sempre a tempo
相も変わらず
山本とのセックスで、不満に思っていることがある。
挿入してる時に奴がオレの膝頭を持って、足を開かせたり、閉じさせたりすることだ。
そういうふうにされると、遠いから、イヤだ。相手が。
冷えた体のむこうで、膝頭を掴んで、やけに真剣な顔してるアイツ見ちまうのが、本当イヤだ。閉じた膝の向こう側に、顔すら隠れちまうと、ついには馬鹿馬鹿しくなる。何してんだオレは、と思う。
おまえ今、自分の快楽だけになっちまってねえか?
山本の手で膝をぐい、と回されて、オレの身体の奥が、角度を変えたり、狭さを変えたりするのを、オレはやたら客観的に感じる。
もうやめてくれ、といつも思う。
それなのに、山本と、もうずっと長く肉体関係を持つことを続けている。
ちょっと不本意だ。
山本と出会ったばかりのころ、オレは中学生だった。
山本も中学生だった。
要するに、クラスメイトだったのだ。
日本の公立中学に普通に通って、そこの生徒と友達になる自分ていうのも、今から思えば現実味が無いが、あの頃には不思議なくらい、しっくりきてた。
当時のオレは出会ったばかりの十代目に夢中だった。
勿論今でも夢中だが、あの頃の夢中さは、今とは違って思える。
「十代目はさ」
と、オレはよく口にした。
「十代目はさ」
と、オレが言うと、山本は
「十代目って、どうしてツナのことそう呼ぶんだ」
と、首を傾げたものだ。
「十代目は、ボンゴレファミリーの十代目のボスになる男だからだ」
「へえ」
山本は屈託なく笑う。
「面白そうだな、それ」
山本は笑うと目の下に片側だけ笑いジワみたいな線が入る。
その片側にだけ線がはいった笑顔で、「秘密基地みたいだな」ってアジト作ったりダイナマイトを花火と言ったりボヴィーノの牛と遊んでやったりしてたのだ。奴は。
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