『あなたが、死ぬ時は…私が死ぬ時です。』
その言葉に、私はどれ程救われたのだろう。
この世界をどれだけ失望しようとも、お前さえいればよかった。
この世界にどれ程執着するものがあるというのか…、ただお前さえ側にいてくれるだけでよかった。
この世界が、終わりを迎えるまで・・・
私の命が絶えるまで・・・、側で抱きしめてくれるだけでよかった。
それだけが、唯一の私の願いだった。
唯一・・・「自分」の欲望だった。
アル・ダ・フラガの望みのままに、生まれ 育ち 生きてきた中で、
「自分」なんてモノが、在ることさえ知らなかった私には、
アデス…お前が、私の全てだった。
鍵はアズラエルの手に渡った。
直に扉は開く、そして世界が終わる。
アデス・・・、私もそちらへ行こう。
憎しみ合い争うことのない世界。
ただ、お前を愛す────── それだけでいい。
こんなことを云うと、お前はきっと一瞬困った顔をして
抱きしめてくれるのだろうな・・・。
『・・・隊長・・・』
もう一度その声で、私を呼んでほしい。
それが今の「自分」の欲望 ────
「・・・アデス、愛している・・・」
END
雅さまのメール配布アデス追悼作品です(T□T)///
掲載許可をいただいたので、アップさせていただきました///
暖かい想いを知りながら、終わりに向かって進む隊長が
切ないです(T□T)
でもこの先の路で、アデスが待っていてくれるのだと思えば…
癒されます(涙)ありがとうございます〜