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その後のみんちゃん「ネズ民がチュ〜」りぼん夏休みびっくり大増刊号(2003年分)





ネズ民がチュ〜 / りぼん夏休みびっくり大増刊号(2003年分)
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彩花みん


 「ぴょん」の連載終了から約半年、久しぶりにみんちゃんのまんがが発表されました☆
赤ずきんチャチャ」のファンとしてはやはりみんちゃんの新作は気になるところです。
今回はねずみが出てくるらしいのですが、「鬼」「人形」そして「ねずみ」とみんちゃんは
いつもりぼんにあまり出てこない題材をまんがの主人公に抜擢(ばってき)しますね。
こういう個性的なまんがを描ける作家さんは少ないな〜




”とても小さな人間”



 今回はねずみがお話の中心ですが、いきなりねずみがネズミ捕りに
捕まってますね。ねずみ対策にはいつの時代も苦労しています。はるか昔の
「高床式倉庫」にも「ねずみ返し」が設置されてるくらいですし、人類の歴史は
ねずみとの戦いの歴史と言っても過言ではありません。

 ねずみ対策の決定打はいまだにないですね、なにしろ相手は大変な
繁殖能力をもってますから(ねずみ講という言葉もあるくらいだし)一気に
捕獲しても何匹か取り逃がしたらまたすぐに増えてしまうし。

 ネズミ捕りはたしかに有効だけど実際にねずみの捕獲に成功した後が大変
です。自主的に建物から御退去いただく方法があればいいのですが
相手は話し合いで解決できるような奴じゃないし。



「ある日突然… とっても小さな人間を見つけてしまったら…あなたなら
どうしますか?
」(P.396−397)

まぁ一般の人なら逃げるか、気持ち悪いということでスリッパで叩きまくるか
目の前で起こっていることが認識できずに呆然(ぼうぜん)としてしまうと
いったところでしょう。

 しかしこのまんがの主人公「山村かゆ」はどうも違うようで…



そんなに怖がらなくても大丈夫だよ 逃がしてあげるから
(P.399の2コマ目)

 なぜ「かゆ」はこういう反応をしたのか???それには訳があるのです。



…そう言われても私には 小人(こびと)さんに見えるんだもんなー
(P.399の1コマ目)

 母にはただのねずみに見えるけど、「かゆ」には小人に見える
この違いはなぜ生まれるのか???

 小人に見えるのであれば殺す意欲も失(う)せるか…

 「かゆ」がねずみのことをあまり小人だと言い張ったら母は心配になる
でしょうね、「かゆ」の心に何か大変なことが起こっているのではないかと。
そもそも最初「かゆ」が小人の存在に気づいたのは小人の助けを求める
声を聞いたからですが母にはその声も届いていないようですね。

 なぜ「かゆ」にはねずみが小人に見えるのでしょう?



人間の娘さん!!!君が我々をネズミではなく ネズ民として
見えるのは私が魔法をかけたからだ!!!

(P.400の5コマ目)

 魔法かよ! 「魔法」という単語はアニメやまんがで都合のいいように
使われるまさに「魔法の言葉」です。こんな便利な言葉があるおかげで
多くのまんが家さんは助かっているのです(笑)

 しかし疑問に思うのは魔法をかける相手がなぜ「かゆ」の母ではなく
「かゆ」だったのかという点、母にかけたほうが効果的だと思うのですが。
…もっとも母に魔法をかけたとしても小人を見たらねずみ以上に攻撃
しそう。

 
うう〜む大人の人間にかけるには魔力が足りん」(P.401の3コマ目)

 大人にかけるほうがパワーがいるのか、体の大きさもあるのかな?
子供のほうが純粋だから魔法がかかりやすいということはないのかな?
大人はいろいろ先入観とかあるからなぁ〜って違うか。

 「うどん」が「かゆ」に魔法をかけたのは自分たちを守るためですが
そのための手段として「かゆ」に魔法をかけたというのは、




「かゆ」が「ネズ民」に



ランララランラ!!! ネズ民の仲間!!!なかま〜〜!!!
(P.401の4コマ目)

 変身かよ!無意味に魔法を使う「うどん」、他に使える魔法は
と言われて「かゆ」を変身させたのですが、「かゆ」を変身させて
一体どうしようと思っていたのか分からなかったのですが
特に意味はなかったようですね…思いつきで強制変身かよ。
後のことなど考えずに本能のおもむくままに行動するタイプのようです。
 しかしこの魔法の呪文も分かりやすくていいな。

 


あれ?魔法のステッキどこにやったっけ?」(P.403の3コマ目)

 「ウルトラマニアック」の仁菜も魔法で亜由を変身させたくせに解除魔法を
用意するのを忘れて亜由は大変な思いをしたことがありますが、「うどん」
も魔法で周りに迷惑をかけるタイプ
のようです。頼みもしないのに魔法を
使って魔法をかけた相手を困らせる…「ウルトラマニアック」の仁菜は
一応相手の役にたとうと思って魔法を使っているけど「うどん」は思いつき
で「かゆ」を変身させたから…

 「かゆ」は「うどん」の思いつき&ステッキ紛失のせいで命がけで
大冒険をする羽目になりました。



えっと…今の私ってお母さんにはネズミに見えるのかしら…?
(P.403の2コマ目)

 目の前に出たら間違いなく始末されるな… 「うどん」の気まぐれの
せいで、「かゆ」は一歩間違えたら実の母に殺されるかもしれない
危険にさらされることに。

 ただちに元に戻らないといけないけれど、元に戻るためには危険を
おかして魔法のステッキを取りにいかなくてはならないのですから
大変です。

 





「かゆ」大冒険、思わぬ事実も判明



私、やっぱり魔法のステッキを探しに行くわ!!! このままじゃ
元にもどれないんでしょう!?


 「うどん」の気まぐれのせいで自宅で大冒険をする羽目になった「かゆ」
原因を作った「うどん」は探しに行く気は全くないのですから困った
ものです。たいして悪いことをしたとも思っていないのでしょう。

 体が小さくなっているのですから、家の中を歩き回るだけでも一苦労
なのに、「かゆ」はステッキが見つかるまでずーっと母や飼い猫「ミーニャン」
から逃げ続けなくてはなりません。



「なんで こんな大きなドーナツが簡単に口に収まっちゃうの!?
私ってそんなに大口だったのかしら!!?


 偶然「かゆ」の体の大きさに対して巨大なドーナツをまるごと口に
入れることに成功した「かゆ」、興奮すると入れた物が口から
飛び出すことも後に明らかにされるのですが、「うどん」の気まぐれ
のおかげで「かゆ」は自分の知らない一面を知ってしまいました。



そうか!!!わかったぞ!!!おまえ ハムスター族なんだ

 唐突(とうとつ)だな… 突然ねずみに変身しただけでも大変な
ことなのに、「ハムスター族」だって言われても… 「かゆ」がもともと
ハムスター族の血を引いていたのか、それとも「うどん」が使った魔法は
ハムスター族になる魔法なのか?



あっちへ行きなさいって言ってるでしょうっ!!!

 飼い猫の「ミーニャン」が「かゆ」たちに攻撃をしかけてきたので、危険
にさらされた「かゆ」、「ミーニャン」を怒鳴りつけたのですが、その際
口から飲み込んでいたのりの缶が飛び出し「ミーニャン」に命中!
「ミーニャン」がステッキを落としたのでステッキを取り返すことが
できました。

 何の役にたちそうもなかった「かゆ」の特技ですが、思わぬところで
役にたちましたね。




「かゆ」元の姿に戻れた



 なんとか魔法のステッキを取り戻すことに成功した「かゆ」、「うどん」に
魔法をかけてもらいもとの姿に戻ることができたのですが、天井裏で
元に戻してしまったので「かゆ」は天井裏から下に降りるためまた苦労
することになました。「かゆ」は最後まで「うどん」に迷惑をかけられ
続けました。

 今回の一件で「ネズ民」と仲良くなった「かゆ」は「ネズ民」がみんなに
嫌われないように、ネズミ捕りについてや家で暮らすマナーなどを
教える役になりました。「うどん」は「ネズ民」を守るために魔法を
覚えたのですが、一応その目的は達成
されました。



あああ…うちの子がネズミ使いに…

 周りからみたらねずみだらけの部屋でねずみ相手に意味不明な
ことを言っているちょっとヤバい奴ですから母は怖いだろうな…

 ネズ民は今後毒入りの食べ物の罠(わな)に引っかかることは
ないでしょうね。「かゆ」の母はネズミに苦しめられる日々から
当分開放されそうにありません。