多次元直列日記 2009. 3 |
3月31日 (火) 建築系ラジオ更新 建築系ラジオが更新されています。下記。 http://radio.tatsumatsuda.com/ http://tenplusone.inax.co.jp/radio/ (みなみ) 上記南さんが書かれている建築ラジオの、先日の阿部仁史さんの出版記念トークの模様もアップされています。お聴きください。 (イマム) |
3月27日 (金) 台湾へ 成田空港から、台湾へ。 大学教員および学生とともに、首都の台北から台中、台南、高雄をまわる。 台中にて、台湾国立美術館長、東海大学建築学科助教授の謝宗哲先生および学部長のデイビット先生とお会いし、今後の交流企画等について、もろもろお話しする。 (みなみ) |
3月26日 (木) 雪の妻有 日帰りで妻有へ。先月行った際に書いたように、今年は非常に雪が少ない。今日も午前中に着いた時には、ほとんど雪解けが終わった春のような風景であった(午前は、工務店と打合せ。) 午後、一人空き家に残り今後の改修計画について考えていたところ、昼過ぎから降り始めた雪は激しくなるばかり。室内といっても、空き家の中は外気とほぼ同じ温度(つまり氷点下近く)で、迎えがもし来なかったら、歩いて戻ると言っても何時間かかるものやら。 しかし、考えによっては、静寂な廃屋の中に一人たたずみ、家の外は雪景色というのもなかなかいい感じです。窓の外の覆いを外すと、中には思っていた以上の光が入ってくる。 空き家に手を入れ、アーティストの展示空間をつくるというのがミッションなわけだが、とりあえずまずは2階の床と天井を取り払い、1階から小屋組までが一つの空間となるようにすることまではすでに決めている。あと、各部にどのように手を入れるのかだが、しばらく眺めているとそれぞれどうすべきかが明快に決められるようになる。 ここで作品を作るアーティストの方は、存在感のある作品をつくるので、その器の空間も力強いものの方がいいだろう。そんなことを考えながら、空き家の中で数時間を過ごす。 (イマム) |
3月24日 (火) 清家清「私の家」 今日も昨日に引き続きワシントン大学の学生さんたちと合流し、清家清の「私の家」へ。この住宅の訪問ははじめてだが、毎度アカデミックなプログラムだと、普段は見れない建物見学が可能となる。 今回は、清家清さんのお孫さんがワシントン大学の建築学科で学んでいることも、見学を容易にしたようだ。清家さんの娘さん、おふたりも現地にいらして、いろいろ話を伺うことができる。 とても小さい家であり、ここで子供4人が育ったというのは信じがたいところもあるが、平屋が庭と繋がっているので開放感がある。同じ広さのマンションでは全く窮屈であるから、地面に立つというのはやはり大事なことなのだろう。 隣に立つ「続私の家」も拝見。こちらはまた全然違うインテリアで、この建築家のいくつかの側面を観ることができたのはよかった。 (イマム) |
3月23日 (月) 前川國男「東京文化会館」 建築史家、評論家のケン・タダシ・オオシマさんが、ワシントン大学(シアトル)の彼のスタジオの学生を連れて来日。今日は、僕が前川國男さんの東京文化会館を案内する。 この日記にも書いたように、先週ここの大ホールで聴いたばかりなので、同じ席に座って空間の感じ方を比較してみる。観客がいない状態はある意味では純粋に建築家の空間でありそれはそれでいいのだが、人が埋めつくし音楽も演奏されて場が一体となる様は、やはり素晴らしかった。 ケンさんは最近ファイドンから磯崎新の作品集を出されたが、今年はワシントン大学の出版で日本のモダニズム建築に関する本を出されるとのこと。 (イマム) |
3月22日 (日) 聴竹居 京都の聴竹居にて展覧会が開催される旨、知り合いのメールにあり、自分ではいけないけれども、この歴史的住宅を見学するよい機会だからと、京都の知り合い何人かに情報を転送したところ喜ばれた。そうしたやり取りの中で知ったのですが、聴竹居は現在公開されているのですね。曜日の限定はありますが、以前は個人の持ち物として見学不可だったことを考えると喜ばしいことです。 以下、聴竹居のサイト。見学案内他、上記の5月のイベントについても書かれています。 http://www.chochikukyo.com/ 先月来日されたカナダの建築家ジョン・パトカウさんへのメールの中で、日本もようやく桜が咲き始めました、と書いたところ、ヴァンクーバーでは、来週からヴァンクーバー・チェリー・ブロッサム・フェスティバルが始まるとの返信が。教えてもらったサイトを見ると、何とヴァンクーバーでも桜の花見が大きなイベントとなっているのですね。 ヴァンクーバー・チェリー・ブロッサム・フェスティバル http://www.vcbf.ca/ (イマム) |
3月21日 (土) パラデイオ @ ロンドン ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツにて、今アンドレア・パラディオ展が開催されている。いやー、行きたいですね。行けないけど。ロンドン在住の島崎くんが教えてくれた。この展覧会は、パラディオ自身の展覧会と、現代建築家から見たパラディオという展示の、2部構成となっているようだ。島崎君は、この後半の方に、ザハ、デヴィッド・チッパーフィールド、磯崎新といったそうそうたるメンバーとともに参加している。立派なものだ。 Andrea Palladio: His Life and Legacy runs in the main galleries until the 13th April. http://www.royalacademy.org.uk/exhibitions/andrea-palladio-his-life-and-legacy/ Andrea Palladio: Through the Eyes of Contemporary Architects runs in the Architecture Space until the 21st April. http://www.royalacademy.org.uk/exhibitions/architecture-on-the-ramp/ なぜ、イギリスでパラディオ?と思う人がいるかもしれませんが、(もちろん東京でパラディオ展が開かれても問題はないし、もしそんなことが起きれば素晴らしいのだが)、イギリスの建築史というのは、イニゴ・ジョーンズがパラディオを紹介するところからはじまるのですね。イニゴ・ジョーンズはイギリスで最初の建築家といわれていますが、その後20世紀になっても、例えば戦後すぐにコーリン・ロウがロンドン大学に提出した修士論文がイニゴ・ジョーンズの理論的ドローイングに関するものであったように、現代に至るまでイギリス建築におけるパラディオの影響というのは連綿と続いているのです。 (イマム) |
3月20日 (金) 物語 フランス革命 安達正勝著『物語 フランス革命(中公新書)』を読む。歴史書には、よくある教科書的な無味乾燥なものも多いが、この本は読ませる類のものだ。結局その違いは、書き手の素養に左右されるのだろう。 このところ、ヴィドラー、カウフマン、ルドゥーのラインを調べているので、フランス革命、啓蒙思想といったところに注目していろいろ拾い読みしている。なので、ルソーもキーパーソンなのですが、ルソーをあらためて勉強することになるなど、予想もしていなかった。歴史的対象としてのみならず、現在の問題としてもなかなか面白い。 なぜこのあたりをと思われるでしょうが、先日の阿部仁史さんへの書評ともつながっているのです。 (イマム) |
3月19日 (木) 帰国、授業紹介 エジプト、ドバイより帰国。 大学での設計の授業プロセスが、下記にて紹介されました。 国広ジョージ先生のアイデアで、テンプル大学との合同により、INAX社のショールームを青山に設計する、という課題です。 http://www.kokushikan.ac.jp/document/page08.html (みなみ) |
3月18日 (水) ラヴェルとラロ 午前、住宅建築の波多野さん来室。来月号のページの確認と他の話題。 夜、東京文化会館大ホールにて、東京都交響楽団の定期演奏会を聴く。何度も見学では来ているこのホール、演奏を聴くのは初めてで、客席がいっぱいに埋まった雰囲気はやはりよい。演目はレヴェルとラロで、激しいものが多かった。ラヴェルのボレロは、定番であろうが、生で見るとそれそれの奏者の様子がよくわかり全く飽きさせない。ラロの「スペイン交響曲」に登場したヴァイオリニストは今年20歳のロシア人。はつらつとした演奏が印象的。 (イマム) |
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