ぴょん / りぼんオリジナル2002年10月号
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彩花みん
オバケがたくさん登場する「ぴょん」、それぞれのオバケは専門分野を
持っていて特殊能力を使えるのですが、このまんがの主人公である「ぴょん」
が一番有効に使っている能力はなんだかんだいっても「パチ」の速く走る
ことができる能力ですね、日々生活していると毎日いろんなところへ移動する
必要がありますが、速く移動できるというのは大変有利です。
「ぴょん」は一番使い勝手の良いオバケにとりついてもらえたおかげで生活
が大きく変わりました。なにより遠くへ行くことができるようになったのが大きい
です、「パチ」がいなければま一人で行くことなど許してもらえないような場所
でも近所の公園に行くような感覚で行けますし。
まつたけを盗ろうとして遭難してしまったアホなカップル、「麻衣子」と
「エイジ」が今回のお話の中心です。山に生えている山に生えてる
山菜やきのこを採(と)ろうとする人はよくいますが、山によっては勝手に
採ってはいけないところもあるので確認する必要があります。
遭難したとなると助けを呼ばなくてはなりませんが、遭難した2人が
持っていた携帯電話は圏外で使えず助けを呼べない状態です。
たまに携帯電話で助けを呼ぶことができた話がニュースとして流れる
ことがありますが、あれはあくまでも例外と考えたほうがいいです。
人があまりいかないようなところにまで基地局を建ててくれる会社は
そんなにないでしょう。
「え…?」「なんで こんなとこに子供が…!?」(P.60の3コマ目)
遭難した松茸泥棒は「ぴょん」に発見されます、普通ならこれで助かった
ということになるのでしょうが、なにしろ相手は「ぴょん」… もしかしたら
かえって事態が悪化したかも…
「ぴょん」のことを全く知らない松茸泥棒は助かったと思ってよろこんで
ますが、普通の子供の行動範囲を考えると近くに人家があるのでは
ないかと考えてしまうも無理はありません。
まさか目の前の子にオバケがとりついていて人間離れした速さで走ることが
できるとは思わないでしょうし。
「こっちー」「ここだよー」(P.62の2,4コマ目)
「ぴょん」は遭難した麻衣子とエイジを「わん」とカズオがいるところまで
連れていってあげようとするのですが、「ぴょん」は自分が「パチ」のおかげで
人間離れした速さで走ることができることを忘れてるらしく、どんどん遭難して
いるまぬけな2人をおいてどんどん行ってしまいます… 「ぴょん」は別に
いじわるしているつもりはないんだろうけど。
しかし「ぴょん」の人間離れした脚力を見せられて松茸泥棒は恐怖を
感じないのだろうか??? 私だったらあんな速さで走る子がいたら
怖くてまずその場から逃げ出します。…ってよくよく考えたら松茸泥棒の
2人は遭難中だから逃げたくても逃げられないのか(笑)
この後松茸泥棒は水を頼んだり、救助を頼んだりしているのですが
ことごとく失敗… その結果余計無駄な体力を使ってしまいました。
「ぴょん」がまださめていない麦茶などを持ってくることから「ぴょん」がすぐ
近くに住んでいると思いこんでしまった松茸泥棒、「ぴょん」が走っていった
方向へ歩いていってしまいますます事態は悪化…
この2人は遭難しているので当然家には帰れません、行方不明の状態が
続くと、家族が心配して警察に通報してくれるのではないかと期待したくも
なるのですが…
「バイトも無駄欠勤多いから『またか』って思われるだけだし」(P.66の4コマ目)
「私だってプチ家出なんてしょっちゅうだもん」(P.66の4コマ目)
ダメじゃん! これじゃ当分姿を見せなくても誰も不審に思わない…
まぁいつもちゃんとした生活をおくってないと思わぬところで痛手を受ける
というところでしょうか。
とくにプチ家出をよくやってる子なんか何かあってもなかなか気づいて
もらえそうにないです、せめて遭難した時にすぐに気づいて心配してくれる
人を何人か作っておきたいですね。
他のオバケを呼ぶのではなく素直に大人を連れて来るなり、警察を呼ぶ
なりすればいいのに… しかも連れてきたオバケはオバケっていうよりただの
大玉転がしの玉みたいな使えない奴だし… 「転がる専門」って別に
特殊な能力いらないし… 人間でも転がれるし…
どうせ呼ぶならもう少しまともなオバケを連れてくればよかったのに、余程
この近くには使えるオバケがいないのでしょうか。大玉にはりつけられて転がる
羽目になる位ならちょっとでも自力で歩いたほうがはるかにマシなような気が…
結局松茸泥棒は転がって町までいけたから助かったのですが、ころがった
ことが原因で大怪我したらどうするつもりだったのだろう… ま、まぁ無事
みたいだからよかったのか。
この後、この松茸泥棒は自分たちが体験したことをみんなにしゃべる
でしょうから、また幽霊騒ぎの原因になりそう。