大きな総合病院の全景。裏口の方から出てくる少年と少女の姿が小さく見える。 |
入院中知り合った少年と |
病院にもうけられた学校の教室。 教師(長野)が入ってくると、岡田だけが座っている。 長野「後の二人は?」 岡田「またばっくれらしいです」 |
少女が |
手をつないで歩いている少年(森田)と少女(三宅)。 |
バカンスを夢見る物語 |
垣根をずらして抜け道を作る三宅。 森田「こんな抜け道があったんだ」 |
夏のかけら |
二人の若い医者(坂本と井ノ原)が、ついたての前で話している。 井ノ原「あとどのくらい……」 坂本「健子ちゃんは、夏まではもたないだろう」 |
少女は―― |
ついたての後ろに隠れてお菓子を食べていた岡田。井ノ原と坂本の話を聞いてしまう。 |
夏を迎えることはできない |
丘の上に並んで座っている森田と三宅。三宅はただ空を見ている。森田は、何か話さなくてはと、焦っている。
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恋 |
病院の廊下。岡田が思い詰めた顔で森田を呼び止める。 「話があるんや」 森田「何だよ」 岡田「男同士の話や」 |
友情 |
人気がない廊下のソファ。 森田「うそだろ、そんな……」 岡田「俺もあの子が好きなんや。こんなことで嘘言わんわ。二人であの子に海を見せたろ、な」 |
決意 |
森田、岡田、三宅が並んで芝生の上に座っている。 つとめて明るい顔の森田と岡田。 森田「夏になったら、海に行こうよ」 岡田「花火とかやったりしようよ」 三宅「どうしたの二人とも」 |
迎えることはできない夏を待つ |
誰もいない砂浜。波が打ち寄せては引いていく。 |
三人の運命は…… |
夏のかけら |
カミセン“夏のかけら”キラキラシール付き |