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第85回 植村直己・帯広野外学校 サバイバルキャンプ 2014 |
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植村直己・帯広野外学校のサバイバルキャンプは『可能性への挑戦と野外活動の基本を身につける』をテーマとしています。 今回のキャンプは参加者が4名ということもあり、マンツーマンに近い形でさまざまな指導もできるという利点を生かし、“自分のことは自分で”する技術を体験することをねらいとしました。これは、将来自分一人で旅行をしたり山に行ったりしたときにも役立つ知識を身につける機会となればというスタッフの思いによるものでした。 結果的には雨に翻弄され、当初の予定通りのプログラム進行とはなりませんでしたが、スタッフがサポート役となり、参加メンバーが、自分一人の力で、あるいは仲間同士で助け合って、一週間のプログラムをやり抜くことができたものと思っています。 |
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◆参加メンバー 石井すが汰(帯広市・中1)夏2回、秋1回、冬2回の参加経験 小貫 真基(東京都・中1)夏1回の参加経験あり 廣江 泰(鳥取県・小6)初参加 白石 華一(福岡県・小6)初参加 ◆スタッフ 小貫耕喜(校長)、山本義明、佐々木誠一、矢満田啓明、酒井伸吾、安井 治、佐柄啓二、高柳昌央、 佐柄千鶴、山田香織、北沢 実、梶美恵子、増田 泉 ほか |
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雨との戦いだった『サバイバルキャンプ2014』の記録 | 参加者の感想文は、こちら | ||
【1日目】=8月7日(木) 開校式・オリエンテーションののち、さっそく今晩の寝床となる小屋作り。今回のテーマどおり“自分のものは自分で”ということで、各人が骨組みとなる木を伐り、ひもで縛って組み立てたのちフライシートをかぶせて完成。多少は濡れたものの、夜半からの大雨にも耐えることができた…。 夕食は空き缶を飯ごうの替わりにしてそれぞれのメシを炊いた。おかずは牛肉のブロックをホウの葉で巻いて火の下で蒸したもの。その後ログハウスで校長から植村直己さんの話を聞き、翌日からの山中での生活の注意(携帯トイレの使い方など)などがあった。あとは、ごえもん風呂に入り、自分で作った小屋で就寝。 【2日目】=8月8日(金) 雨が降ったり止んだりの天気。朝食時に各メンバーにガスコンロと1人用のクッカーが配られ、使い方などのレクチャーを受けた。 雨はやむ気配を見せないため、トッタベツヒュッテへの移動は当初の8q徒歩を半分に短縮。それでも雨具を着て、フル装備を背負っての林道歩きはきつかった様子。ヒュッテ着後は、ロープワークの学習したのちブランコも楽しんだ(子どもより先に校長が…)、夕食は朝のうちに準備したスパゲティー。 【3日目】=8月9日(土) この日の予報は晴れ、雨の心配がないのがうれしい。6時に起床し、「一人ぶた丼」の朝食。10時には前進基地への出発準備を整え出発。途中の戸蔦別川の河原で水の冷たさも体験。14時30分頃に前進基地へ到着、当然フル装備を背負って約4qの林道歩き。着後はテントを設営し、夕食の「一人カレー」を作って食べた。出来はまぁまぁか…。 【4日目】=8月10日(日) 十勝幌尻岳登山の日!天気は「15時頃まではもつ」の予報を信じて6時35分に出発!スタッフの高柳さんを先頭に石井・小貫・廣江の3人がハイペースで進み、3時間10分で頂上へ。その後、20分〜30遅れで矢満田・安井の両名が登頂。途中で体調を崩した白石君も酒井・佐柄の両スタッフとともに4時間30分で登頂を果たした。頂上で全員そろって記念写真を撮り、順次下山開始。13時30分〜14時30分で全員無事に前進基地へ到着することができた。 しかし、天気予報は夜から大雨。このため急遽、前進基地へ撤収してトッタベツヒュッテへ退避することを決定。ただちに移動にとりかかった。ヒュッテでは夕食のうどんを食べ、翌朝食用に小麦粉を練ってパンの生地作りなどをした。 【5日目】=8月11日(月) 明るくなると、ヒュッテの横を流れるピリカペタヌ沢が濁流となっており、危険回避のため野外学校基地への撤収を決定。7時前に全員が車に乗って基地へ向かった。スタッフ間の打合せで、この日は基地に泊まり、天候の回復が期待できる12日〜13日朝に前進基地でサバイバル生活に挑戦することを決定した。 基地では雨も小降りとなり、初日に作った小屋の解体、釣餌のミミズを隣の牛舎に取りに行く、ごえもん風呂を沸かすなどの作業を行った。夕食は、本来ならサバイバル生活を終えて下山した後に盛大に行う「ジンギスカン+焼きそば」パーティーを前倒しして行った。しかし準備を整えたころから雨が本降りに…。結局シンボルタワーの下が会場となった。夕食はゆったりと摂ることができ、スタッフ・メンバーが自分の夢を語ったり、野外学校の思いを語ったりと、有意義な時間を過ごすことができた。この日はログハウスで就寝となった。 【6日目】=8月12日(火) 未明までの雨も上がり、この日は前進基地へ移動しサバイバル生活に挑戦! 起床は5時、バナナ1本の朝食ののち慌ただしく移動の準備を済ませ6時には基地を車に分乗して出発。到着後はテントを設営し、サバイバル生活の開始となった。まず竿となるヤナギの枝を調達し、これに仕掛けをつける作業から始まる。釣り場となる沢は濁りこそないものの水量は普段の倍ほどもあり、午前中は安全第一で前進基地の近くで試し釣り。釣果は4人で3匹。午後は水量も落ち着いたため、少し上流へ転戦して再チャレンジ。4匹を釣り上げたもの3名、残り1名も1匹は釣った。夕食は、わずかな米(一人0.25合)はお粥に、フキはぶつ切りで砂糖醤油炒め、魚は塩焼きやから揚げにして食べた。わずかな米を火加減を誤って丸コゲにした者も… 夜は星空に期待したが、雲が多くて一度も見られなかったのが残念。 【7日目】=8月13日(水) 6時起床。朝方からにわか雨が! 結局、雨の中の撤収⇒移動となってしまった。基地到着後は、貸し出されていたクッカーなどの備品などをきれいに洗ったり、テントを干したりと恒例の「あと片付け大会」。その後は感想文を書き、隣の農家から差し入れられたトウキビなどを食べ、閉校式を迎えた。 式では校長から修了証書が一人ずつに手渡され、各参加者から感想の発表、スタッフの講評などが行われ、記念写真を撮って、無事に解散となった。 今回の経験が将来どこかで役に立ってくれたら、うれしい限りである。 |
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1日目:自分の寝床は自分で |
夕食は空き缶で飯を炊く。 この火の中では牛肉のホウ葉蒸しも |
夕食のようす |
2日目:トッタベツヒュッテで |
自分の食事は自分で作る! |
3日目:移動中の寄り道 |
前進基地で一人カレー |
4日目:登山出発前 |
沢沿いの登山道を行く |
最終水場で休憩中 |
頂上踏破 |
登頂を果たした面々 |
下山後、ヒュッテへ退避 |
翌朝(5日目)、ヒュッテ横の沢の濁流 |
5日目:基地へ退避。風呂を沸かして・・ |
5日目:タワーの下でジンギスカン |
6日目:再度、前進基地へ |
サバイバル生活に挑戦! まずは、釣の仕掛けを作る |
水量は例年の倍以上。でも釣れた! |
大物が釣れた! |
釣果です |
釣った魚で楽しい食事 |
夜はたき火を囲んで。星空は残念! |
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7日目:再び雨。林道を下る |
基地到着後は、あと片付け |
無事終了を祝して牛乳で乾杯 |
最後の記念撮影 |
『サバイバルキャンプ2014』参加者の感想文 | |||
石井 すが汰(帯広市 中1) 今回で『サバイバルキャンプ』は3回目で、今回は人数が少ないため、食事や自分のいろいろなことを自分でやるというテーマでした。そのため、一人一人に食事を作るためのクッカーやガスコンロなどがわたされ、それらで食事を作りました。 『2度目のサバイバルキャンプ』 小貫 真基(東京都 中1) サバイバルキャンプは、僕にとって今回2回目でした。初めての時は、とてもきん張しました。けれど今回はとても楽しみでした。 『はじめての野外学校』 廣江 泰 (鳥取県 小6) ぼくは、はじめて野外学校を経験するので、少し不安もあったし、反対にわくわくと期待する気持ちもありました。 野外学校の今回の生徒数はたったの4人と聞いてびっくりしたけど、じゃあみんなと仲良くしたいなとおもいました。 『はじめてのサバイバルキャンプ』 白石 華一(福岡県 小6) ぼくは、はじめて小屋をつくったけどすごくたいへんでした。でも、たのしかったぶんもあります。それは、みんなでできたことです。先生もてつだってくれたし。はじめてのこぎりを使って木も切れたしすごくたのしかったからよかったです。つらかったことは、くみたてるのと木をあつめることです。それいがいはほとんどたのしかったです。 |
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