの某所にて、関係者のみなさんと懇親会。

建築系ラジオにて、「アーキソフィア」の記念すべき第1回目を最配信。下記。

http://www.architectural-radio.net/

(みなみ)


4月27日 (水)  建築家橋本文隆氏

建築家橋本文隆氏が、昨日亡くなられた。

私は、大学の3年頃から卒業後の一年余り、橋本先生の率いる設計事務所でさんざん働かせていただいた。はじめて、身近に接することが可能であった本物の建築家であり、とても影響を受けた。
形を作るとはどういうことか、建築家が本を読むとはどういうことか、時々鋭い言葉を発せられた。
こまごまと指示するのではなく、いくぶん放任で、しかし厳しさを常に感じるような存在であった。
豪放であった。毎晩夜になると、サントリー角のハイボールを飲みはじめ、上機嫌になりけらけら笑いながらも、目は笑っておらず、批判的なものの言いをした。数日に一回、夕方になると近所の酒屋に、ハイボールを買いに行く役割だったこともある。
時々「お前はだめだ」と言われた。最近は数年に一度お目にかかる程度であったのだが、もうダメ出しをされることもなくなってしまった。
少しはましになったところをお見せしたいと思っているうちに、先輩方が逝ってしまう。のろのろやっていてはいけないと思う。

橋本先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌。

(イマム)

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4月26日 (火)  メタボリズム・ネクサス

八束はじめさんより、新著『メタボリズム・ネクサス』(オーム社)を送っていただく。すでに一般的に知られたメタボリズムに関する情報をまとめたのではなく、様々な資料を発掘し、現代と結び付ける知見などが盛り込まれた、贅沢といえる本である。

ここ2年ほど、メタボリズムの研究会に参加させていただき、断片的にはこの本の構想を伺っていたが、ようやくすべてを読むことができる。しかし、校了直前になっても、何度も書き足したとご本人が語っていた通り、過去の清算ではなく、現在形の試みである。夏に始まる展覧会と合わせて、今しばらくはこの本が手放せなくなるだろう。

ここしばらくの個人的感性を重視する日本の建築界にあって、建築、都市が、国家や社会の動向と以下に結びつきうるのかというテーマは、建築界の思考にパラダイムのシフトを要請するであろうし(と希望するが)、それが、先の3.11の年と重なったことは、われわれの議論の糧となるのではないか。

とかいてはいるもののまだ未読ですので、またこの本について言及するここはあるでしょう。

本日は、南洋堂にスペースをお借りし、理科大4年生の今村ユニットのミーティング。ジョン・ソーンのことを一時間位話したが、帰りに南洋堂の書棚を見ると、ジョン・ソーン関連の洋書の古書が2冊格安で売られていたので、すぐに購入し、そのまま学生に貸し出す。イングランド銀行についてのハードカバーの本が、何と500円。新宮君いわく、「安くつけすぎたかな。」

(イマム)

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4月25日 (月)  いろいろ

気がつけば、4月もあと1週間足らず。
という訳で、4月の活動をまとめてレポート。

4/2、13時、大学院修士1年のオリエンテーション。
15時、新学期最初の教授会。今年、理工学部に新たに専任教員として来られた、先生方の紹介など。
4/4、アトリエにて仕事の後、京橋のINAX:GINZAにて、第19回アートスタディーズに出演。
4/7、今年度最初の研究室会議。今年の南研究室は、大学院生7名、4年生7名、研究生2名の、計16名が正式なメンバーに。加えて、3年生の南ゼミナールには15名ほどが参加しているので、合わせると30名ほどの大所帯となった。南研の活動記録については、下記。

http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/N0080481

4/8〜11、台湾へ。台湾の建築研究者で大学の先生である謝宗哲さんにご招待いただき、五十嵐太郎さんとともに、台南にてレクチャー。台湾の若手建築家展に合わせたイベントで、300人以上の方が聴きに来られて、盛り上がる。

4/13、3年生の南ゼミナール。
4/15、大学院主任会。椙山女学園大学教授の村上心さん、琉球大学准教授の入江徹さんと、某海外研究プロジェクトについての打合せ。
郵便局へ行き、東日本大震災の義援金として、個人的に10万円を日本赤十字社に振り込む。

4/16~17、原広司さんが設計された、神奈川県の丹沢ホームにて、建築系ラジオの合宿。倉方俊輔さんや北川啓介さん、下倉玲子さん他の教員のみなさんと、いくつかの大学の学生達が参加。

4/18、東北大学・五十嵐研究室、昭和女子大学・杉浦研究室、および国士舘大学・南研究室による、3大学合同ゼミ。国士舘大学・世田谷キャンパスにみなさんにお越しいただき、東日本大震災についての情報交換や、復興支援についてのあり方などを議論する。
その後、三軒茶屋にて、合同新歓コンパ。

4/19、アトリエにて仕事。現在進行中の設計プロジェクト、およびコンペ作業など。
ちなみにこの3~4月に、アトリエにオープンデスクに来ていたのは、日本女子大学の小野寺佑美さん、稲垣彩香さん、佐ケ野静華さん、武蔵野大学の渡辺衿奈さん、東京理科大学の箭内恵美さん、その他のみなさん。
アトリエ・アンプレックスの建築作品集については、下記。

http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/N0080483

オープンデスク募集については、下記。

http://www.atelierimplexe.com/opendesk.html

4/20、2限目、院生を中心にコンペのミーティング。13時、教室会議。5限目、南ゼミナール。
4/21、1~2限目、1年生の「デザインの表現A」の授業。5限目、研究室会議。
4/22、南洋堂書店にお邪魔し、店主の荒田さんといろいろお話。建築関連書籍を何冊か購入。その後、アトリエにて仕事。
4/23、午前中、アトリエにて某打合せ。午後、都内某所へ行き、某現地確認+打合せ。
4/24、群馬県某所へ。研究室の学生達と現地へ行き、コンペの敷地調査、および市内の主要名所めぐりによる、街の調査。
という訳で、いろいろなことが互いに連関しつつ、同時進行し続ける。

(みなみ)





4月21日 (木)  チャリティー・レクチャー@シドニー大学

終日、建築士講習会。姉歯事件後に法改正があり、この講習会がすべての建築士に義務付けられて、すぐに建築家仲間で話題になったのは、「いわゆる巨匠も、わざわざこの講習をみんなと一緒に受けるのか。」ということ。

先日の、管理建築士講習では、同じ教室に同世代の建築家が数名いましたが、本日は30名ほどの受講生の中に、世界的スーパースターがいました。しかもお二人。

来月5日(こどもの日ですね)、シドニー大学にて、山本君と一緒に特別レクチャーをします。3.11のチャリティーでもあり、僕たちは、自然災害と建築といった切り口で話をします。主に、山本君は中越地震の復興にかかったご自身の経験を、僕は方丈記からメタボリズムまで、自然災害と日本文化の関係について話をします。

以下、大学のサイトでの告知です。
http://www.usyd.edu.au/news/architecture/295.html?eventcategoryid=28&eventid=7793

(イマム)


4月18日 (月)  まとめてレターを書く

2週間後のオーストラリア出張の際にお会いする予定の方々に、まとめてメールを書く。英語でも同世代の人向けにはサクサク書けるのだが、目上の方にフォーマルに書くには、結構時間を要する。未返信のメールも、いくつか書くが、それでも、フォルダーには未返信のものが残る。皆さんそうでしょうが。

明日の、理科大のユニットミーティングの準備と連絡。参考資料を整理していると、つい読み始めてしまう。ほかにもあるプロジェクトの契約書づくりなど、様々な用事を淡々とこなしていると、一日が終わる。夜は、翻訳の推敲。

(イマム)


4月17日 (日)  カズオ・イシグロ

メタボリズムの展覧会のカタログ用テキストを脱稿。ここ数日手元に置いて少しずついじり続けたが、まだこなれていない箇所がいくつかあるようで、気になる。時間をおいて校正時に、手を入れようと思う。

夜、ETVのカズオ・イシグロの番組を視る。あまり表に出ないというこの小説家は、クールで理知的であった。全身黒の装束、黒のTシャツの上に、黒のジャケット。20年前に買っていた The Remains of the Day のペーパーバックを昨年8割がたほどまで呼んだところで、結局映画をDVDで観てしまった。

同じく20年ほど前に買った、Bruce Chatwin の The Songlines のペーパーバックを、今読もうかどうしようかと思って、手元に置いてある。昔買った本も無駄になっていない。

夜、麻婆豆腐を作る。長ネギを買い忘れたが、にんにくを増やして調整する。

(イマム)


4月15日 (金)  桑沢、地理学者

桑沢の都市・建築概論の今年度の初日。今日はイントロダクションと原始住居の回であったが、3.11結びつけて、自然と建築という話題もする。ちょうど今回のテーマにも沿っていたのでよかったと思う。今年は学生の人数が例年よりも増えている。いいことだ。

帰りに、学校の近くの文化村でフェルメールの〈地理学者〉を観るが、会場が悪いせいか、期待していたような感興は沸かなかった。貧弱な空間や、混雑した場所での展示は、名画であっても避けるべしという鉄則をあらためて確認する。時間を無駄にするし、作品に対して誤った認識を持つようになる。

そう言えば、震災の豊田市美術館でのモランディ展は、絵の貸し出しがなされなくなり中止になったそうだ。とすると、神奈川近美での巡回展も中止なのだろうか。であれば楽しみにしていたので、とても残念。最近、岡田温司『ジョルジョ・モランディ』を読み、すっかり期待が高まっていたのだが。ついでながら、この本は、新書(平凡社)で岡田温司、モランディが楽しめるのでお薦めです。

(イマム)


4月14日 (木)  AFG打合せ

午前、アートフロントギャラリーで打合せ。

(イマム)


4月13日 (水)  AE打合せ

午後、山本君とオーストラリア大使館にて打合せ。

(イマム)


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