
赤ちゃんの時「可愛い」と、誰でも一度は,言われた言葉が
心地良かったのかズート、耳に残っていた。
クラスの女の子に「私ってどれぐらい可愛い?」って質問したら「10人前」って答えた。今ならかなりのヨイショをしてくれたのだと,分るのだが当時は「え〜」っと落ち込んだ。中3になった私は、丸々太りだし周りに「ブサイク」と認証された。それでも幼い時の思いはすごいもので、皆にそう思われているのを、私は全く気付かなかった。ある日クラスの男の子が「好きな子ができてん」と私に打ち明けた。相手は私の親友だった。ビックリした。「えー私と違うの?」と聞き返したら、さも迷惑そうに「違う!」とハッキリ言われた。高三の終わり、モロゾフのチョコレート工場でバイトをしていた時、こんな高価なチョコレートを、食べた事がなかったので、作業中、制服のポケットが、パンパンになるまで忍ばせ、帰り道チビチビ食べた。余りにも堂々と毎日持って帰るので、上司が見かねたのか、いつの間にか作業の終わりになると皆のポケットを、点検をするようになった。
そしてまた罰が当った。恐るべきチョコレート。
私のツルツルお肌がボロボロになった。吹き出物だ。
就職する頃は少し治っていたのだが、
入社したとたん、また出始めた。
皮膚科に行けばいいものを何時も行く近所の内科に行った。
これが私の人生の落とし穴
塗り薬が効かない。
塗れば塗るほど二キビが増える。
顔中ニキビ、ニキビで覆われ、鏡を見たらニキビの上に
ニキビが乗っていた。当時は「人間は顔ではない
心が大事なのだ」と頑なに信じていたのでこんなに
なっても「私と結婚する人は幸せや」と思っていた。
この顔で片思いもした。待ち伏せもした。ラブレターも
渡した。しかし何時まで経ってもニキビはなかなか治らず
20歳になってやっと皮膚科に行った。
そこで今まで使っていた塗り薬は治るどころか悪化させる
薬だと知った。ニキビは潰すと膿が面白いように出る。
気持ちがいいので、 ズート潰していた。これが悪かった。
ニキビは治ったが私の肌はニキビ後でボコボコになった。
葉緑素のクリームが良いと聞き寝る時もズートしていたら
今度は水分がなくなりかさかさになった。
色白は七難隠すと言うので、レモンを輪切りにして1時間
パックしたら赤くはれてブヨブヨになった。
何時も思うことがある。
人間は生まれるとき容姿や性格を自分で選んでこの世に
生まれたのではないだろうか。
人から見て不細工でも、変な性格でも、この器を選んだ
本人は結構気にいって居るのだと思う。
比べる事はないのだ。
しかし、より良くするのならまだしも
折角頂いた貴重な器なのに、磨かず傷をつけてしまった
のは本当に申し訳なかった。
でも、何事も経験が大事だから、これでいいのだ。

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