先っぽだけ、中途半端にハメた状態で中腰のまま、金髪は情けなくグルグル眉毛を下げている。
「おい・・・・・・」
「わかってるって、今すぐ入れるから大人しくしてろ」
「いや、入れんなっつってんだろ!」
「うっせェ!」
ぐい、と金髪はなおも強引に腰をおとす。シャツの裾から白い足が見える。
ぐ、ぐ、ぐ、と挿入が少しずつではあるが深くなる。やたらきつい。
弱いとこを締められて、思わず呻く。いってェな、てか、やべえ、なんつうか、やべえ。
金髪が身体をかがめて、キスしてきた。
ピピピピピ、と聞きなれない電子音がした。
ハッとした様子で金髪が顔をあげる。
どこからだ。
いや、たぶん金髪からだ。アイロンつけっぱなしにしたときの音と似てた。冷蔵庫あけっぱなしにしたときも、ああいう音がする。エラー音ってやつだ。
これ以上は無理だ、と理解して、顔を見合わす。
「くそ、何でだ・・・・・・ちゃんとはかったのに、入んねェ」
金髪が聞き捨てなら無いことを口走る。
「はかった?何をだ」
「てめえの、クソチンコ」
「ああ?いつの間にだよ?」
「朝、てめえが寝てるとき。たってたから」
「アホか」
正真正銘のアホだ。
オレは脱力した。
「ケツの穴にはサイズが色々あんだよ!丁度ジャストなサイズじゃねえと、てめえ、良くなんねえだろ!だからわざわざ朝っぱらからてめえのナニのサイズはかって・・・・・・」
「朝勃ちが本番と同じサイズなわけねーだろ、このアヒル頭!」
「あひる?!」
「いいから退け、残念だったなエロテク披露出来なくて」
そんなんしなくても充分・・・・・・と言いかけて、何言っていいかわかんなくて口閉じた。世話になってると言いたいのだが、どう言ったら良いんだか分かんねえ。言いたいことは、それだけではないような気がした。
奴の新品の穴に突入しかけた息子に手をかけて、そこから外そうとする。強引に引き抜いたりしない、慎重な自分の手つきに驚く。
おまけにちっとも萎えねえよ、どうしてくれんだ。
「や・・・・・・だ、やめんな・・・・・・っ」
「うっ?!」
ぐ、と金髪が上体を倒して腹の上に圧し掛かる。口と口が重なる。くちゅ、と頭蓋のなかで音が響いて、差し入れられた舌に口内を舐めまわされる。またキスか。それから、ぎゅうっと抱きつかれた。
腰のあたりに痺れが伝った。
すげェ勃ってきた。もう完璧勃ってる。
「ゾロ・・・・・・」
ノリノリな所作とはちぐはぐに、金髪の声は不安そうだった。
目が合うと、せつない顔でこっちを見てる。
「ゾ・・・・・・」
「くそっ!」
オレは金髪の手を取った。こちらに引き寄せる。腰を進め、押し込むようにその体内に入れようとした。驚いた顔で金髪が手を握り返してくる。声にならないまま、唇の動きだけで、「ぞろ」と名前を呼ばれたのが分かった。
くそ、くそ、と何度も腹のなかで思った。舌打ちしたい気分だった。とまんねえ。腰に手をかけると、細かった。警告音は、止むことなく深夜の部屋の空気を掻き乱していた。
「・・・・・・くぅ」
鼻から抜けるような声を出してうつむいた金髪の顔を手のひらで撫でて邪魔な前髪をどかし、顔を見た。目が合う。
「やめん、な」
青い顔で、薄い唇が言葉を紡ぐ。
機械相手に、と頭のどっかで思った。
いや違う。
そうじゃねえ。
そうじゃねえ。
こいつにだって、こいつの意思がある。こんなに・・・・・・必死じゃねえか。
するするした手触りの背中に手をまわして、上下を入れ替えた。
金髪の膝に手をかけ、大きく足を開かせると、思い切って奥まで突っ込んだ。
「ゾ・・・・・・あっ、あ、あ」
ピピピピピ、と警告音が鳴る。
金髪の腕がすがってくる。
その表情を覗き込もうと背をかがめた。
ピ――――――……
がっちりと。
その両手両足に身体をはさまれた状態で、オレは身動きとれなくなった。
警告を無視しつづけたため、アホパソコンがフリーズしたのだった。
06/9/06
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すみません、次回くらいまで小出しです。