裁判の経過


判決 2002年10月15日 岡山地方裁判所
■判決■
   9月24日の判決日が裁判所の都合により延期されました.
そして10月15日,岡山地方裁判所で池田さんに対する判決が出されました.判決は,「原告の請求をいずれも棄却する」というものでした.(判決全文はこちら)

■判決の内容と評価■
   判決の内容は,
@日々雇用の公務非常勤職員といえども,本件の場合雇止め(解雇)には解雇権濫用の法理が類推適用されるべきである.
Aしかし,池田さんのケース(配達先でのトラブルと遅刻を理由とした雇止め)では解雇権濫用と見られるべき点は認められないので,本件雇止めは相当である.
というものでした.

今回の判決では,公務非常勤に対しても解雇権濫用法理の適用が認められました。つまり、非常勤職員を雇止めする場合にもその理由がふさわしいものでないと雇止めはできない、という判断を裁判所がしたことになります.これまでの公務非常勤の雇止め裁判では,その理由の如何を問わず雇止めはフリーハンドで行えるのだ,という判断がされてきました.ですから今回の判決は,そういう点では画期的な判断であると評価できます.

また本判決は,国家公務員法その他の諸法令に照らし,これらが定める非常勤職員の採用は「例えば、年末繁忙期の業務の一時的、臨時的増大がある等、緊急・臨時的な必要性がある場合等を想定したものと解される。本件は、上記本来想定された態様とは異なり、恒常的、継続的な定員不足を補うために日々雇用職員として原告を採用したものであることは弁論の全趣旨から明らかであって、その適法性に疑問が生じるところである。」とし,岡山中央郵便局の日々雇用の非常勤職員の採用につきその法的根拠に重大な疑問を呈しました.

しかし判決では、池田さん個人の雇止めについては,国側(岡山中央郵便局)が主張した池田さんの遅刻と岡山市役所での暴言,その2年前に起こしたトラブルを解雇に相当するものとして認めました.なおかつ郵便局は解雇予告等の正当な手続きをとり原告との任用関係を解消したものであって,被告の本件雇止めは相当であり,解雇権の濫用とは認められない,として池田さんの訴えを退けました.
そして期待権の侵害や事情聴取による長時間の身柄拘束に対する慰謝料請求等他の請求もことごとく棄却いたしました.
私たちはこの中で2000年6月1日の岡山市役所駐車場でのトラブルについて「非は池田さんに対し業務妨害した市役所の職員(運転手)であって池田さんは職務を遂行しようとしたに過ぎない」と主張していましたが,判決はこの点を「その原因にかかわらず…」として考慮せず,雇止めの理由の一つに認定したことは全く承服しがたいものです.

約2年にわたる裁判で多くの市民や働く仲間の皆さんの毎回の傍聴をはじめあたたかいご支援のおかげで,裁判所は今まで決して門戸を開こうとしなかった日々雇用の公務非常勤職員の身分保障についてその必要性を明確にしました.
裁判所にこのような判断をさせたことは,私たちの運動が一歩前進したことだと思います,本当にありがとうございました.
しかし,判決としては,池田さんの職場復帰は認められませんでした,私たち支える会としては,今回の裁判所の判断には一定の評価をしつつも,やはり最終的には池田さんへの雇止めを認めた判決を「不当である」との認識をもって受け止めています.
今後もさらに闘いを前進させていきましょう。



第10回公判 2002年7月23日 岡山地方裁判所
■結審■
   前回の予定通り,今回の公判で双方からの書面・証拠の提出が終りました.これで結審となります.
■原告本人の口頭による意見陳述■
   結審に先立って,原告である池田さん本人から,口頭での意見陳述が行われました.
意見陳述は約20分間で,池田さんはこの件に関する自身の思いを述べ,更に裁判所に対して,法律では保障されていない公務員の非常勤職員の働く権利を司法によって救済して欲しいという要望を行いました.
(意見陳述の詳しい内容はこちら

■提出書面等■
   今回提出された証拠書類等は,
原告側は
最終準備書面
・郵便局第二集配課同僚職員東氏による陳述書(職場での非常勤職員の労働実態を述べたもの)
・郵便局第二集配課の非常勤職員(約30名)に対して行ったアンケート結果(  〃  )
等です.

また被告(国)側は,原告側の最終準備書面に対する反論(第4準備書面)を提出してきました.
■次回の裁判■
次回は判決が出されます.2002年9月24日(火)16:00です.


第9回公判 2002年5月28日 岡山地方裁判所
今回の公判は,前回までの証拠提出・証人尋問で双方ともあらかた主張をし尽くしたということで,そろそろ結審の予定でした.また原告側(池田さん側)からは結審の際には,この裁判に対する原告本人の意見を口頭で陳述させてほしい,ということをお願いしていました.
いよいよ結審,そして原告本人の意見陳述が行われるということで,約40人もの方々が傍聴に来て下さいました.
■結審は次回に■
   ですが,原告側が提出予定をしていた証拠書類がまだいくつか準備できなかったことと,それに伴い最終準備書面も完成できなかったということで,もう一度公判日を設けてもらうことになりました.

また原告本人の口頭による意見陳述も,次回に行えることになりました.
■提出書面等■
   今回提出された証拠書類等は,原告側は,
・池田さんが雇い止めされた際に,岡山一般労働組合が岡山中央郵便局と行った団体交渉の記録(録音を文書化したもの).
社会保険労務士前原氏による,郵便局での非常勤職員採用における社会保険上の不備を指摘する意見書
札幌西郵便局の非常勤職員が起こしていた訴訟の控訴審判決(札幌高裁は2002年4月11日,原告(一方的に辞職承認処分を行われた非常勤職員)の請求を一部認め,国に慰謝料などの支払いを命じた).
等です.

また被告(国)側は,最終準備書面(第3準備書面)を提出してきました.
■次回の裁判■
次回の公判は2002年7月23日(火)13:30,いよいよ結審です.
双方の最終的な主張が書面で提出され,また池田さん本人による意見陳述が行われます.



第8回公判 2002年2月26日 岡山地方裁判所
今回の公判では,原告(池田さん)側の証人として,同じ岡山中央郵便局の外務非常勤職員として6年間勤めている林康人さんが,同じ非常勤職員から見た職場実態や,池田さんに対する当局の不公平な取り扱いなどについて証言してくれました.(林証人の陳述書はこちら)
■林証人の証言内容■
   ■主尋問(原告側)
・雇い入れ時の状況はどうだったか.
−「バイト情報誌を見て応募したが,「長期」ということで,普通のバイトと同じような感覚だった」

・仕事内容は.
−「配達区域は違うが,内容的には池田さんとほぼ同じ」

・前回・前々回の公判で郵便局の管理者が証言で「非常勤職員の仕事はは本務者(正職員)の補助に過ぎない」と言っているが,どう思うか.
−「業務上は「補助」として位置付けられているが,量的には増大して「補助」が「補助」でなくなっており,「補助」の概念が妥当しなくなっている」
−「早出や遅出はしたことがなく,その点は本務者とは違う」
−「配達区域は何回か変化したが,ここ2年ぐらいは固定している」

・予定雇用期間(2ヶ月)の更新時はどうだったか.
−「更新毎にハンコを押しており,それが雇用期間2ヶ月という認識はあった.しかし仕方なくハンコを押しており,できるなら押したくはなかった」

・「ハンコを押したくはない」と担当者に言ったことはあったか.
−「押したくはないと言ったことはないが,「これはどういう意味か」と聞いたことはあった.「命令簿のような物だ」「上の者に聞いてくれ」という答えだった」

・2ヶ月毎に雇用期間が切れることになっているが,その度に保険証の返還や離職票の交付などはあったか.
−「なかった」

・仕事上のミス・トラブルなどはあったか.
−「いくつかあったが,始末書の提出などを求められたことはない.遅刻も多かったが,注意を受けたり届けを出したことはない」

・今回の池田さんの雇い止めをどう受け取っているか.
−「自分に置き換えても人ごとではない.何か問題を起こせば「雇用期間満了」ということでクビになるおそれがある.「任期1日」というのは非常に不安定としか思えない」

・非常勤職員の中には家庭を持っている人もいるか.
−「いる」

・他に雇い止めのケースを知っているか.
−「岡山中央郵便局では知らない」

・局から正職員の試験を勧められたことはあるか.
−「試験を受けたことはあるが,局から勧められたことはない.短時間職員の勧誘ならある」

・池田さんの裁判が始まってから,郵便局の対応が変わったことがあるか.
−「2ヶ月毎の採用通知書に詳しく社会保険のことなどの記載がされるようになった.任免辞令簿への押印が2箇所になった」

・前回・前々回の公判で,郵便局の管理者が証言で「採用通知の内容(任期・予定雇用期間等について)については口頭で説明をしている」という証言をしていたが,そのような説明を受けたことがあったか.
−「口頭で受けたことはない」

■反対尋問(被告側)
・予定雇用期間についての説明はあったか.
−「なかった.仕事を始めて半年ぐらいして初めて採用通知をもらって「予定雇用期間2ヶ月」と記載されてあったので,自分で本屋でそのことについて調べて知った」

・非常勤職員の身分に詳しいが,雇い入れ当初はその辺興味はなかったのか.
−「バイト情報誌で見つけて,他のバイトと同じ「長期」だと思っていた」

・今では「雇用期間2ヶ月」を理解しているか.
−「形式的な理解はしている」

・雇用期間と雇用期間の間に1日空白日が設けられているが,認識しているか.
−「そんな意味が認識できない」

・いつも5分程度遅刻しているというが,あなたは職場に来て出勤簿に押印する前にトロッコを地下から2階まで持って来るということをしている.その行為に5分程度は要しているのではないか.
−「まあそう」

・外務正職員としての勧誘はなかったということだが,ではどういうきっかけで外務職員の試験を受けたのか.
−「非常勤職員はやはり不安定な雇用形態であり,正職員になれば安定すると思った.試験があることは本屋で調べた.短時間職員への勧誘ならばあった.班のミーティング時に「3種の試験がある」と言ってるのを聞いたことはある」

■その他■
   原告側が林証人の陳述書とともに,岡山大学法学部長の岡田雅夫教授による『公務員の勤務関係=「公法上の任用」に対しても解雇権濫用の法理を適用すべきである』とする意見書を提出しました.
■次回の裁判■
今回でとりあえず人証は終了です.あとは原告・被告とも書証での主張を行います.
主張の整理のために長めの期間をとるため,次回公判は2002年5月28日(火)10:00となりました.
また裁判所が認めれば,池田さん本人による口頭での最終弁論が行われます.




第7回公判 2002年1月15日 岡山地方裁判所
前回に引き続き,池田さんの上司であった岡山中央郵便局の元第二集配営業課課長安達の証人尋問が行われました.
■安達元課長の証言■
   ■被告側主尋問
□郵便局外務非常勤職員の業務内容について
・「簡単ですぐに覚えられる.団地配達・準団地配達(決められたコース,配達箇所数少ない,住居表示が明確).
・「非常勤はあくまで本務者(正職員)の補助をするという位置付け.
・「本務者と非常勤の違いは,配達区を複数区覚えるところ(非常勤は1区,本務者は2〜3区).
・「本務者は速達とか遅出とか,日曜出勤もある.
・「本務者は配達資料整備,ファイル情報入力をするところも非常勤と違うところ.
・「本務者の箇所数は1600世帯で2500〜3000通.

・「午前の配達が延びて昼休みが潰れたら,食い込んだ分については繰り下げて休みを取るように指導している.

□(再)採用手続きについて
・「あくまでも必ず採用通知書等に記載されていることを話して行っていた.
・「再採用の手続きは,再採用となる日より前に,きちんと事前に行われていた(原告の最後の採用の時(2000年5月29日)にも).

□2000/6/2雇い止めについて
・「総務課長の判断(「こんな調子では雇用を続けるわけにはいかない」)は正しい判断.
・「雇い止めは,市役所でのトラブルと勤務態度等も検討されての判断.

■反対尋問
・市役所のトラブルでの雇い止めということか.−「それプラス勤務態度」
・本務者が同じトラブルを起こしていたらどうなっていたか.−「厳しい処分がされただろう.免職になったかどうかは分からない」
・第二集配課にいた間に,他に雇い止めはあったか.−「ない.休みが多くて辞めたケースはある」
・非常勤の仕事は本務者の一部分というが,配達量ではどのくらい差があるのか.−「わからない」
・再採用の結果としての長期雇用か.−「再採用を繰り返しての長期雇用」
・雇用期間満了の度の保険・離職票などの扱いは.−「わからない」
・非常勤職員と再採用で揉めたり,2ヶ月を説明して不安だと言われたことはないか−「ない」

■裁判官から質問
・非常勤職員と本務者の数が500人対500人というのは本当か.−「おおざっぱにはそう」
・非常勤の仕事は業務量的には大きいか.−「課がたくさんあり,トータルでは非常勤を多く雇用している」
・非常勤を増やすという方針はあるのか.−「機械化・効率化で増えた.方針は聞いていない」
・非常勤で長期勤めて常勤になる人はいるのか.−「ない」
・長年勤めて成績いい人を勧誘しているか.−「勧誘している」
・外勤と内勤で区別しているのか.−「別に試験・採用している」
・外勤の試験とは.−「一般的な公務員の採用試験と同じような内容」

■次回の裁判
次回第8回公判は,2002年2月26日(火)11時〜,岡山地方裁判所です.
原告側からの証人として,同じ岡山中央郵便局で働いている非常勤職員の人が証言をします.



第6回公判 2001年10月30日 岡山地方裁判所
今回の公判は,池田幸司さんを解雇(雇い止め)に追いやった張本人である小林総務課長,安達二集課長が被告(郵便局)側の証人として証言台に立つ公判ということで,傍聴席は入りきれないほどの傍聴者で埋め尽くされました.
第6回公判では,前回の池田さんに対する当局側反対尋問の残りと原告(池田さん)側最終尋問に引き続き,メインの小林,安達両証人の主尋問及び小林証人に対する反対尋問が行われました.
(小林証人の陳述書はこちら)

■事前に提出された陳述書によると,被告側の証人の証言の要旨は,
@採用,再採用の手続きに不備はなかった.
A池田さんの勤務態度は甚だ悪いものであった.
B市役所でのトラブルについて池田さんには全く反省がみられなかった.
C非常勤職員の仕事は軽微かつ補助的なもの.
などです.

今回の両者の証言は準備書面や陳述書をなぞるもので,それ以上の主張は展開されませんでした.

ただ特徴的には,「市役所でのトラブル」と「遅刻等の勤務態度」が雇い止めの理由であったと「理由ある雇い止め」を主張するという全国的にも異例な主張を当局側が展開したという点でした.

   ■小林総務課長に対する尋問■

小林証人に対する原告(池田さん)側反対尋問では,採用時に短期か長期か希望を聞いているが,「長期」とはどれぐらいの長さかとの質問に,「2ヶ月」と答えました.職場では誰もが,「2ヶ月」雇用が長期の非常勤職員だとは思っていないのにです.
また,「2ヶ月以降の雇用を保証しないというのでは非常勤の人達から『いつまで働けるのか』と聞かれることもあると思うが,どう答えるのか」との質問には,「わからない.『予算の関係もあるので約束できない』と答える」と証言.「『それでは不安だ』と言われるのではないのか」との質問にはまともに答えられない始末でした.

「職員の半数にあたる500人もの非常勤職員を必要としている郵便局の仕事がまわるのか,それで使用者の責任は果たせるのか」とは傍聴者の声.

人事担当の責任者にもかかわらず,「2ヶ月で辞める人がどれぐらいいるのか」「長い人で何年の人がいるのか」の質問にも「わからない」と回答.実態としては「長期雇用」=「実質的に期間がない」≠「2ヶ月雇用」が前提となっているからまともに答えれない,苦し紛れの証言でした.

また,「任期は1日,予定雇用期間は2ヶ月」であることはどのように説明しているのかの質問には,「採用通知書に書いてあるように読み上げると『思う』」と,小林証人自身が携わってもいない採用手続き事務に言及し,あたかも採用手続きではきちっとした説明がされているかのような発言をしていましたが,何ら裏付ける根拠もないもので証言に値しないものでした.

■池田さんの勤務態度について
当局側主尋問では,池田さんは他の人と比べても異常に遅刻が多く勤務態度が甚だ悪かったとの証言がありましたが,反対尋問で池田さんには特別加算(賃金の)が毎年あったが,特別加算はどういう意味でどういう人が対象になるのかの質問に,「雇用期間1年以上の人に加算(賃金)する」「対象者については規定通り(勤務成績の良好な人)」と証言.
評価していたということかとの質問には「欠格基準までではなかったということだ」と,ことさらに勤務態度が悪くはなかったことを自ら明らかにし,「池田さんの勤務態度が悪かった」という解雇理由は市役所の件があってから取って付けた理由であったことが露呈する結果となりました.
その後の当局側最終尋問で,あわてて当局側代理人が,「勤務日数を基準としているのでは?」と修正の証言をさせようとしたものの,反対尋問での証言の重みと比べると裁判官が受け止めるほどのものではないように思われます.

■不当な長時間の拘束による「事情聴取」
4時間もの長時間にわたる一連の事情聴取・始末書強要についての当局側主尋問では,長時間拘束の言い逃れのため「事情聴取の確認の場(当局側は面談と言い逃れている)は1時間45分で,その後は別室に移って始末書を書いてもらった」と一連の当局総務課による拘束を別々のことのように答えていました.
反対尋問での「始末書を家で書かせるとかは考えなかったのか」の質問に「一般的にはあるがそのときは考えなかった」,事情聴取確認の時間については「決めてなかった」と.池田さんに対しては恣意的な対応であったこと,事前に終了時間を告げないということが本人を不安に陥れるということを気にもとめない横暴ぶりが明らかにされ,人を人と思わない酷い対応を見事に露呈する結果となりました.

また,反対尋問の中で,市役所の件について「苦情申告なのでどちらが正しいということではないので,市役所からの詳しい事情は聞いていない」と,市役所の言い分のみを聞いての対応が明らかにされるとともに,「事実としては池田さんの言っていることが正しいということか」との質問に「そうです」と答え,小林総務課長としても,池田さんに非があるとの認識はさすがに示すことはできないものでした.

■次回の裁判
次回第7回公判は,今回の公判で時間切れで行われなかった安達二集課長に対する原告(池田さん)側反対尋問および当局側最終尋問となっています.
2002年1月15日(火)11時〜,岡山地方裁判所です.



第5回公判 2001年10月16日 岡山地方裁判所
第5回目の公判が10月16日10時30分から岡山地裁で行われました。今回は池田さん本人が証言するということで,雨天にもかかわらず傍聴席が満席になるほどたくさんの方が傍聴に来てくださいました.ありがとうございました。
今回の裁判は,池田さんの本人尋問です.
   ■原告側主尋問
 証言するのは,仕事の内容,採用時の手続き,解雇に至るまでの経過などについてです.
     池田さんは,
・仕事の内容は正職員と変わりがなかったこと.
・採用時またその後も,2ヶ月毎の採用の繰り返しという説明はなかったこと.
・解雇の原因となる配達先でのトラブルでは相手に非があったこと.
・解雇されるまでには,何度も一方的に「退職日」を変更されたこと.
  を証言しました.
■反対尋問
 主尋問に続いて,被告側から池田さんに対して反対尋問が行われました.被告代理人は,
・非常勤職員の仕事内容は,本務者の業務の一部分でしかないこと.
・非常勤職員が2ヶ月毎に解雇と再採用を繰り返して雇われていることは,当然すべての非常勤職員に周知していること.
などを池田さんに聞いてきました.もちろん池田さんは否定しました.
反対尋問の途中で時間切れになり一部を次回にまわすことになりました.
■次回の裁判
次回(10月30日(火)14:00〜16:00)には,原告本人尋問の残りと,被告側の証人二人の尋問がおこなわれます.
被告側の証人は,元岡山中央郵便局の小林良宣総務課長安達洋昌二集課長です.
小林良宣総務課長は任用手続き全般や事情聴取の状況などについて、安達洋昌二集課長は、手続き事務や原告の勤務態度、事情聴取などについて証言するようです.



第4回公判 2001年7月31日 岡山地方裁判所
第4回目の公判が7月31日10時から岡山地裁で行われました。今回も、暑い中たくさんの方々(25人ぐらい)が傍聴に来てくださいました。ありがとうございました。
裁判の内容は、
   ■証拠の提出
     ・こちら側は、原告本人の陳述書と、2000年12月に労働省が出した『有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針』を提出しました。
『有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針』というのは、有期労働契約の更新・雇止めをめぐるトラブルを未然に防止し、有期労働契約の適正な運用を確保するため、有期労働契約の締結及び更新・雇止めに当たり、手続及び契約期間に関して使用者が考慮すべき事項(30日前の解雇予告や、『期間の満了』という理由とは別に更新をしない理由を告知することなど)を定めたものです。
  ・被告側は、前回裁判官から提出を求められていた人事カード・再採用更新の際の記録を提出しました。裁判官の意図は、再採用の再に空白日を設けているのかいないのかが知りたい、ということだったのですが、提出された採用更新の記録では空白日が1日の時もあれば2日の時もあり、また空白日が無い採用更新もあったりで、手続きがいい加減なことがよく分かる証拠となっていました。
■証人尋問の申請
・こちら側はまず原告本人の証人尋問を申請しています。60分ぐらいの時間を要求しましたが,裁判官は40分程度に短くしたい様子でした。
・被告側は証人として岡山中央郵便局の小林良宣総務課長安達洋昌二集課長を出すようです。
小林良宣総務課長は任用手続き全般や事情聴取の状況などについて、安達洋昌二集課長は、手続き事務や原告の勤務態度、事情聴取などについて証言するようです。
でした.
■今後の期日
次回以降の裁判の期日の設定は大変難儀しました。最初裁判官が、被告側の証人尋問の方から先にやった方が効率がいいだろう、ということで期日を決めようとしていたんですが、被告側が「我々は中央の方と書類のやり取りをせねばならないから時間がかかる」「二人まとめてでなく一人ずつならできる」等とゴネたため、結局は次回は原告本人の証人尋問で10月16日(火)10:30〜12:00、そして次次回(10月30日(火)14:00〜16:00超)に被告側の証人二人の尋問、となりました。
そして被告側は証人の陳述書を10月5日までに提出することになりました.
■というわけで次回は10月16日(火)10:30〜12:00,原告本人の証人尋問が行われます.



第3回公判 2001年6月12日 岡山地方裁判所(2001.6.13up)

今回から裁判官3人による合議で裁判が行われることになりました.

■第3回口頭弁論

■被告側が,前回説明を求められた「任期1日,予定雇用期間2ヶ月」の説明を,準備書面の通り陳述しました.

■原告側の証拠説明書を提出しました.
 本人尋問の申出をしました.

■裁判官が書面の他に主張することはないか,と聞いてきました.
・原告:学者による意見書の提出を検討している.職場実態を明らかにするため,職員の証人尋問も検討している.
・被告:労働実体,任用手続き等について人証を検討しており,次回までに人選をする.

■裁判官による求釈明として,
・被告に対して,人事カード・再採用更新の際の記録の提出を求めました.再採用の再に空白日を設けているのかいないのかが知りたい,ということでした.
>証書で明らかにする,という被告の返答でした.

■裁判官から,原告の本人尋問の申出において主尋問120分という時間はちょっと長いのではないか,と注文がつけられました.
事前に陳述書を提出することと,時間を短くすることを検討することを求められました.
また学者の意見書の提出予定期日を聞かれたので,2ヶ月後ぐらいと答えました.

■次回予定
陳述書など双方の立証方法を見てから立証予定を検討するということで,次回はもう1回口頭弁論をすることになりました.
陳述書は7月23日までに提出することを求められました.

・次回は2001年7月31日(火)10:00〜 です.


第2回公判 2001年4月19日 岡山地方裁判所

■第2回口頭弁論
・原告/被告とも提出していた準備書面を陳述.

■立証の予定確認
・原告 本人尋問を予定
・被告 検討する

■裁判官による求釈明
・原告へ 予備的請求である損害賠償は,主位的請求である地位確認が認められれば要らないのか?
>要らない.
・被告へ 「任期は1日」と「予定雇用期間」との法律的性格は?
>書面で説明する.
・被告へ 原告の非違行為(配達先でのトラブル)は,雇い止めと法的関係があるのか?
>事情として主張する(非違行為は参考程度に過ぎない).

■次回の日程調整
・被告は書面はいつぐらいまでに準備できるか?
>5月末.
・次回公判は6月12日午後4時15分とする.
・なお,合議体(裁判官3人)も検討しているので,期日の変更もありうる.


第1回公判 2001年2月1日 岡山地方裁判所

■第1回口頭弁論
・被告側の陳述は,現在事実関係を調査中である,というもの.

訴状に対する裁判官の求釈明
・この裁判の場合,地位確認の予備的請求として行った慰謝料請求は,主位的請求と同格に行うものではないのか.
・この雇用は期間の定めがあるのかないのか.
・雇用開始時期はいつか.

■次回の日程調整
・相手側の書面の提出期限をを3月16日までとし,それに対するこちら側の準備期間を1ヶ月間設ける.
・次回の公判は4月19日午後4時15分に行う.