『約束』




簡素なホテルの一室。
薄暗い部屋に灯っている仄かな光が二人の男の裸体をぼんやりと浮かびあがらせる。
「ん…」
ベッドに腰掛けたザラの足の間に膝まずき、濃密な匂いにむせ返りそうになりながらも、
クルーゼは奉仕を続ける。
舌でなぞりながら、きつく吸い上げる。
「大分、うまくなったじゃないか…」
「う…んんっ…」
「ほら、ちゃんと全部飲むんだ」
ザラが限界を告げると、一瞬クルーゼが脅えたような表情を見せた。
それを見て取ると、ザラはクルーゼの頭を掴み、己のモノを喉の奥に突き込む様にして揺さぶった。
程なくして口中や喉の奥に広がる雄の味と匂い。
「……っうぐ…」
今すぐにでも吐き出してしまいたいが、胃の奥から込み上げてくる吐き気を堪えて、全てを飲み込んだ。
ずるりと口の中から抜き出されたソレは透明な糸を引いて離れていった。

「はっ…はあ…ぁ」
「イイ顔だ…。私は君のそんな顔が一番好きだよ、クルーゼ」
俯いたまま呼吸を整えているクルーゼの顎をそっと掴み、掬い上げる。
「苦痛に歪む顔とか、快感に歪む顔とか…がね」
「………」
一瞬クルーゼの瞳に憎悪の色が滲んだ。
ザラはそれすらも愛おしそうに目を細めて、クルーゼを見つめる。
「さて、お楽しみはこれからだ」

クルーゼは、自らの秘部をさらけ出す様に、腰を高く突き出した格好を取らされる。
行為に慣れるまでは厭で仕方なかったこの獣の様な格好も慣れてしまえばどうということもない。

恥やプライドなどというものは脱ぎ捨てた方が楽だ。
この時間…この男と肉体を繋ぐ時だけは。

それが、度重なる行為の中でクルーゼが辿り着いた結論だった。
「ア…っく…」
晒されたソコにとろりとした液体が垂らされる。
最初の冷たい感触にクルーゼは身体を一瞬震わせたが、すぐに液体は体温に馴染んでいった。
「君は、痛いほうが好きなんだったな…」
ザラは焦らすように蕾の周りを撫でていた指をつぷりと挿入させる。
指を一本入れられただけで、もっと、と言う様にソコがヒクついた。

女のように甘んじて男を受け入れようとする自分の身体にクルーゼはきつく唇を噛み締めた。
「……っ…」
「優しい愛撫なんか必要ないだろう」

一気に指を三本挿入され、乱暴に掻き回される。
内部で指をバラバラに動かされると痛みとも快感ともつかない感覚がクルーゼを襲う。
「ぅ…あっ…!」
掻き回され、激しく出し入れをされた後、突然ずるりと指を引き抜かれる。
その思いもよらぬ刺激に耐えられず、クルーゼのモノから白い欲望が吐き出された。
吐き出された欲望が清潔な白いシーツを汚す。
絶頂の快感に酔いながらクルーゼは震える身体をくたりと横たえた。
「はっ…はあ…は…」
強引に頂点へ導かれた分、その快感は強烈だ。
暫く浅い呼吸を繰り返す。

しかし、快感の余韻が身体の中に残っているにもかかわらず、更に身体は貪欲に快感を欲する。
指では足りない。
もっと、深く。もっと、奥へ。
指では届かない最奥まで貫いて欲しい。
ソレを与えることが出来るのは目の前の男だけだ。
その男は欲望に染まった目でクルーゼを見下ろしている。
クルーゼは身体をゆっくり起こすと、ザラの唇に軽くキスをしながら濡れた声で囁いた。
『欲しい』と。

その甘い言葉を聞いたザラはクルーゼの身体を半ば荒々しくベッドへ押し倒した。
白くしなやかな脚を肩に担ぎ、彼の身体を膝が胸につくくらい折り曲げると、一気に己の欲望を彼の秘部へ穿った。
「あ…、あっ…く…!」
衝撃で逃げようとする腰を掴まれ、さらに繋がりを深くされる。
柔らかな肉を割って入られる感触は、内臓をかき回されているような錯覚を引き起こす。
一度後ろで絶頂を味わったせいで、内部は大分柔らかくなっていた。
しかし、男を受け入れる準備は出来ているはずなのに、ソコは異物を追い出そうと激しく収縮する。

「……いつまで経っても処女みたいだな…君は」
クルーゼは行為を重ねる中でザラへの奉仕や与えられる愛撫には大分慣れてきていた。
しかし、この挿入の時は未だに慣れなかった。
『犯される』という恐怖心は心の奥底、クルーゼの意識の届かぬところに確かに存在しているのだ。
勿論、苦しみと恐怖のあとに得も言われぬ甘美な快楽が訪れるのは知っているけれども。
「あっ…あ…ぃ…」
ザラが腰をゆるゆると動かすとクルーゼの口から色めいた喘ぎが零れ始める。

最初のうちは内臓を抉り、抜き出されるような感覚が強いが、次第に眩暈を覚えるほどの快楽にすりかわる。
何度目かの抽挿でぬめりを持った結合部は浅ましさを象徴する水音を立て始めた。
ここまでくれば、あとはザラの思うままだ。
上から叩き込むようにして腰を打ちつけ、一気にクルーゼを追い詰める。
「あっ、あう…ア…っああ…!」
乱暴に突き込まれている肉棒はクルーゼの柔らかい粘膜を掻き回し、それにより与えられる刺激が思考能力を奪う。
頭が真っ白になるほどの鋭利な快感が指先にまで走り抜ける。
「はっ…ああっ、ふ…っ」
突き上げるたびにクルーゼの顔が快感に歪む。

ザラはそんなクルーゼの表情を見るのが堪らなく好きなのだ。

いつも取り澄ましている完璧主義の男が自分の腕の中で乱れ、求め、果てていく。
最も他人に見られたくない醜態を晒すその姿がザラの中のどす黒い感情を煽るのだ。

泣くまで犯してやりたい。

泣いて、しがみ付いて、許しを請うまで。

その時、彼はどんな表情で自分を喜ばせてくれるのだろう。

淫らがましいクルーゼを思い浮かべながら、ザラは自身を奥へさらに捩じ込むと、動きを激しくし、クルーゼを絶頂へ誘う。
「あ…あああっ」
最奥の感じるところを断続的に突かれ、クルーゼは呆気なく果てた。
内と外で同時に達してしまった彼は、既に意識を飛ばしていて。
ザラは激しく収縮する内部の甘やかな引き攣れに誘われ、クルーゼの最奥をもう一度深く犯すと己も欲望を放った。


ザラは身支度を整えるとクルーゼを起こすことなく、部屋を後にした。

セックスの時以外は一切接触をしない。

それは、クルーゼが決めた破ってはいけない『約束』

只、身体を繋ぐだけの関係。

それ以外彼は求めない。

だからこそ、独占したいと思うのだ。

彼のもっと深くまでを。


小説 とうこ 様


屈辱系ザラクルファンの皆様!おまちどうさまでした(^∇^)
大人のためのお楽しみなのです(〃∇〃)
とうこさんがメールで連載してくださってた(笑)ザラクル小説です(*^∇^*)
いつも素敵作品をありがとうございます(〃∇〃)
ザラパパはキ○クに見えて、実は純愛なんですよね!オヤジだからッ(笑)!
クルーゼを独占したがるザラパパの想いは切ないのですv
WEB用ということで、少々表現を甘くしてあるんですが(笑)オリジナルは
とうこさんのサイトのどこかに隠してあります///探しましょう(^∇^)!

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