引っ越しをしたらしい直江からのメール
仰木高耶さま
こんばんわ高耶さん
寒い日が続いていますが、あなたが風邪をひいたりしないかと
私は毎日心配しています。
今日も兄の仕事の手伝いで一日走り回っていました。
そうそう、以前お話ししていた芝浦のマンションなんですが、
実はもう引っ越してきてしまったんです。
近々あなたを招待したいと思っています。
まだ部屋の中は殺風景ですが、目の前がレインボーブリッジという
こともあって、夜景がとても綺麗なんですよ。
(それにこのマンションはバスルームがとても広くて豪華なんですが
・・でもそれは高耶さんが来てくれるまで内緒にしておこう。
寒くなってきたから、高耶さんを連れて温泉に・・とも思っているが
新しいマンションのお風呂で・・・というのも捨てがたい。
あ、このメールを高耶さんが読む前に、以前のマンションにオレを訪ねて
高耶さんが行ってしまったらいけない。やはりメールでなく先に電話して
置くべきだろうか。
いや、まだ鍵は以前のままだろうから、合い鍵で入った高耶さんが
部屋の中ががらんとしているのに驚いて、きっと兄の所に電話で
聞いてくるだろう。そうしたらここが分かる。
きっとあの人のことだから、オレに捨てられたんじゃないかとまで疑って
傷付いて寂しがってしまうかもしれない。
凍えてしまった心を、オレが暖めて、甘やかして甘やかして蕩けるほど
愛おしんであげたい。
こんな感じはどうだろう。
オレが仕事から帰ると、このマンションの玄関の前で、高耶さんが待って
いる。足下にはまたオレのために何か作ってくれるつもりだったのか、
スーパーの買い物袋が二つ寒そうに置かれている。
「兄から連絡を受けてあわてて帰ってきたんですよ。オレの携帯に連絡
してくだされば良かったのに。引っ越しの連絡が遅くなって申し訳ありません
でした、あなたの分の鍵はちゃんと作ってあるんですよ」
オレは鞄の中の封筒から、真新しい鍵をとりだして、無断の引っ越しに
拗ねる高耶さんの手のひらに握らせる。しかし高耶さんの指先の冷たさに
オレは驚く。
「一体いつから待っていたんですか?!とにかく中に入ってください!!」
以前のマンションは外廊下も空調が効いていたのだが、ここはエントランスが
空中庭園を囲むように作られていて、外気が直接入ってくる。
こんな季節に外廊下でじっとしていたら、身体の芯まで冷えきってしまう。
いや、兄から連絡を受けて直ぐに来たのだから、きっと高耶さんは
以前のマンションから出て、兄に連絡を思い付くまで、
思い迷っていたのかもしれない。
彼のことだからオレに連絡をとるのが、きっとその時は怖かったのだろうと
思う。
強引に部屋に連れ込むと、エアコンを付け、バスタブに湯が
溜まるまでの間、コートの上からぎゅっと高耶さんを抱き締め続ける。
そうやって熱を与えていると、高耶さんの身体から少し力が抜ける。
「・・直江・・・」
小さく漏れた言葉が酷く寂し気で、オレはいたたまれない気持ちになる。
とにかく湯につかって身体を暖めた方がいいと、お風呂をすすめるのだが、
高耶さんは、買いこんできた物を先に冷蔵庫に・・・と言うことを聞かない。
それでオレが無理矢理衣服を剥ごうとすると、流石に折れてきた。
「分かった・・・分かったから・・。じゃあ、これをちゃんと分類して
冷蔵庫にしまうんだぞ。肉と野菜を一緒に入れたらただじゃおかない
からなっ」
「任務は確実に遂行しますよ」
「・・・なんだソレ・・・。あ、あと風呂も覗くなよっ」
「駄目なんですか?」
「!っ駄目に決まってるだろっっ!!大体こんな寒い思いをしたのだって
お前がちゃんと連絡しなかったせいなんだからなっ。反省しろ直江」
そう言い放って、高耶さんは脱衣所に入ると、ドアに内側から施錠する。
少しして、お湯の流れる音が小さく響いた。
オレは食料品を冷蔵庫に適当に突っ込むと、急いでバスローブに着替え、
バスルームの前に立つ。
この手のマンションのドアは、10円玉一つで簡単に鍵があけられるように
なっているのだ。
安心しきってお湯に浸かっていた高耶さんは、物音にびくっとして
オレを見上げてくる。
「湯加減はいかがですか?高耶さん」
「てってめえっなお・・」
高耶さんが抗議の声を上げる前に、オレは素早く身体を湯に沈める。
ここのバスタブは男二人で入っても十分な広さなのだが、流石に足を
伸ばすには、互いの足を交互に組むか、高耶さんをだっこしなければ
ならない。
「おれ、もう出る!」
あわてて湯から上がろうとする高耶さんの両足首を掴むと、オレの足の
上に強引にひっぱる。
「!・・・がぼッ」
お尻が滑って頭まで湯に浸かりそうになる高耶さんの腕を今度は思いきり
引き寄せる。
「・・・!!」
少しお湯を飲んでしまって、ケホケホと咽せる高耶さんは
気付けばオレの上に跨ぐような格好で座らされている。
「なお・・・っえ!」
暴れだそうとする気配を察して、腰にまわしていた手をそのまま下へ
滑らせ、入り口に指の腹を当てて、捏ねるように刺激した。
「やっ!やだっ」
足を閉じようとしてもオレの身体が間にあって許されない。
腕をつっぱって逃げようとするので、蕾みを犯しかかっていた中指と薬指を
卑猥に踊らせながら奥までじっくりと進めた。
「っや・・・ぁあ・・あ・・・んっ」
向かい合って座っているので、高耶さんが羞恥に堪える可愛い顔が
ゆったりと観賞できるのがとてもイイ。
抵抗していた腕が力を失ってかくんと折れたので、そのまま高耶さんの
身体を左腕で抱き締める。丁度、目の前に来た可愛い胸の突起に口付けた。
「っあ!」
敏感に反応する高耶さんを苛めるように、胸の飾りを軽く噛んで
逃げられないようにすると、尖らせた舌で細かくしつこく刺激を与えつづける。
「やっ・・んっんん・・・はぁっ・・んっやっ」
身体はもう抵抗できないくらい蕩けてしまっているのに、オレの指を
銜えこんでるそこは、刺激を与える度に過敏に締め付けてくる。
早くこの熱い中に入りたい。
「ほら、もうここをこんなにして・・・いけない人ですね」
「も・・・やだ・・もう・・出る・・」
高耶さんはお風呂から出たいと言っているのだが、分かっていても
オレはそうはとってあげない。
「もう我慢ができないんですか。仕方ありませんね、オレが手伝って
あげますから、高耶さんも自分で頑張ってみせてください」
「やだっ・・や」
後ろを犯していた指を抜いて高耶さんの手に搦めると、そのまま可愛い
高耶さんのオスに無理矢理添えさせる。
「あっんっ・・・んんっぁ・・・は・・」
「可愛いですよ・・・高耶さん・・もっと足をみだらに広げて・・
できるでしょう?もっと指を使って、速く動かしてみて」
「いや・・ぁ」
「そんなに膝を閉じてしまったら、動かしにくいでしょう?イきたくても
イけませんよ。さあ、いい子だから足を開いて・・・オレに見せてください
ね」
閉じようとする膝の裏に手を添えて開かせると、高耶さんはイヤがって
首を横に振るが、オスに添えられたオレの指が上下に抜く度どうしようもなく
溺れて、力なくバスタブに背をもたれさせる。指の動きに合わせて
ぱしゃぱしゃと軽く湯が鳴る。
そのまま前の動きを少し弱めて、また蕾みに指を侵入させる。
「いやだっ・・やっあっ・・お湯!」
身体が斜めになってしまっているから、ちょっとでも入り口を犯されると
お湯が入ってしまって気持ちが悪いらしい。
高耶さんの身体をぎゅっと抱き締めたまま、ざばっとお湯から立ち上がる。
身体が重くなって立っていられない高耶さんを壁に追い詰め、
ひんやりとした壁の冷たさに驚いている暇を与えないまま、
高耶さんの片足をバスタブの縁にかけさせて開かせると、足の間に身体を
割りこませ、十分に慣らしたはずの蕾に、オレ自身がかなり強引に
侵入っていった。
「アア!!」
お湯で滑りが良くなっている分、急速な侵入に高耶さんはガクガクと
身体を震わせて掠れた声で悲鳴を上げた。
高耶さんの足がお湯の中で滑ってずり落ちそうになると、ますます深く
オレを受け入れることになってしまう。
「いいですね・・動きますよ」
「な・・おえ・・っぁあっ・・あっんっ・・・・んうっ・・・あ・・」
高耶さんを上下に激しく揺らす度、足下の湯がばしゃばしゃと規則正しい
音をたてる。二人の熱い息が、湿った浴室にこもるよう響いた。
壁も互いの身体もつるつるとすべって、その感覚が不安をさそうのか、
高耶さんは犯されながらも必死にオレにしがみついてくれる。
愛しくて愛しくて、届く範囲すべてにオレは口付けをしまくった。
息が上がって喘ぎきれない喘ぎをもらす高耶さんは、涙と汗とお湯の雫で
声も肌も何もかもが濡れて・・・こんなみだらに濡れるこの人を
簡単に許してあげるわけにはいかなくなる・・・。
高耶さんは何度も果てることを強要されて、やっとオレがなんとか
満足した頃には、高耶さんはほとんど気を失いかけていた・・・。
・・・のぼせたというのもあるかもしれない。
高耶さんが風邪をひかないように、身体をよく拭いてから、バスローブに
くるんでベットに横たえた。
ちょっと無理をさせ過ぎてしまったせいか、具合が悪そうなのが
気にかかる。
何か気付けになるものを飲ませよう・・・と思い、冷蔵庫のワインクーラーの
扉を開ける。
「うっ・・・」
ちょっと温めの温度設定のワインクーラーは、さっきあわててつっこんだ
鰺の刺身や納豆やひき肉や、とけかかったアイスなどが、複雑な臭いを
かもし出していた・・・。
と、まあこんな感じだろうか。
しかし、高耶さんが風邪をひいたらいけないし、寒い思いをさせる
なんて駄目だ!!
まあ、他にも楽しみは色々と・・・)
はっ・・・何だか今Macの前でしばらくボーっとしていたかもしれません。
とにかく近々あなたを御招待したいと思います。
このマンションにはとてもいい所があるんですが、それはいらしていただける
までのお楽しみです。
とにかく身体を大切にして、決して風邪なんかひいたりしてはいけませんよ。
一緒に入れるものも入れな・・・
はっ・・何でもありません!!
と、とにかく、もうすぐあなたに会えるのをとても楽しみにしています。
愛しています・・・高耶さん・・・
ではまたメールいたしますね
愛をこめて
直江信綱