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その後のみんちゃん 「ぴょん」第2話の感想









ぴょん / りぼんオリジナル2002年6月号
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
彩花みん





 走り専門のオバケ「パチ」とちょっとしたことがきっかけで同居することになった
「ぴょん」、 「パチ」がとりついた人は誰でも速く走れるようになるのですが
その能力をいかして「ぴょん」は「わん」から逃げたり、遠くの街まで走っていったり
しています。

 この作品の世界ではオバケにそれぞれ専門分野があるようで走り専門の
オバケの「パチ」以外にも、ボクシングのチャンピオンに捕まっていた手専門の
オバケが登場しました。さて、今回はどんな専門分野をもったオバケが登場
するのでしょうか?







テレビ中毒の「パチ」、「ぴょん」の誘いよりテレビドラマを選ぶ



 すごくご機嫌の「ぴょん」、「わん」やカズオと釣りに行くのを楽しみにしている
ようですね、なんだかんだいっても仲は良いようです。「パチ」にも行かないかと
「ぴょん」は誘ってますが、テレビにすっかりハマってしまった「パチ」はドラマを
見たいからということで誘いを断っています。

 「パチ」ってこの様子だとあまり外出してなさそうですね、一日中テレビの前に
はりついていそうですが、オバケって目が悪くなったりしないのでしょうか?
だんだん目が悪くなってめがねをかけなくてはならなくなってしまうっていうことも
あるのかもしれませんが、オバケの世界にそもそもめがねってあるのかな?

 このままテレビの虜(とりこ)になってしまうと「ぴょん」とのつきあいにも影響して
くるかもしれません、「ぴょん」の遊びの誘いに応じるかどうかはテレビ次第(しだい)
ということになりますが、夕方のドラマまではまっているとなると厳しいですね
おそらく夜なんかもっと見たい番組は多いでしょうから、「ぴょん」のことなど頭にない
でしょうし。

 おそらく「ぴょん」とおしゃべりしたりする時間もだんだん少なくなっていくんで
しょうね、そのうち「ぴょん」と「パチ」の共通の話題はテレビ番組に関すること
ばかりになるかもしれません。

 「パチ」が「ぴょん」の家に居座っているのはテレビにはまってしまったから
という面も否定できないので(りぼんオリジナル2002年4月号・P.174の2コマ目より)
ある意味「パチ」がテレビにこだわるっていうのも当然といえば当然なのですが…







楽しみにしていた釣りが中止、しかしその代わりにやってきたのは…



 楽しみにしていた釣りですが、宿題がたくさんでてしまったので中止になって
しまいました、「ぴょん」はすごいがっかりしてますが「わん」が道に落ちていた
ぬいぐるみを拾ってきてくれたので機嫌を直してます。

 道にぬいぐるみが落ちていたとしてもそれを拾って来るってあまりしない
ですよね。なんか汚いし、前にどんな人が使っていたのか分からないとちょっと
かわいがるのも抵抗があります。

 しかしこのぬいぐるみ、顔が不気味なのであまりかかわりたくないと思いたくなる
ようなものなのですが、「ぴょん」は素直に喜んでますね、まぁ本人が気に入ったの
ですから別に問題はないのですが… まぁ愛嬌(あいきょう)がある顔だといえなくも
ないですね。







ぬいぐるみと思っていたものは実はオバケだった! で、このオバケの専門は?



 「わん」や「ぴょん」がぬいぐるみだと思っていたものは実はオバケでした!
このオバケの専門分野は一体何かと思ったら…


<このオバケは「ケンカ専門オバケ」>

 このオバケはがまんをして心の奥底に閉じ込めている感情を表に出して
けんかをふっかけるオバケのようですね、誰でもこのオバケにとりつかれたら
別人のようになってしまうみたいですが、力が強くなる訳ではないので
弱い人がとりつかれたらかえってあぶないです。


 このオバケは最初に「ぴょん」にとりついた後、次々にいろんな人にとりついて
いきましたが、とりつかれた時の反応を見るとその人の心の底の叫びを
聞いているようでけっこう面白いです。





《ぴょん》がとりつかれた際の反応

(1)「パチ」がテレビにはまっていることを激しく攻撃

「パチちゃんのテレビおたく!!!」(P.161の2コマ目)

 直球で来ましたね(笑) やはり「ぴょん」は「パチ」がテレビにはまっているのを
快(こころよ)く思ってはいなかったようですがそりゃそうでしょう、「パチ」はどんどんテレビに
はまっていって、「ぴょん」のことなど頭の片隅に追いやってしまいそうな勢いですし。


「いっつもテレビばっかり見ててちっともぴょんと遊んでくれないしさ!!!」
(P.161の3コマ目)

 このままではただ単に「ぴょん」の家に居座っているだけの嫌なオバケに
成り下がってしまいますね、…っていうかすでにそうなっているような気も…
おそらく「ぴょん」はけんか専門のオバケにとりつかれなかったとしてもいつかは
「パチ」に対して文句を言ったことでしょう。


(2)釣りに行く約束を取り消した「わん」やカズオを激しく攻撃

 やっぱり釣りに行きたかったんですねー 釣りにいけなくなった原因の
宿題を破壊すべく教科書とノートに攻撃を加えています、「さんすうノート」
はかじって破いてしまってますが、この後破かれた物の所有者は大変
ですよね、教科書は扱っている書店は少ないですし、ノートは買うのは簡単
だけど中に書かれていたものを取り戻すためには誰かにノートを借りて延々
写さなければなりません。





《わん》がとりつかれた際の反応

(1)宿題を出した先生へ抗議に行こうとする

「ちくしょうう!!!俺だって本当は遊びに行きたかったんだーーーーっ!!!」
(P.167の1コマ目)

 そりゃ、「わん」だって遊びに行きたいでしょうね、おそらく釣りに行くために
いろいろ準備してたでしょうし、カズオだってきっとそうだったに違いありません。
なのでけんか専門のオバケにとりつかれたら「ぴょん」と同じように暴れてしまった
のも当然です。


「こんな宿題出した先生に文句言いに行ってやるーっ」(P.166の2コマ目)

 このまま本当に文句を言ってしまったらどうなったのかな? 案外「わん」の
あまりの形相(ぎょうそう)にびっくりして宿題を取り消したりして。


(2)外で出会ったこわーい男の人にいちゃもんをつける

「どけよ!!!通行の邪魔なんだよ!!! うすらボケが!!!!」
(P.167の5コマ目)

 けんかをふっかける際にふっかける相手との戦闘能力の差は全く考えない
ようですね、どう見ても「わん」とこわーい兄ちゃんがまともに戦って勝てるとは
思えないのですが、そんなことはおかまいなしにいちゃもんをつけています。

 もっともこのこわーい兄ちゃんは恐喝(きょうかつ)の真っ最中でしたから
「わん」のこの行動は役には立ちました。





《「ぴょん」「わん」の姉》がとりつかれた時の反応

呪ってやるぅぅぅぅぅぅぅ弟たちに手を出したら呪ってやるぅぅぅぅぅぅぅ
(P.169の4コマ目)

 かわいい女の子が突然鬼のような形相になって人格まで変わってしまう
なんていかにもみんちゃんによって生み出されたキャラらしいですね。
「殴るぞ」って言われるより「呪ってやる」って言われたほうがはるかに
怖いですから、これは相手に対して充分精神的苦痛を与えることが
できます。

 なんだかチャチャ後期のノリにどことなく似てますね。セラヴィーや
チャチャなど役者はそろってましたし。







結局「けんかをふっかける専門のオバケ」は気の弱い男の子のもとへ



「知らなかった…!!! 僕ってホントは ケンカ強かったんだっ!?」
(P.172の1コマ目)

 「けんかをふっかける専門のオバケ」はどうやら安住の地をみつけたようです。
これまであまりにも役に立たない専門分野のオバケだったのでとりつかせてもらえる
人はいなかったようなのですが、この気の弱い男の子なら「けんかをふっかける
専門のオバケ」の能力を有効に使えますからいいのではないでしょうか。






今回のまとめ



◎「ぴょん」が楽しみにしていた「わん」とカズオと行く釣りは宿題がたくさん
出たので中止となった

◎たまたま道に落ちてたいたぬいぐるみを「わん」は拾い、それを釣り中止を
残念がっていた「ぴょん」にあげた

◎そのぬいぐるみは「けんかをふっかける専門のオバケ」だった、このオバケは
役にたたない専門分野のオバケのためこれまでなかなか安住の地を
見つけることが出来なかった

◎「けんかをふっかける専門のオバケ」は次々にいろんな人にとりついていき
とりつかれた人はけんかを他人にふっかけた

◎「けんかをふっかける専門のオバケ」は結局気の弱い男の子のもとへいった
もともと力はあったのに覇気(はき)がなかったせいでいじめられていた子だった
ので「けんかをふっかける専門のオバケ」はその能力を生かすことができる人物を
ようやく見つけることが出来た。

◎「ぴょん」「わん」の姉を怒らせると怖いらしい


 これから「ぴょん」「わん」は姉に逆らうことはないでしょうね、あんな怖い姉の
表情をみてしまったらおそろしくてとても逆らおうなんて考えないでしょうし。