特 報 |
静まり返った夜の江戸の街 |
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人気のない夜の通り。物陰から物陰へと走る影。 |
人の苦楽を我が身のものと |
物陰で、月の光に金串(かなぐし)をかざす男(森田)。 串の向こうに顔が見える。 |
この世にはびこるワルたちを |
身なりのいい侍が、酔っているのかふらつきながら歩いてくる。 侍をやり過ごし、後ろにまわる森田。 串を投げると、侍がびくっとして立ち止まり、前のめりに崩れ落ちる。その背中には深々と串が刺さっている。 |
みごとに料理してみせる |
必殺! 料理人 |
小料理屋の裏で魚の下ごしらえをしている板前姿の森田。 通りかかる人に愛想良く挨拶する。 |
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厳しい目つきで串を研ぐ森田。 |
恨みを晴らす料理人 |
下ごしらえをした魚に手際よく金串を刺して形を整えている森田。おかみがほめる。 「うまいもんだねえ」 森田「あっしはこれが好きなんですよ」 |
人には言えぬ裏稼業 |
芝居小屋。 娘の格好をし、舞台で踊っている役者(三宅)。 「きゃー、健さま」 娘たちの嬌声が飛ぶ。 |
お役者の健 |
男の格好の三宅。黒闇をバックに、かんざしを指先でくるくる回す。 |
手を伸ばして頭から道に滑り込む男(岡田)。通りかかった人が慌ててよける。 岡田、腹這いになったまま銭を拾い上げてニッコリ。 「へへへ、拾ったからにはわいのもんや」 |
文無しの准 |
杉木立の中。 岡田が銭を投げると、カッと音がして杉の幹に深く突き刺さる。 |
小料理屋の板場。 隅でまな板を洗っている森田。 |
串打ちの剛 |
長屋の一室。 研ぎ終えた串を灯りにかざす森田。 |
茶店の店先。 団子を食べながら、ふざけあっている二人の若者(Kinki Kids)。 貸本屋の格好の岡田が、それを横目に見ながら通り過ぎる。 |
小料理屋の中。通りを挟んで、Kinki Kidsのいる茶店が見える。 岡田、森田に、 「あの二人、上方で売り出し中の料理人やで」 |
今日もまた泣く者がいる |
金貸しの家。 上座に商人姿の坂本。わきに浪人姿の長野。町人の井ノ原が頭を下げている。 「もうすこし待ってくれ。おっ母の病気さえ治りゃあ、金は返せる。今は薬代がいるんだ」 |
小料理屋の裏。 男の姿の三宅、岡田の貸本を選んでいるようなふりをしながら、 「今度のねらいは何だ」 森田「金貸しの坂本屋だ」 |
金貸しの家。 長野、無言のまま刀を抜き、井ノ原に突きつける。井ノ原、青ざめる。 坂本「命をもらってもしょうがねえ。お前さん、妹がいたよな」 井ノ原「そ、それだけは……」 |
小料理屋。 岡田「坂本屋は、ずいぶんあくどいことやっとるらしいな」 森田「ただ、あそこの用心棒はやっかいだ」 |
貸本を担ぎ、坂本屋の様子をうかがいながら歩く岡田。 中からKinki Kidsの二人が出てくるのを見て驚く。 |
敵か味方か |
夜。坂本の家。 身軽に塀の上に飛び上がる森田。 |
ろうそくの灯りを前に、にやにやしながら小判を数えている坂本。 |
森田が開けた裏木戸から忍び込む三宅、岡田。 |
刀をかかえ、立て膝で酒を飲んでいる長野。 何かの気配を感じて顔を上げる。 |
植え込みに潜んでいる堂本剛。 |
床下で息を殺している堂本光一。 |
悪い奴は許しちゃおけねえ |
障子のすき間から漏れてくる灯り。それに串をかざす森田。 |
お命頂戴! |
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カミセン錦絵ポストカードつき (数に限りがあります) |