目が覚めたらウソップに御礼を言おう、と思いながらオレは目を覚ました。
ケツの穴を取り付けたらゾロは喜ぶだろうか。
昨日はサイズを間違えたせいで大変だったけど、今度こそもう大丈夫だ。



オレが起き上がると、皆が変な顔をしていた。
なんだか変に身体が重たい。自分の身体じゃないみたいだ。だが、うんと伸びをすると、すぐに感覚が戻ってきた。
どのくらい停止していたのだろう。っていうか、いつの間に停止したんだ。
そうだ、ウソップにケツ穴のことを頼んで……ケーブルを繋がれて、そこらへんから記憶が無い。
設定時刻をチェックしてどのくらい停止していたか測ろうとしたが、どういうわけか時計の設定がリセットになったままだった。
誰だ、勝手にこんなとこいじったの。
現在地の標準時刻が勝手に転送されてくるように初期設定で決まってるのに。こんな複雑な場所、ゾロにはいじれねえから、きっとウソップの奴だろう。後でなおしてもらわなくては、ゾロを朝寝坊しないように起こすことも出来ない。
ナミさんとチョッパー、ルフィと、エースと、シャンクスと、ウソップと、ゾロが居る。どうして今日はこんなにたくさん人がいるんだろう、狭い部屋がますます狭くなる。
ナミさんは、白いブラウスを着ていた。丸みのあるスタンドカラーがとても可愛い。こういうのは、褒めてさしあげねばならないことだ。
「ナミさん、今日のブラウスは一段とかわいいね!」
オレは素直に彼女を褒めた。
いつものナミさんなら、あら、とか何とか言ってまんざらでも無さそうにしてくれるはずだった。けど今日は違った。驚いたみたいな顔をして、何も言い返さない。頬がぱっと薔薇色に色づく。すごく綺麗だけど、なんか変だ。
どうしたんだ、一体。
皆、何も言わない。ただ物凄くオレのこと見てるんだけど……、居心地悪いな、何だよこれ。
特にゾロが変だ。完全に呆けた顔をしている。
昨日ちょっと気まずい感じのところでオレがフリーズしたから、怒ってるのかも知れない。
何だよ、せっかくケツ穴つけたのに。やっぱヤるの嫌だとか言うんじゃねえだろうな、そりゃオレだって野郎相手だなんて予定外だけど、それでも少しでも役に立ちたいとか、ゾロに喜んで欲しいとか思ってんのに、そりゃねえだろう。
ちょっとその辺のことを今すぐにでも問いたださなくては。
それとも照れてるんだろうか。
そうだ、セックス機能のことは、マスターの女の子が恥ずかしがることだから、デリケートに扱わなくてはいけないのだった。ゾロみたいなむさくるしい男でも、その辺は同じなのかも知れない。オレは慎重になる。少なくとも、今この場でケツ穴のことについて会話するべきではない。オレとしては今一番に伝えたい重要事項だが、その辺の駆け引きは高度な判断なのだ。
でもなるべく早く話したい。どうしよう。



ちょっと黙って考えていたら、ゾロが手を伸ばしてきた。
なんだよ、と思いながら手を握られる。
そんなわけないんだけど、まるで久し振りに会ったみたいな変な気持ちだ。
なんだか照れくさい。
よく分からないけど、ほんわり熱っぽくなった胸の真ん中を、オレは無意識に手のひらで触れた。











09/3/29
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