diary
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9月8日 (水)  打合せ / new design school in Moscoe with Rem

午後、東京の某所へ。某プロジェクトの打合せ。
その後、大学へ。研究室にてもろもろ仕事。

(みなみ)


モスクワに、Strelkaという新しいデザインを専門とする大学院大学ができ、それはそれでニュースですが、何とその校長(ディーン)が、レム・コールハースなのだそうです。場所もクレムリンのそばという好立地。

Strelka Institute fro Media, Architecture and design
http://www.strelkainstitute.com/en/

ブループリントのウエブ版でも「世界で最もエキサイティングなデザン学校」という見出しのこの学校に関する記事が読めます。レムの姿はまるでラビか勧進聖のよう。
http://www.blueprintmagazine.co.uk/index.php/architecture/the-most-exciting-design-school-in-the-world/

ロシアの建築学校といえばモスクワのMarkh(マルヒとよんでいます)が昔から君臨しており、昨年いった際も、モスクワに他に建築学校はあるのと聞いたところ、専門学校のようなものはあるけれども、大学はここが唯一との答えだった。Strelkaができて、モスクワの建築シーンも変わるのであろうか。また、レムは今度は何をしかけるのであろうか。

(イマム)


9月6日 (月)  大学 / 三軒茶屋

大学へ。研究室にて仕事。
午後、研究室の学生たちと、プロジェクトのミーティング。

(みなみ)


UBCの第一課題のスタート。スタジオに、UBCの学生16人と、東大の学生8人、慶応の学生3人が集まって、課題説明とグループ分け(写真左)。全員に自己紹介をしてもらったが、日本人の学生も皆きちんと英語で話せる。課題説明の時も、通訳はいらないとみんな言い(ジョージさんの英語はわれわれでも意味が取れないことがあるくらいなのですが)、例年に比べて、今年の学生は一番英語ができそうだ。時代の流れで英語の必要性が増す中で、自然に英語を扱える日本人の学生が増えていることは、折に触れて感じます。

午後は、工学院の都市デザインの課題のエリアである三軒茶屋へ(写真右)。この週末に行く予定が、あまりの暑さに取りやめていたものの、いよいよ来週から授業で、課題も考えなくてはいけない中、暑いなどとは言っていおられず出かけることにする。

三軒茶屋は、何度か行ったことはあったものの、足を踏み入れたことがあるのは限られた範囲でした。今回、世田谷通りと玉川通り(首都高)の間に挟まれた三角地帯が、かつてのバラックの様子をそのまま残しているのを見つけ、とても面白いかった。古くからの飲み屋や映画館もあれば、今風のワインバーやレストランなども混じっていて、単に古い悪所なのではなくて、今の活気も感じられます。

これだけしょっちゅうで歩いていても、いまだに知らなかった場所がいくらでもある東京は、本当に奥が深い。

(イマム)

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9月5日 (日)  彦坂尚嘉さん展覧会 / Camenzind

午後、浅草橋にある、マキイマサルファインアーツへ。
同画廊で開催されている、彦坂尚嘉さんの展覧会を観る。
合わせて、同会場内で開催されていた、皇居美術館についてのシンポジウムを聴講。
終了後、五十嵐太郎さん、彦坂尚嘉さん、天内大樹くんほか、関係者のみなさんとの懇親会に出席。

(みなみ)


スイスの若手建築家が発行しているCamenzindという雑誌/同人誌があり、寄稿を求められていたので、短い簡単なものを一気に書いて送信。すぐにOKとの返信が来たので、近々掲載されるでしょう。次号の特集は、「スイスの建築家はどうしてこんなに恵まれているのか」といった感じの内容のようです。

以下のサイトで、バックナンバーが全て読めるようです。基本はドイツ語ですが英語のテキストもありますし、図版からどうしたことが取り上げられているかが多少うかがい知れます。

Camenzind www.cazmag.com

(イマム)

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9月3日 (金)  上野

今日はUBCの学生と上野へ。まずは学祭中の芸大へ。上野公園に並んでいた、彼らの作ったキテレツな神輿群はなかなか壮観で、猛暑の中オリジナルデザインのはっぴを着た芸大生がテンションを挙げていて迫力。

近くの安藤忠雄さんの国際子ども図書館を寄った後で、国立博物館へ。法隆寺館(写真)へ行くと、学生はすっかりこの名建築に打たれている様子。「私が日本で見た建築でベスト」と思わず言う学生もいて、おやおやまだ3カ月の授業の第一週だよ言いかけるが、そういいたくなる気持ちもよくわかる。それほどの傑作。

特別展「誕生!中国文明」も観る。この博物館のこうした展覧会はまずはずれがなくて見ごたえがあるが、毎度うんざりする混雑ぶりに敬遠することが多い。今日は、会期が明後日までにも関わらず、適度な込み具合で、どの展示品もじっくり見ることができた。おそらく、この酷暑で外出を控える人が多いためであろう。酷暑にもいいことあり。展示品も見事なものが多く、満足。

(イマム)

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9月2日 (木)  両国、ウオーターフロント、第17回アートスタディーズ

今日もUBCの授業は課外見学。この酷暑は、街を歩き回るにはつらいです。

まずは、両国の江戸東京博物館へ(写真左)。この博物館は、毎度授業の定番です。ここは江戸、東京文化の歴史館と一般には理解されていますが、実は江戸、東京という都市についての優れた博物館とも言えるのです。ロンドンにはロンドンという都市の博物館があり、東京にはそうしたものはないのですが、ここは東京という都市の成り立ちを理解するにはまことに適しているので、プログラムの最初の方で必ず来るようにしているのです。

続いて、槇文彦さん設計のYKK R&Dセンターへ(写真中)。出来て17年たちますが、いまだに竣工当初の新鮮さがあります。

浅草に移動して、少し自由行動。僕は何人かの学生と浅草寺へ。仲見世の賑わいも毎度楽しいですが、平日にこうした多くの人がお参りに訪れ、また多くの人が実に楽しそうにしている。都市の中の公共空間として、こうした文化というのはあらためて興味深いです。お寺ですから宗教施設なわけですが、西洋の教会ではこうはいかない。かなり観光化されているところであっても、教会に入るというにはある厳粛さ、シリアスさが伴いますが、こうしたお寺の境内というのは実に皆がリラックスしていて、そうした場所が日常空間と連続しているわけです。

浅草からボートに乗って、お台場に。こうした暑い日でも、船上は風が流れていて快適。隅田川沿いはあまりぱっとしない風景だが、海に出ると高層マンションなどが林立するスペクタクルが展開する(写真右)。

お台場では、サントリー本社ビルのロビー(隈研吾+安井設計)と野村工藝本社ビル(日建設計、山梨知彦)を外から見て解散。

(イマム)


9月13日(月)に、下記のアートスタディーズが開催されます。僕も出演します。良かったらお越し下さい。

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レクチャー&シンポジウム 第17回アート・スタディーズ 特別編 

1970年代批評の亀裂をめぐって
 
【美術】テーマ 戦後美術批評の解体
 ゲスト講師  藤枝晃雄(美術評論家、武蔵野美術大学名誉教授)  

【建築テーマ】 神代雄一郎の建築批評断筆をめぐって 
ゲスト講師   倉方俊輔(建築史家、西日本工業大学准教授)

1975年のアメリカのベトナム敗戦を契機に文化が根本的に変わります。現代音楽史ですと『前衛の停滞期』という状態になりますが、その本質は《近代》というものの第1回目の終焉であったと言うべきです。(第2回目の終焉が1991年のソヴィエト崩壊です。)
1975年を契機に現代美術におけるモダンアートの運動は終わり、それに伴って、モダン美術批評もまた解体されて行ったのです。日本の現代美術界では、藤枝晃雄氏を軸に激烈な論争が多発します。そして事実上、雑誌『美術批評』(1951〜57年)から始まった古い美術批評が終わります。

一方建築批評界では、神代雄一郎の巨大建築への批判が起きて、これをめぐる論争は神代雄一郎の断筆へと結果します。現在から見ると、現在の建築の巨大化という現実へと変貌して行く時代において、ある意味で建築の死と批評の死があったという視点でみることもできる事件であったのです。
この激動の1970年代の批評問題は、しかし時代の中で忘れられています。アートスタディーズでは、あらためて特別編を組んで、美術批評と建築批評の《死》の洗い直しを試みたいと思います。
  
◆討議パネリスト

◇暮沢剛巳(文化批評、美術評論家)
◇ 伊藤憲夫(元『美術手帖』編集長、多摩美術大学大学史編纂室長)
◇ 新堀学(建築家、NPO地域再創生プログラム副理事長)
◇ 橋本純(編集者)
◇藤原えりみ(美術ジャーナリスト)
◇南泰裕(建築家、国士舘大学准教授)

◆司会 彦坂尚嘉(アート・スタディーズ ディレクター)

◆年表作成 橘川英規(美術ドキュメンタリスト)

◆日時:2010年9月13日(月)
17:30開場、18:00開始、21:00終了、終了後懇親会(別会場)

◆会場:INAX GINZA 8Fセミナールーム
(東京都中央区京橋3−6−18/地下鉄銀座線京橋駅2番出口徒歩2分)
(当日連絡先は090−1212−4415 伊東)

◆定員:60名(申込み先着順) ◆参加費:500円(懇親会参加費は別途)
◆お申し込み・お問い合わせは氏名、住所、所属、連絡先、予約人数を明記の上、下記e-mailア ドレスへ
art_studies2004@yahoo.co.jp

詳細情報はこちら
http://artstudy.exblog.jp/

◆主催 アート・スタディーズ実行委員会
◆共催 リノベーション・スタディーズ委員会
◆後援 毎日新聞社 日本建築学会 日本美術情報センター

(みなみ)

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9月1日 (水)  新宿駅南口

UBCの授業内容の打合せのために、新宿にて、ジョージさん、会場さん、松本さんと打合せ。場所は、南口のサザンタワーのホテルのカフェにて。サイトを西新宿で考えているので、西新宿見渡せるここで打合せをすることにしたのですが、この建物は山本君が坂倉時代に担当したものですね。6,7年前に一緒にカンボジアのプロジェクトをしていた際に、ここで時々一緒に打合せをしましたが、それ以来でした。

この建物は、新宿の東側と西側の両方の眺望があるのですが、見下ろすとJR南口前の工事の様子もよく見えます(写真)ここにはバスターミナルが建つ予定なのですが、これまで南口を出ると前面に大きく開けていたのがそこが壁になってしまうわけで、とても残念。バスターミナルなので、たいした建物でもないでしょうし。

(イマム)

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