小屋で4:30の朝食後、5:15出発。朝はまだ肌寒い。
静高平を過ぎた辺りから早くも雨が降り出す。カッパの上と傘をさす。急ぐしかないため易老岳まで一気に登る。後は易老渡まで3時間近く下るだけである。最初は急激に落ちるように下る。1時間半程で面平と言われる平坦な場所に着く。面平を過ぎると緩やかな下りに変わる。ただ黙々と休まず下ると沢の音が聞こえ出し、程なく易老渡の橋に到着する。
朝の亀甲状土。
富士が正面に見えた。
聖岳。
14:22百名山最後の光岳(2591m)に到着。百名山完登!!
上河内への登りは急であるが途中からは聖の雄大な塊とその後ろに赤石岳や悪沢岳が見えた。登りの途中にお花畑がありここで写真撮影。谷口さんは懸命のD70の修復を試みるが残念ながら回復せず。
光岳頂上から少し下った所に光石がありそこまで行く。光石が南方から輝いて見えるので光岳と呼ばれるそうになった。光石のところに希少なミヤマムラサキという小さな花も咲いていた。
頂上は木に囲まれてあまり見晴らしは良くない。
静高平から小屋までは木道が敷かれ周りは亀甲状土と呼ばれる亀の甲羅のように盛り上がり苔が生えた場所が広がる。
上河内岳を下った所に御花畑があり早めの昼食。聖平小屋の弁当は1個で3個分相当の巨大なおにぎりでお腹一杯になる。
コゴメグサ。
上河内岳は二百名山で縦走ルートで一番目立った山である。分岐点から10分程で7:40頂上に着く。聖のバックの赤石や悪沢、茶臼小屋や縦走路の全ての山が見えた。
黄色のミヤママンネングサ。
御花畑から見た聖平小屋と聖岳。こんなに登ってきた。
タカネコウリンカと聖。
小屋前で記念撮影をした後、谷口さんのD70 に異変が生じ写真が撮れなくなってしまった。
小屋前からの日出。
2006年8月7日(月) 上河内岳(2803m)光岳(2591m)  天気:晴れ
前日の聖岳の後は百名山最後の光岳までの縦走である。コースタイム10時間程で5つ位のピークの数だけアップダウンがある。途中二百名山の上河内岳も通る。

8月7日(月)
聖平小屋(2260m)5:15---南岳(2702m)6:35---上河内岳(2803m)7:40/7:50---茶臼岳(2604m)9:35---希望峰(2500m)10:20 ---易老岳(2354m)11:30/11:45 ---三吉平(2200m)12:30---静高平13:25---光小屋(2500m)13:50/14:10---光岳(2591m)14:32
朝の聖平と聖岳。南岳への登りは林の中で渓流沿いのアップダウンのある飽きないコースである。
カメラも曇ってしまった。
易老渡から車を置いてある便ガ島まで林道を歩いて戻る。聖光小屋で着替えや荷物の整理をして出発する。帰りの途中で食べた蕎麦がこの日唯一良かったことだ。立ち寄った小川乃湯は800年の歴史があるといわれているが湯は良かったが雰囲気は古ぼけている。飯田ICからの帰りは渋滞はまったく無く、予定より早く東京に着いた。
聖と光は共に厳しい山であったが、ジムでのトレーニングの効果があったのか膝が痛くなることはなかった。この厳しい山でも多くの中高年登山者に出会った。老夫婦や単独行が多かったがが皆マイペースで登山を楽しんでいるようだ。軽自動車に寝泊りしながら百名山を登っている68歳の人がいた。赤石岳、悪沢と登り今回、聖、光の後は台風を避けて飯豊に行くと言っていた。元気である。百名山完登後の次の目標は決めていないが、この山が良かった言う登山者の情報をもとにボチボチ行くのも良いかもしれない。
百名山の登り形を集計すると以下の通りであった。(複数回登った時は最初のものを集計)
単独登山49座   家族登山10座   谷口さんと26座   他の友人と15座 百名山を意識しだしてから25年位掛かったか。
9:45易老渡の橋に到着。カッパを着ていたので汗びっしょりとなる。お疲れ様でした。
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南岳へ登る尾根から。
小屋に戻って小屋のベランダで御花畑を見下ろしながら百名山完登をビールで祝う。少し雲の掛かった富士や聖岳を見ながらのんびり過ごす。所沢の御夫婦もいて山の情報交換をした。冬の谷川、丹沢・毛無からの富士が良いと言っていた。風が気持ち良くのんびりと寛げた。
登り終わった所が静高平で御花畑があり水場もある13:25。水場は水が流れているのでは無く、水が沸いて溜まっているのを汲む。冷たくて美味しい。光小屋の水場は遠いのでここで水を補給する。
茶臼から先は日が高くなり、また見晴らしの無い樹林帯の中の道となりただ黙々と歩くだけである。易老岳から一旦急な下りのあと今度は三吉平から石のゴロゴロした枯沢の急な上りとなる。光小屋の近くで今日小熊が数頭いたと下山者が言っていたので少し不安になる。所沢の御夫婦が聖平小屋で熊避け鈴を買っていたのでその後を着いて登る。
光小屋の夕食は野菜の天婦羅であった。御夫婦でやっているだけあって美味しかった。食後も小屋の外で富士山をガスが掛かって見えなくなる6時頃までのんびりと眺められた。地味な山であるが混雑は無くゆっくりと山を味わえるので百名山最後の山としては良かったのかも知れない。

8月8日(火)
光小屋(2500m)5:15---三吉平(2200m)6:10---易老岳(2354m)7:10---面平8:45---易老渡(880m)9:45/9:55---便ガ島広場10:30
朝早く目が覚めたが雲が出て日の出は見えず。5時からの小屋の朝食は目玉焼きであった。どうやって卵を運んでいるのだろうか。台風が接近しており天気は下り坂であるため早めに下ることにする。今日は下山するだけである。5:15小屋を出発する。
御花畑から一登りすると9:35茶臼岳である。直ぐ下に茶臼小屋があり料理が美味しいらしい。茶臼小屋から光をピストンする人も多い。
ハクサントリカブト。
タカネコウリンカとトリカブト。