diary
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8月31日 (日)  脱稿

この夏最大の課題(兼懸念)であった原稿をおととい脱稿。ようやくカタをつけましたが、内容が良いかどうか、判断する余裕はないです。とりあえず、及第点には達したであろうものを仕上げました。いつの日にか、充分に推敲を重ねた、満足至極といった文章を書いてみたいものですが、いかんせん書くのがのろ過ぎです。だいたいスケジュールを読み違え、そんな都合よくは書きあがらず、締切が近づき、過ぎ、そうした中で何とか体裁を整えるのが精一杯。

そもそも、この原稿はお盆前に仕上げて、8月後半は悠々自適、余裕しゃくしゃくとなるはずであったのに。

今日は、村野さんの箱根プリンスについて、JIA マガジンの編集後記、それぞれ1000字ほどを書いて先ほど送信。これで、今月の原稿はすべて終了。というか、8月は今日で終わりです。

(イマム)


8月26日 (火)  Kingsgate House

学会のサステナブル建築都市小委員会にて、ロンドンで6年間実務を積まれてきた、小見山陽介さんのお話をうかがう。実際に設計の初期から竣工まで関わられた集合住宅のプロジェクト(Kingsgate House、木造7階建て、ロンドンでは3例目のCLT造)にて、どのようなことが建築家の職能として求められたのかの、具体的かつ詳細の説明。特に昨今の環境建築にまつわる制度についてが、興味深かった(Code for Sustainable Home Level 4取得)。「イギリスでは、建築の申請はこのような制度らしいですよ」といった話はときどきあるものの、実際には当地でも試行錯誤であり、手続きや制度が数年後とにしょっちゅう変わっている模様。(例えば、英国版CABEを日本にもという話題がここ数年あるが、実はすでにCABEは解散しているらしい。)また、このところの環境性能への要求はかなり厳しく義務化されており、なぜそのようなことが可能かという議論になった際に、イギリスでは設計期間が長いのに加えて、そもそも新築物件の数が少ないからではないかということになった。(建設量が減ったとはいえ、まだまだ新築の数が多い日本で、厳しすぎる規制を行うと、弊害があまりにも多いだろう。)

小見山さんは、学生時代からフラーに強く惹かれていたそうです。実は今日、構造家の斉藤公男先生に、1960年代には師である坪井先生が手がけていた代々木のような構造と、一方でフラーにも憧れていたという話を伺った。期せずして半世紀の世代にまたがった、フラーへの思いを聞いた二日でした。

(イマム)


8月25日 (月)  Sustainable Prototyping Lab

お声掛けいただき、東大小渕研の修士最終講評会に参加。日建の山梨知彦さん、fabcafeの岩岡孝太郎さん、学内から佐藤淳さん、五十嵐健夫さん(コンピューター・サイエンス)、前真之さん。スタジオのタイトルはSustainable Prototyping Lab。キーワードとして、マテリアル、ストラクチュア・システム、シチュエーション(?違う言葉だったと思います)。二人ずつ3組の発表で、それぞれプレゼ30分、質疑応答約30分。2年間に渡るプロジェクトの内容が濃いこともありますが、これだけ時間をそれぞれに掛けるのは、こうした講評会の目的に良く適っている。この時期なのは、このプログラムは、秋はじまりのため(学生は全員外国人、言語は英語)。コンピューターやデジタルファブリケーションをただ用いるのではなく、それらだからできることを追求している。

よって質疑も前半は、プロジェクトを解きほぐすようにして、何が行われているかと明快にし、後半は提案が妥当かどうかという流れとなる。

(イマム)