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その後のみんちゃん「ムンバドール」(りぼん夏休みおたのしみ増刊号・2001年)



 今回のお話はお人形のキラと人形師ムンバが大活躍します、人形が活躍すると
いえば「赤ずきんチャチャ」のエリザベスを思い出しますが今回の作品は一体どんな
お話なのでしょうか?

 扉絵を見る限りではかわいいお話に見えなくもないのですが、みんちゃんのことですから
ただかわいいキャラが活躍するだけのお話にはなりそうもありません…







かわいい建物のお人形屋さんに「キラ」登場



 このお話の舞台となるお人形屋さんって本当にかわいいですね〜  屋根には
かわいいいちごの絵がたくさん描かれてますし、なんだか遊園地の中にある建物
みたいです。





「店員用ドールのキラ君だ 仕上げに魔法薬『ピノキオの素』をかけると…」
(P.309の1−2コマ目)

 魔法薬をごく普通の薬のような感じで使っていますが、この人って魔法使いなの?
一応まんがでは「とても腕の良い人形師ムンバ」(P.308の2コマ目)ってなって
いることからこの男の職業は人形師であることが分かるのですが、魔法薬を普通に
使っていることから人形師以外に魔法使いも兼業しているのかもしれません。

 もちろん魔法薬は自分で作ったのものではなく、知り合いの魔法使いに分けてもらった
可能性もありますが、それはそれですごいです。





「おはようっ キラでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーす…」(P.310の1コマ目)

 魔法薬をかけたら人形が大きくなって男の子のように動き出しました! この魔法薬は
人形を人間みたいに動くように変える効果があるみたいですが、こんな薬を使えるなんて
ムンバはやはりただものではありません。

 キラは目がさめてはじめて”生みの親”のムンバと対面しました、なんだか異常に
おびえていますが…







人形師「ムンバ」は悪人顔



 キラがおびえてしまったのも無理はありません、なにしろムンバの顔はどこからどう見ても
凶悪な犯罪を犯して逃げ回っていると言われても誰も疑わない程の悪人顔
なのですから。
キラが自分が何かされるのではないかと思って逃げようとしたのもある意味当然です。

 キラは世界征服や殺し、盗みでもやらされるものとすっかり思いこんでいますね
ムンバの顔を見てしまったら他の目的は思いつかないでしょう。





「そこで君を作ったんだ!!! キラ 君の任務は店番だっ!!!」(P.314の1コマ目)

 ムンバのあまりにこわい顔が災(わざわ)いしてせっかくお客さんがお店にやってきても
ムンバの顔を見た途端お客さんがにげてしまうようですね、かわいい建物の外観を
見て店に入ったら凶悪犯としか思えないような顔の人がいる
のですから、無理もない
のですが、ここまで怖がられるとちょっとかわいそうな気もしますよねー だって別に
ムンバが何かやったという訳ではないのに顔が怖いっていうだけでまともに話も聞いて
もらえないのですから。

 で、これではいけないということになりムンバはキラを作ってキラに店番をさせようと
思いついて実行したようです。もう自分の顔は怖いからどう努力してもだめだという
ことを受け止めて現実的な選択をしたのですが、魔法薬を使って人形を男の子みたいに
動かすことができるのだったら、怖い顔を怖くないように変えることもできそうに思える
のですが、それができる位ならとっくにやってますね。







キラのセールストーク



「マスコットでいいから なんか買ってよ お姉さん!!! 売れないと親方に
ひどいせっかんを
…」(P.315の4コマ目)

 説得力ありすぎ(笑) キラはちょっとうそをついて店にやってきたお客さんに商品を
売りつけようとしているのですが、これじゃ仮に商品が売れたとしても店の評判は
ますます落ちてしまい、結局倒産に追い込まれてしまいそうです。





こいつが言ってることはでたらめです!!!」(P.316の2コマ目)

 信じろと言われても無理(笑) キラが言っていることに耐えられなくなった
ムンバはお客さんに向かって身の潔白を主張しましたがこの事によって逆に
キラが言っていることを強く信じさせる結果になったのはいう間でもありません。

 「親方にせっかんを…」って、言ってる最中にあの顔出したら、その話は真実ですって
ダメ押しするようなものです。






ボロボロの人形を見て怒ったキラ



帰れーーーっ!!! おまえらみたいなのに売る人形なんて 一体もないっ!!!
出てけーっ!!!
」(P.318の2コマ目)

 次に来たお客さんは金持ちの親子、娘は人形をボロボロにしてしまったので
新しいのを買って欲しいとねだっているのですが、人形を消耗品(しょうもうひん)の
ように扱う態度が許せなかったらしく、キラは親子を追い返そうとしています

 なんだかラーメン屋の頑固おやじみたいな感じになってしまいましたね、かわいい
人形屋のイメージとは程遠いですが、これでますますイメージが悪くなるー

 まぁキラにしてみれば同じ人形の仲間をボロボロにされたのですから怒ってしまった
のも無理はないのですが…

 うそをついたと思ったら今度はお客さんに向かって「帰れーーーっ」と怒鳴ってしまう
キラ、生まれた途端いきなり接客をやらされているのですからいきなりちゃんとした
接客をやれと言われても無理なのかもしれませんが、よくやっているほうではないで
しょうか。





失(う)せろ ブタ野郎」(P.319の4コマ目)

 キラに食って掛かった客が「おいっ!!! この店の責任者はどこだ!? 出てこい!!!」
(P.318の4コマ目)って言ったからムンバが出てきたのですが、この客自分で自分の首を
しめましたね、ムンバに”ブタ野郎”なんて罵倒(ばとう)されたら心の底からふるえ上がって
脱兎(だっと)のごとくにげるしかありません。







壊れた人形は女の子の店員ドールに



 金持ちの娘が放棄したこわれた人形はムンバの手により女の子の店員ドールとして
活躍することになりました。

「あ…ありがとうムンバ!!!」(P.321の2コマ目)

 ようやくキラから信頼されたムンバ、これでキラと女の子店員ドールの2人が
店番をしてくれるのでムンバの店は安泰(あんたい)っ! ……と思えたのですが…





どうしよう… 店員ドールに俺の人形ズタズタにされるかもしれない…」(P.322の3コマ目)

 人形をおとしてしまったりいろいろ大変そうですねー ムンバの怖い顔が原因で
客が寄りつかなくなって店がつぶれるか、店員ドール商品をこわされて損害が甚大(じんだい)
になって店がつぶれるか…

 どっちの道も大変そうだけどまだ店員ドールが活躍しているほうが希望がありますし
楽しいですね。