フラガ×クルーゼ
小説 灯呂様


 [ 相愛 ]
side kluzez









いつからいつまでが子供で いつからいつまでが大人で


そういう線引きがあったら 人生はもっと楽だったと思う


つまらなく くだらないものだったと思う










私は子供ではいけなかった 大人でなくてはならなかった


子供と同じように お菓子や玩具を欲してはいけない





能力を欲し 地位を欲した








私の人生はくだらなかった つまらなかった


妬み 憎んで  滅ぼした




人は裁かれるべきだと疑うことなく












キラ・ヤマト 君は言ったな 「それしか知らない貴方が」と


そして私は答えた 「人は己の知ることしか知らぬ」




違うんだ 私は知れなかったんだ


君の知っている人という生き物を 私は知れなかった



知る術を持っていなかった















だが私はただ一人 許し そして愛した


何故だったのだろう この世で最も疎ましい存在だというのに


何故お前だったのだろう 何故お前でなければならなかったのだろう




今もわからないんだ




愛されたいと思ったし 愛したいとも思った


そんな想いを口に出すことはなかったが お前は知ってただろう?

















生まれた時から独りで 世界はとても狭かった


そんな狭い世界に生きていた私は疲れていた そう疲れていた


なぁムウ もう歩けない もうこれ以上歩けないんだ




こんな私が進む道なんて もうどこにもない




このまま生き残っても何もない


お前がいないこの世界 破滅しようがしまいが 正直どうでもいい



お前がいて私がいて愛し合って ・・・ただそれだけ

















お前と愛し合えて良かった




己の運命を呪いこそしたものの お前だけが私の生きる糧だったんだ


散り急いだ私の人生 解放を手に入れた今ではそれなりに良かったと思えるかもしれない


それもお前がいたからこそ






何て言ってはやらんがな
















互いに命を奪えはしなかった


約束を果たせなかったことは謝る すまないと


だが今更伝えたいのは謝罪じゃない















あっちでは隔てる物など何もない


穏やかに 笑い合って暮らそう









愛しているよ














切ない隊長が…(T◇T)///
それでも、何処かで今は笑っていられるのだと…
歴史に影で関わった彼が、最後に見つけることができたハズのものが
彼を幸せにできたのだと、信じたいです(涙)
生まれた時から、別の人格の大人であることを強いられたクルーゼ。
子供時代を両親と過ごしながら、幸せでなく、自立を選んだムウ。
きっともっとクルーゼは、フラガの事を知りたかったハズです。
ムウも、自分のことを教えて、ラウのことももっと知ってあげて欲しいと
今でも願っています(T◇T)///
素敵な小説ありがとうございます//

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