[フラガ×クルーゼ]
A nurse in white
小説 上条結月様
「なぁなぁクルーゼ♪これ!これ着てみてくれよ!!」
毎晩の様に行われる恋人同士の情事の直前に、いつにない笑顔を浮かべフラガが見せびらかすモノは…
「な…!何故この私がセーラー服などを!」
それは都内でも可愛いと有名な女子校の制服。
「手に入れるの苦労したんだぜー。可愛いだろ?絶対似合うよお前なら。な?」
フラガは照れ臭そうに頭を掻いて視線を泳がせた後、至極真面目な口調になりクルーゼに迫る。当のクルーゼは目の前に突き出されたセーラー服とフラガの顔を交互に見ながら、唖然としてしまっている。
いったい何を…。
26歳の、しかも男である自分に向かって…。
クルーゼはちょっと浮遊感にもにたものを感じてしまった。
「クルーゼ?」
ひどく神妙なフラガの声で現実に引き戻される。早く着ろとでも言いたげなフラガの視線をクルーゼは不信たっぷりな眼で睨み付けてやる。
「…誰が着るか!」
口調には呆れとも怒りともとれる色が入り交じっている。
「何でだよ!可愛いのに!たまにはいいだろ?今流行ってんだから、高校教師!」
「だからと言ってしなくてはならないなどと云う理由はないだろう!それにそんな恥ずかしい事誰がやるか!」
二人の怒声が白い寝室に響き渡る。火花を散らしそうな程睨み合う二人はお互い一歩も譲らない。
「…わかった。」
思う存分睨み合った後に発したフラガの言葉にクルーゼは少し、いやかなり拍子抜けする。
いや…この男がこんな程度で引き下がる訳がない。
何かある…とクルーゼが相手の思考を探ろうとする前に、フラガが不適な笑みを浮かべる。こんな時のフラガは何かを企んでいる時だ。そしてそれは必ずと言っていいほどクルーゼにとって理不尽な内容なのだ。
「何を考えている。」
冷静を装い上目遣いにクルーゼが尋ねた。
「そんな勘ぐらないでよvvいい考えなんだからさ。」
ニヒルさを感じさせる不気味な笑み。クルーゼは背筋が少し寒くなってきた気がした。
「…俺と勝負しないか?俺が勝ったら今夜お前は俺の言う通りにする。俺が負けたらについては…お前が決めていい。」
またそんな理不尽な…。
クルーゼはフラガの急な申し出に呆れたような仕草を見せる。そして物凄い嫌そうな表情で見つめ返してから、いつもの強気な口調で高圧的に突き放した。
「くだらんな。」
そう言い放ち寝室の扉へと足を向ける。それを追ったフラガの目が僅かに細められた。
「逃げるのか?」
今にも寝室を出ていこうとする男の背中に投げ掛ける。挑発ともとれる口振りで。
「誰がだ。」
「お前が。俺に負けるの、怖いのか?」
「何がいいたい。」
「臆病者。」
「何とでも言え。」
「…根性なし。」
「…貴様っ‥」
「やってもないのにもう負ける気でいるのか?」
「そんな理由では…」
屈辱とでも言いたげな表情を整った顔に浮かべて振り返る。目が合う…
「じゃあ…」
「………」
「受けて立ってみろよ。」
「望むところだ。お前に勝ったら一ヶ月おあずけにしてやるからな。」
「…そりゃ、頑張らなきゃ。」
クルーゼがゆっくりフラガに歩み寄る。
『勝負だ。』
数時間後…。
「いよっしゃ!勝ったあっ!」
「…くそ…」
仕掛けて仕掛けてやっと掴んだ勝利にフラガは狂喜乱舞した。クルーゼは忌々しげに自分のカードを見やると、その美しい貌を歪ませカードを床に叩きつけた。
「負けた…」
「ほらほらそんな顔しないの!う〜ん。それじゃ早速…これを着てもらいましょうかね。」
フラガはにっこりと得意げに怪しげな店のロゴが入った白い紙袋を差し出す。
その手から乱暴に袋を奪い取り、クルーゼは中に入っていた衣類を取り出した。
「…これは?」
見る見る青ざめるクルーゼの肩に手をおいて、フラガは意地悪く耳元にそっと囁いた。
「見ての通りだよ。」
「…か…看護婦…」
「うん♪それとこれも忘れずに☆」
「…ストッキング…」
益々顔を青くしながら信じられないといった表情でフラガを見つめる。
「約束だよな?」
相手の両肩に手を置いて、確かめるようにフラガは顔をのぞき込む。するとクルーゼが途端に顔を耳まで真っ赤に染めた。
「私はセーラー服だと聞いていたぞ!なのに何故…///」
今にも掴み掛かってきそうなクルーゼの勢いに、フラガは困ったような表情をみせる。しかし優位な態度は崩さない。唇の端を吊り上げ、文句は言わせまいとばかりに首を傾げてみせる。
「今夜は俺の言うとおりにするんじゃなかったの?負けたでしょ?」
「しかし…!」
「それとも何?無理矢理にでも俺に着替えさせて貰いたい?いいんだぜ?強引にひん剥いてもね。でもそれじゃ嫌だろう?それにあんまり待たされたら…手加減なんて出来ないしさぁ。明日に響くんじゃないの?」
「……。」
何か言いたそうな表情でフラガを睨み付ける。そして一呼吸置くと、クルーゼは自分の着衣を剥いでいった。寝室にしては明るめの電灯に白い肌が照らされる。艶めかしい素肌が露になり、フラガは無意識に呼吸をとめた。何度見ても美しいと感じさせるそれは、陶器か仕立てのいい絹地のようだとフラガは思った。
「あ、下着はつけるなよ。生にパンスト、その上に白衣な。」
そんな事を何でもないというようにサラリと言ってのける男をクルーゼは憎々しげに睨み付けるが、観念したとでもいうのかすんなり言うとおりにしてみせる。背中に刺さる視線が少し鬱陶しくも感じられたが、言われたとおりにパンストをはきおわると、着衣を整えて振り向いた。
「…終わった。」
再び向き合って、目を合わすとやはり羞恥が湧いてきたのかクルーゼは目を伏せてしまう。短いスカートから抜き出る脚を隠そうとするように両手で裾を強く握り締めた。
「似合う。」
瞬きもせず見入ってから、フラガは至極真面目に感想を述べる。
まさかこんなに似合うなんて…と感嘆の声をあげるフラガを射ぬくようなクルーゼの瞳が強く睨み付けた。
「…似合ってるマジでね。」
「しつこいぞ///」
「ごめん。でも、綺麗だ。」
「……。」
少し気恥ずかしい雰囲気になるのを防ぐように、フラガがおもむろに背を壁から離した。
そして自分も服の上から白衣を羽織ると、首に聴診器を下げた。小道具までバッチリ準備してあるところが些かにくい。
「さて、そろそろ始めようか?白衣の天使様☆」
「…変態///」
「知ってるよ。」
フラガは目を細め薄く微笑すると、白いシーツの上にクルーゼの細身の身体をゆっくりと押し倒した。掌をクルーゼの胸元と腰の辺りにゆっくりと滑らせ、撫でるように愛撫してゆく。天井を真っすぐ見つめていたクルーゼの瞳が揺れ、睫毛が微かに震える。
首筋に唇を寄せ舌を這わす。クルーゼが静かに息を詰め目を閉じると、舌をゆっくりと顎に伝わせてそっと唇に触れた。ついばむ様な口づけを続けてやると、クルーゼが僅かに唇を開いた。そこから舌を侵入させ歯列をなぞり、舌を絡ませる。相手の吐息を奪い取るような口づけにクルーゼは顔を背けるような仕草をする。口内を思う様貪りながら、布越しに胸の飾りを弄ぶとクルーゼの身体が大きく跳ねた。力なく投げ出されていた腕がフラガの肩口を強く掴んだ。
「お前…やっぱり感度いいな。もう感じてるだろ。」
唇を解放してやり、耳元でそっと囁く。湿った吐息が項にかかりクルーゼが薄く目を開く。頬が上気して桃色に染まっている。恨めしそうにフラガを見つめながらクルーゼは握っていた手の力を弱めた。
フラガは再び胸への愛撫を開始する。優しく強く、緩急を付けて。段々と荒くなるクルーゼの吐息を楽しむかのようにして。そしてその手を今度はそのまま背中へと滑らせる。クルーゼの細腰に鍛えた腕をきつく絡ませると、首筋に臥せられていた唇をスッと胸元に下ろした。布越しに突起を口に含む。舐めるように唇で転がすとクルーゼは背中を反らせ甘えるような嘆声をあげる。更に執拗に愛撫すると、艶やかな金糸が真っ白なシーツにパラパラと踊った。
「は…あっ…ああ…」
甘い声をあげる度に胸を上下させ、身体を誘う様に捩る。
「いい声だな…。いつもより高くて、お前のこんな声は全部…俺だけのだからな…。」
クルーゼがフラガの白衣を掴んでいた手を上へと滑らせ後頭部に片手を添えるように置いた。フラガも腰に絡めていた腕を上に移動させ、背中のファスナーを途中まで下ろす。そこから手を差し入れると、背中、肩、脇腹辺りをゆっくりと愛撫していく。
「ん…っ…ああ…ん…も…ぁ…ムゥ‥」
クルーゼは強く訴えかけるように、熱で潤んだ瞳をフラガへ向けた。その瞳の目尻にそっと口づけてやると、フラガは至近距離で見つめ返した。
「もうシテ欲しい?でもおねだりはちゃんとその綺麗な唇から…聞かせて欲しいな。」
煽るように囁く。
「あ…ムゥ…もぅ…」
「もう…何?」
「ゃ…っ‥触って‥くれ…」
羞恥に瞳を更に潤ませるクルーゼをフラガは満足そうに見下ろす。
「よく出来ました。素直だな…ラウ…でも今夜は病院設定だろ?我慢が必要でしょ。それに、おねだりする時はムウ、じゃないだろ?…先生って…呼べよ…ラウ…。」
クルーゼの瞳に怒りと僅かな怯え、そして羞恥の色が交じる。そっぽを向いてしまうクルーゼを面白そうに見つめフラガはまた手を動かし始める。
「…ぅんっ…やぁ…ぁ…ああ…あ…」
フラガは確実にポイントをついてくる。慣らされきった身体では抗うことも出来ない。クルーゼの熱は更に更に高められ、快感の波が際限なく押し寄せてくる。唇から発せられる嬌声も、もはや自分の意志で止める事も叶わない。涙も溢れてくる。
「ソコを触ってもいないでこんなに乱れるなんて…そんなにいいの?可愛いな…。」
「ああ…ムゥ…」
「先生…だろ?」
フラガは背中のファスナーを全開にさせて、白衣の襟元をくわえて捲り上げる。くっきり浮き出た形のいい鎖骨が露になった。そこに噛み付くように口づけながら白衣から覗く白い肌に薔薇色の花弁を散らしていく。そして片手でつま先から足を撫で上げる。膝裏を擽るようにたどり、捲れ放題のミニスカートの中にも手を這わし、思う様愛撫する。それによって乱れるその様は妖艶でいて扇情的な雰囲気を醸し
出し、フラガは生唾を飲み下した。
「…そろそろ本気で余裕なさそうだな。うーん…『先生、お願い☆』とか言ってみろよ…。可愛くな。」
「…な…ふざけ…」
「俺はいつでも本気だろ?」
「馬鹿…くっ‥」
「言えよ…俺の白衣の天使様♪それより、もっと焦らされて乱れたいのか…?」
鋭く睨み付けようとしても涙腺が緩みっぱなしでどうにもならない。早く楽にして欲しくて、内心、憶えてろよ…(怒)とか思いながらも、フラガが望んだ言葉を口にした。
「…先…生‥っ‥おね…がいっ‥」
フラガが満足そうににっこり笑った。
「よく、出来ました。」
太股の内側に手を添える。そして段々下に滑らせるように大きく脚を開かせた。
「やらしいな。ヌルヌルだぜ?」
フラガは、存在を誇示するようにそそり立ち蜜に濡れているクルーゼのソレを、パンスト越しに舐め上げると、ちょうど股ぐらのあたりを思い切り引き裂いた。
「ああ…っ」
先程まで薄い布に包まれていた敏感な部分が外気に触れる。己の存在を主張するクルーゼのそれをフラガは唇に含み吸い上げるようにした。
「あああっ‥あ…」
快感に全身が震える。裏筋に這わされる舌の感触に気がおかしくなりそうな感覚に襲われながら、クルーゼは必死にシーツに指を絡ませた。間際なく押し寄せる波にのまれそうになる。口内と舌でクルーゼ自身を犯しながら、フラガはたっぷりと湿らせた指をひっそりと息づく肉襞に差し入れた。
「あっ!ああ‥はあぁ‥」
クルーゼが一層高く嬌声を発する。背中を思う様シーツに擦りつけながら快楽の淵に落ちまいとして必死に耐える。だがそれも無駄な努力に過ぎず。身体中を、快感に侵食される。もう何も考えられなくなりそうだ。ただ瞳に映るのは自分を翻弄する1人の男だけ。
「はぅ…あ…ぁ‥」
フラガの唇が、舌が、指が、動きまわる度に脳髄を強く刺激する。
「あ…もうっ‥キテ…早…っ‥く…」
シーツを握り締めていた両手を広げて、フラガを迎え入れるような姿でのばした。
「…挿れるよ。」
奥まった蕾から指を引き抜いて、フラガ自身のソレをあてがる。ゆっくり押しひらくと、一気にソコを貫いた。
「あああ…っあ…っ」
クルーゼの唇から悲鳴にも似た喘ぎがほとばしる。挿入の際に、背中に腕を回し重なり合うようになってきたフラガの首に強く腕を絡ませた。抱きよせるようにして、至近距離で見つめあう。視線が絡むと、どちらからともなく唇を荒く重ねた。互いの全てを奪い合う様に激しく何度も何度も重ね合った。結合部から発せられる湿った水音が、部屋に響いていた。
「ラウ…っ」
「ああ…っムウ…」
「愛してる…」
「…知っ…て…っあ…っ」
上からも下からもお互いを感じあいながら、全て貪り尽くした時には、もう既に外界では朝の匂いが立ちこめていた。二人は肩を荒く上下させながらグッタリと横たわる。お互い衣服も脱ぎ捨てていて、寄り添うようにピッタリと身体を密着させる。
「…クルーゼ?」
「何だ変態。」
「そんな言い方…」
「エロオヤジでもいいぞ。」
「同い年…」
「フン…で、何だ?」
「小道具とかさ…使わなくても、何かもう何か、お互いがあればいいかなーなーんて思ってさ。」
「………。」
「設定なんかなくたってお前はお前だし〜。」
「…そうか。」
「先生お願い☆は可愛かったけど…。」
「…///(怒)」
「こうしてお前がいてくれるのが幸せだ。」
「何を改まって。」
「何か今日はやけに凄かったじゃない?色々考えちゃってさぁ。ごめん、もう下らないことしませんよ。」
「…分かればいい。」
「うん。あ…でも‥」
「…ん?」
「折角だからセーラー服…着てくれるよな?」
「(驚)!?」
「持田真紀みたいにな。」
「(…高校教師は高校教師でも、新シリーズじゃなかったのか…)」
END
正統派コスプレ小説をいただきました〜(〃∇〃)
「小道具とかさ…使わなくても、何かもう何か、
お互いがあればいいかなーなーんて思ってさ。」
なんて言いつつ、好きな人には色々色々色々してみたくなっちゃうモノ!
ましてや恋人が金髪美人ならっ(≧□≦)//
看護婦さんメイドさんウサギさんネコにゃん…(すみませんオイラも変態なので…)
ちなみにオチが持田真紀なのも、関さんに関連しているんですよ♪
さて何処からの引用でしょう〜//
一時閉鎖されたサイトの作品をまとめて受け継がせて
いただいているので、色々アップさせていただく予定です〜♪
また関さんキャラ受けサイトの復活も宜しくお願いいたしますv
結月さんは関さんキャラ受けの師匠なのでv