▲多くのメッセージを読んでいるうちに,僕たち教師の意識と学校の体制は,実は僕が高校時代だったときとそれほど変っていないように思いました。教師と生徒との関係を「支配する者と支配される者」といった感覚でとらえる構造は,僕が高校時代に抱いていた思いとほとんど変っていません。変ったことは何かというと,僕が,支配される側(=生徒…常に意識している)から,支配する側(=教師…無意識になりがち)に立場が変ったことです。
▲生徒に向かって,つい「おまえ」と呼びかける教師は今も少なくありません。残念ながら実は僕もその一人です。これは親しみの表現なんだと言い訳しても,それならば僕が同僚の先生にそう呼びかけることができるか,あるいは生徒が逆にそう呼びかけてきたら自分がどんな反応をするかを考えてみれば,「おまえ」という呼び方の裏に,教師の権力意識があることは否定できないと思いました。
▲メッセージにこんな指摘がありました「……先生には二種類あることがわかった。サボりたくて教師になった先生と,いばりたくて教師になった先生がいる……」。この人のメッセージには二種類の教師しかいないのですから,当然僕もそのどちらかに分類されているのでしょう。読んでいて僕はやりきれない気持ちになりました。自分は絶対にそのどちらでもない,そう叫びたかったのです。しかし,生徒を「おまえ」と呼ぶことに何の違和感も感じないような支配者意識が,心の中に横たわっていることを否定できない以上,僕の言動が「威張りたくて先生になった」と生徒の目にうつっても,それはしかたのないことなのかもしれません。生徒との信頼関係を築く基本の一つは,教師の意識改革にあることをあらためて痛感しました。