モジャゲ26

本名……不明

　アタッシェ・ケースを開く手のアップ。
　ケースの中には、分解された銃。

年齢……不明

　銃を組み立てている手元。

国籍……不明

　タバコの先だけが画面に映っている。
　下からライターの火。
　タバコに火がつくと、指でそれをつまんで立てる。
　風に、タバコの煙がたなびく。

成功率100％の殺し屋

　ビルの屋上で、こちらに向かって銃を構えて立っている男（坂本）。

人は彼をこう呼ぶ

（ドキューンという銃声と共に） モジャゲ26 MOJAGE twenty-six

　豪奢な部屋でガウンをまとってふんぞり返っている老人（井ノ原）
　その前では少年（森田）がガードマンに殴られている。

　踏みつけられ、口から血を流し、横目でにらむ剛。
「人でなし、俺は絶対許さないぞ」
　井ノ原、冷たく鼻先で笑う。
「殺すなよ。後がやっかいだ」

標的は悪徳企業の会長――

　緊張した顔の少年（三宅）。こちらに向かって、
「おじいちゃんを、祖父を殺して下さい」

依頼主は標的の孫――

　会議室。図面を前にいきり立つ男（長野）。
「こんな警備じゃ、あいつは防げない！」

　バーのカウンターで、水割りのグラスを口に運ぶ坂本。
　隣から若い男（岡田）が話しかける。
「あんさん、なんぞやばい仕事でもしとるんやないか」
　坂本、相手にしない。

成功か？　失敗か？

　豪華な食卓。
　井ノ原、健の顔を見ながら。
「最近、命をねらわれているような気がするが、気のせいかな」
　健、黙って下を向く。

　廊下を歩く大臣。報道陣が取り巻く。
「ゴルフ場開発を巡る疑惑はどうなったんですか」
「受け取った献金が報告されていないそうですが」
　続けざまにフラッシュが光る。

政界のスキャンダルと標的の関係は？

　ビルの屋上。身を伏せ、銃を構えている坂本。

（再びドキューンという銃声と共に） モジャゲ26 MOJAGE twenty-six

撮影快調！
近日公開