22世紀―― |
発射されるミサイル。 巨大なキノコ雲。 |
核戦争の後、わずかに生き残った人類は |
荒野の中にたつ巨大なドーム。 |
ドームにこもっていた |
教室。教師の長野が説明している。カミセンは生徒で、後ろの隅の方にかたまって座っている。 「ドームの外には、いまだに強い放射能あり、放射能の影響によって生まれた危険な生物がいるため、人類は、安全なドームの中にいるべきなのです。人類はこのドームの中にしか生き残っていません」 |
外の世界には何があるのか |
長野の説明が続いている。 森田、つぶやく。 「本当なのかな……」 岡田と三宅、森田の顔を見る。 森田「自分で見てみなくちゃ、納得できないよ」 |
この目で確かめたい |
ドームの外に通じる頑丈な扉。 武器を持った坂本がその前に立ち、カミセンに向かって話している。 「ここから出ようなんて、無茶な考えだ。大人の言う通りにした方がいい。外は危険だ。ドームの中なら、毎日楽しく安全に暮らせる」 |
外の世界を見たい 自分の目で! |
LOOKIN’ FOR MY DREAM |
教室の片隅。小声で話しているカミセン。 岡田「あのじいさんな、外から来たらしいで」 三宅「ただ頭がおかしいだけじゃないのか」 |
外の世界を知る者がいる! |
全身ボロボロ、白髪がぼうぼうの井ノ原を囲むカミセン。 森田「外のことを教えてよ」 井ノ原「外? ああ、外は広いぞ。東へ行けば町がある」 |
ほかにも町がある! |
カミセン三人を前にして、説教する長野。 「君たちは、あのじいさんの話を真に受けているらしいけど、生き残った人類はこのドームにいるだけだ。外は危険だ、絶対出ようなんて思うな」 森田「出たことがないのに、どうして危険だとわかるんですか」 |
教科書に載ってないこと 僕らはそっちが知りたい |
暗い通路。カミセンはそれぞれ荷物を背負い、井ノ原に連れられて歩いている。 |
止められない、もう誰にも |
四人の前に立ちふさがる長野。 「こんなことだろうと思った。この先に行くことは禁止する!」 四人の後ろから、「子供たちを行かせるな」という叫びと、大勢の足音が聞こえる。 |
僕たちは自分で未来をつかみたい! |
カミセンに襲いかかろうとする群衆。 「そいつらを外に出すな」「いっそ、殺してしまえ」などの怒号が飛ぶ。 混乱の中、坂本、長野はかろうじてカミセンを守っている。 |
立ち上がれ! 勇気を出していこう |
扉の前の六人。重傷を負って倒れている坂本。長野が傷の具合を見ている。井ノ原は、近づいてくる群衆の怒鳴り声を気にしている。 坂本、長野に、 「行かせてやろう。一度は俺たちも見た夢だ……」 |
きっと夢が守ってくれるから |
スイッチを操作する長野。扉が少しずつ開いていく。 すぐ近くに迫った群衆、それを見て悲鳴を上げ、逃げ出す。 扉の向こうには薄暗がりが広がっている。 |
目を覚ませ! とにかく走りだそう |
何もない荒野。昇り始めた朝日に向かって歩いていくカミセンの後ろ姿。 |
明るい未来ってやつを探しに |
LOOKIN’ FOR MY DREAM |
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