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児童虐待問題への予防・介入について

児童虐待は最近話題になっているが、最近に始まったわけではない。昔から起きていたのだがそれが昨今表面化してきただけだと思う。

児童虐待をするのは親。つまり原因は親にある。その親が虐待をするようになったのは社会的な要因、親の親の育児要因が考えられる。

社会的な要因で考えられるのは、人と人とのつながりが消え家族と家族のつながりが消えたこと。それにより育児を相談する相手がいなくなった。それにより育児不安が起こる。

それが親の親の育児要因につながってくるが、育児に関して相談する相手がいないということは自分を育ててくれた親を参考にするしかない。親が自分を間違った育て方をしていて、自分の子にそれをしたくない、と気付いていても相談できる相手はいないので、自然に自分の過去を思い出してそれに従った育て方をする。それが連鎖することが児童虐待へとつながると考えられる。

それらを踏まえて考えると、間違ったと気付いてもやめられない、どうしていいかわからない。または、そういう風に育てられたのでこれが普通だと感じてしまい虐待しているのに気付かない。

これらを予防する最大の策は、社会的な要因である人と人とのつながりを持つことである。

親が虐待に気付いてやめられない場合は、それに信頼の置ける人に相談する人をつくる必要がある。これはそれに特化した専門家に気軽に相談できる環境を作ることが必要だと考えられる。

また、虐待を受けている子供は少なからずなにかしらの信号を人に送っているはずである。周囲の大人がこれを感じ取ることができれば虐待に気付き予防できることができる。これは親が虐待に気付いていても気付いていなくとも有効な手段である。

しかし、現代では子供が他の親や大人と触れ合う機会が少ない。そのうえ子供が送る信号に気付くことは容易ではない。虐待を発見するにはそれ専用の専門家が必要となる。

専門家を配置する場所は、親と離れ、子供が大人と接している場所。つまり、幼稚園や学校である。私は特に幼稚園や保育園にいるべきだと感じる。

虐待は幼児期の頃から継続的に行われている場合が多い。その虐待を発見し防ぐには幼稚園や保育園での早期発見が必要である。

虐待を発見した場合の処置には難しい。むやみに家庭に外部の者が介入することが正しいとは思えない。しかし、介入しなければ問題は解決しない。その介入する見極めをすることは虐待の種類、状況によって変わってくる。従ってこれらを判断する基準判定のマニュアル化、専門家の育成、また虐待児を探す専門家の充実が必要と考えられる。