2005年7月16日(土) 幌尻岳 (2052m) 天気晴れ
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命の泉は少し登山道から少し下る。唯一の水場で崖に水が流れていて水筒一杯に水を補給する。
ツバメオモト
16:40やっと幌尻山荘に到着した。
幌尻岳は日高山脈の最高峰で百名山で唯一、渡渉が必要な山である。 数年前、台風で額平川が増水した際、下山できずにヘリコプタで救助された人がいた。会社の同僚が数年前に登った時にはガイドを雇ったと聞いていたので沢歩きに不安があった。 2003年8月の台風により林道が崩壊し2年間登山禁止となっていたが今年やっと通れるようになった。 工事の都合で駐車場は従来のゲートから2.5Km更に遠くなり取水ダムまで約10Kの林道歩きとなった。

7月15日(金)
千歳空港着8:30---レンタカー発9:30---日高自動車道鵜川IC9:10---振内10:25---林道ゲート手前駐車場11:55/12:15---取水ダム14:30---幌尻山荘16:40
初日は北海道に移動して幌尻山荘まで行く行程である。羽田を朝2番目の便で行き千歳に8:30到着。 レンタカー会社のマイクロバスで駐車場まで移動する。 駐車場はレンタカー会社が一同に集まっており数100台の車がある。平取町役場の人からは小屋は満員なので早く着くようにと言われていた。高速を日高自動車道で鵜川まで急ぐ。途中コンビニで今日の夕食、明日の朝食、昼食の3食分を購入する。 平取川の水は膝くらいまでと聞いていたので、強気に缶ビールもゲットしザックがパンパンになった。途中の食堂で昼食のラーメンを食べ準備万端とした。振内の幌尻岳を示す大きな看板で右折して林道に入る。林道は最初は舗装されているが残り半分が砂利道となる。途中下山する車には1台あっただけであった。予想通り駐車場はぎっしり満車状態であったが出口近くに何とか駐車できた。出発の準備をしている間にも車が3台やってきた。
10:03小屋について荷物をまとめて渡渉の靴に履き替える。下りの渡渉は慣れとルートが解っているため楽々であった。途中水浴びも楽しむ。 合計19回の渡渉を終え、河原でゆっくり休憩する。 たくさんの人がいたが皆安堵の表情であった。取水ダムからは再び暑い日差しの下の林道歩きである。 暑さ、疲れと足の筋肉痛のため忍耐で歩くこと3時間弱も掛かって駐車場に到着。
駐車場を直ぐに出発して平取の民宿に向かう。 民宿はアイヌの里といわれている場所の古い民宿である。 近くに温泉があるのでそこに入ってビールで乾杯。
夕食は民宿庭でジンギスカンであった。 愛媛からやってきた女性7人男性1人の登山グループと一緒になったが、何しろにぎやかだ。 車で10日間ほど北海道登山めぐりをしているらしく”女房元気で留守が良い”と息巻いていた。昨日の山小屋と違いシーツの布団でゆっくりと寝られた。
ミヤマアズマギク
7:13百名山96座目の幌尻岳2052mに到着。 風が強く寒い。 非常に早い昼食にして晴れるのを待つが日高山脈は姿を現しそうにない。 頂上から更に戸蔦別やテントを背負い七つ沼カールに向かう人も多かった。 下りも高山植物の写真を撮りながらゆっくり下る。
ハクサンイチゲ
ミヤマダイコンソウ
更に急登が続いた後は北カールを見下ろす尾根に出てお花畑が続く。 ガスのため頂上は見えないが、高山植物だけは満開である
チングルマ
シラネアオイ。命の泉手前の日陰に咲いていた。
急登が終わり尾根に出ると視界が開け戸蔦別が見える。幌尻は見えない。ダケカンバの登山道脇にニッコウキスゲが咲いて神秘的な尾根道。
7月16日(土)天気晴れ
幌尻山荘3:40---命の泉5:25---幌尻岳7:18/7:35---命の泉9:15---幌尻山荘10:03/10:35---渡渉終了点12:06---林道ゲート手前駐車場15:00/15:05---平取 民宿チセ17:00
朝3時頃には出かける人がいて騒がしくなる。我々も空が白みかけた3:40頃ヘッドライトを付けて出発する。最初は急登である。
初めて使う渓流靴に履き替える。 2週間ほど前にサンシャインで開かれていた特売展で買ったが1980円の超特価の靴である。
取水ダムからは右岸の岩場を通過した後、最初の渡渉点となる河原に下りる。 10人くらい下山してきた人が靴を履き替えたり着替えをしていた。 
出発の遅い我々の前後には人が居ない。水は膝くらいまでで少ないが、流れの速い場所では慣れるまでは怖い。 渡渉ポイントには赤いビニールテープや小さな石を積んであるだけのため見逃しやすい。 膝を曲げて重心を下げれば安定するとコツが解ってくれば沢歩きも涼しくて楽しくなる。 (写真は下山時に撮った物。登りの時は写真を撮る余裕は無かった。)
12:15駐車場を出発し暑い日差しの下、林道を10Km程歩く。 林道はあちこちで修理が行われており台風の被害の大きさを実感する。 平日のせいか下山してくる人は少く、またかなりの年配者である。皆ズボンが濡れている。14:30 早足で2時間以上掛かってやっと取水ダムに到着。 ダムには電力会社の建物ががあり、その横にテントを張っている人もいた。
幌尻山荘には既にたくさんの人が着いていて靴や濡れた服を干していた。 宿泊客が多いためザックを外に置きシュラフのみをもって小屋に入り寝場所を指示される。 宿泊料1000円を払う。 外は明るいため、河原に出てビールとコンビニで買った巻き寿司の夕食をとる。 不安のあった渡渉が終わった安堵感と谷のセセラギとで暫しくつろぐ。 小屋は8時に消灯となるがストーブの熱で2階は暑くシュラフのファスナーを明けて寝る。 夜中に窓を開けた人がいて朝方は寒くなる。