多次元直列日記 2013. 3 |
3月14日 (木) 金沢2日目 (coming soon! imamu) |
3月13日 (水) 金沢1日目 (coming soon! imamu) |
3月11日 (月) 二川幸夫逝く 建築写真家の二川幸夫さんが亡くなられました。半世紀に渡り膨大な数の優れた建築写真を撮り、数多くの建築図書を出版されました。二川さんの写真は、オーセンティックともいえるいくぶん正統なものでしたから、昨今の流行からするといくぶん古い表現に思われることもありましたが、いくつかの写真はまさにはっとする見事なもので、それは最後までそうでした。GAで多くの海外作品を最新の情報として届け続けられた二川さんの功績を、日本の建築界は忘れるべきではありません。心からご冥福をお祈りいたします。今晩は、二川さんの残された写真集を見て、過ごそうと思います。 (イマム) |
3月10日 (日) 山口昌男逝く 文化人類学者の山口昌男さんが亡くなられました。僕は、山口昌男さんのいい読者ではありませんでしたが(代表作の『敗者の精神史』など未読のため)、いくつかの理論は、学生の頃時代の潮流と結びついてとても強い印象を受けていました。AAスクールのまわりのロンドン・アヴァンギャルドなど、周縁であり、トリックスターでした。そう、先日来日したピーター・クックさんなど、まさにトリックスター=いたづら者でしょう。昨今は、何かとまじめで窮屈です。ご冥福をお祈りいたします。 (イマム) |
3月9日 (土) 丹下健三研究室のアーバン・デザイン手法の再評価と応用 芝浦工大八束はじめ研究室の水谷晃啓君から、博士論文がまとまったとの知らせをもらい、お会いして製本を一部いただく。論文のタイトルは、『丹下健三研究室のアーバン・デザイン手法の再評価と応用 ―コンピュータを用いた手法の今日的意義に着目して』。ここ数年、丹下健三の再評価が進み、新たな視点からのいくつかの論考などが出されたが、水谷君の独自性は丹下研で行われていたコンピュータを使ったデザイン手法を、当時の背景とともに詳しく調べたところにある。そして、本論は、半世紀前の試みと、今日のアルゴリズムなどを用いた先端の設計手法を架橋する可能性を有している。 (イマム) |
3月7日 (木) フランシス・ベーコン (coming soon!) |
3月4日 (月) 野田裕示「拡大の一例」 昨日の夕方は、野田裕示さんの新作展に出かける。初日であり、野田さんも会場にいらしたので、話しを伺うこともできた。 会場は、京橋の〈ギャルリー東京ユマニテ〉で、このあたりによくあるタイプの、古いビルの一室の画廊である。とはいえ、今、京橋あたりはものすごい勢いで再開発が進んでおり、このあたりがどこもみな大きなフロアのオフィスビルに建て替わってしまったら、こうしたこじんまりとした画廊はもう可能ではなくなるかもしれない。古いビルの画廊というと、何だか垢ぬけていないようにも思えるが、今となっては貴重な空間だ。そうした場所で、野田さんの新作を拝見するのは、楽しい時間であった。 昨年の国立新美術館での回顧展では、同館の大きな空間に大作がいくつも並べられ、それは壮観であったが、こうした小さな場所の各壁面に作品が並べられ、それらに取り囲まれるというのも、ロスコの部屋ではないが、いい具合である。 国立新美術館や森美術館のような高い天井高というのは、基本的に展示室にスケールがないことを保証し、現代アートはそうした空間を必要としてきたわけだが、こうした昔ながらのビルの小部屋は、人のスケールに合わせて空間が作られていて、そこで絵画を経験するのは、また特別な意味がある。 実際、今回の展覧会のタイトルは「拡大の一例」となっていて、小さいスケールで作ったエスキースを拡大して作品とする、その行為に意識的なのだそうだ。そうだとすると、縮尺のある図面や模型を作ってから実際の建物を作る建築の行為とパラレルに感じられるが、建築はあくまでも実際の1:1の建物がリアルであり、それ以外はそれに従属するものという前提があるのに対し、絵画の場合、どちらが正かという問題は微妙である。 会期は、3月23日(土)までと3週間ありますので、どうぞ足をお運びください。東京駅から徒歩5分。 野田さんの許諾を得て、会場の写真を掲載します。右手の後ろ姿が、作家の野田裕示さんです。 ギャルリー東京ユマニテ 野田裕示「拡大の一例」 http://g-tokyohumanite.jp/exhibitions/2013/0304.html (イマム) |
3月3日 (日) 現代都市理論講義 Radical Urbanism of the 1960s-1970s 少し前に予告した私の本ですが、いよいよ2週間後に書店に並びまず。 『現代都市理論講義 Radical Urbanism of the 1960s-1970s』 第一章 近代都市計画とその限界 第二章 メタボリズム 第三章 アーキグラム 第四章 クリストファー・アレグザンダー 第五章 アルド・ロッシ 第六章 シチュアショニストとニュー・バビロン 第七章 ロバート・ヴェンチューリとデニス・スコット・ブラウン 第八章 マンフレッド・タフーリ 第九章 コーリン・ロウ 第十章 デリリアス・グローバル・シティ:レム・コールハースと現代都市 書店で見かけましたら、ぜひ手にとって見てください。 (イマム) |