満開佐倉文庫と図書館


満開佐倉文庫について考えていることを記しています。



 5月15日
 近畿大学の通信教育の本、『専門資料編』を読んでいたら、現代の図書館についての記載がありました。
 「図書館は、歴史・文化・芸術・科学技術などの記録を大量に集め、保管する
知識の共同利用センターなのである」
 「今日の図書館サービスは、資料の保存よりも貸出冊数・利用登録者、レファレンスや相互貸借といった多様なカウンターサービスの充実という質の面が問題とされる。
 要するに、
図書館は書籍類などの資料の保存する場所というよりは、大量かつ各種の情報を一定の場所(図書館)に集めて総合的に共有・運用する情報資源センター的な役割を果たすようになってきている
 「たとえば、パソコン通信の新聞記事検索サービスを用いると、過去数年間の新聞記事を、目的の言葉だけを頼りにして、簡単に引き出すことができる。(略)今後、パソコン通信を利用する
データベース・サービスはさらに発展するであろう」とありました。
 満開佐倉文庫は本の貸出しをやっていませんが、情報の共有という点では図書館的な活動をおこなっているといえますね。本日は納得。


  2006年5月9日
 ここ数日、佐倉本の分類などについて考えていました。そして、何でこんなことを考えるのだろうかと自問していたら、良いヒントがありました。それは図書館学の5法則というものです。
 これは、司書資格をとろうとする人が学ぶ図書館概論という本に出てくるもので、図書館とは5つの本質がある、ということなのです。そして、この5つの本質を鏡として図書館をチェックせよということでもあります。
 これを満開佐倉文庫に当てはめてみると、私がやっていることが少し理解できるようになりました。



図書館学の5法則(*)

第1法則
図書は利用するためのものである。

満開佐倉文庫では、情報を利用できるように公開しています。

第2法則 いずれの読者にもすべて、その人の図書を。

これは、利用者に対してサービスの平等を述べています。
満開佐倉文庫では、インターネットで公開していますから、サービスは平等です。

第3法則 いずれの図書にもすべて、その読者を。

これは、本に出会える方法や本を探すための手段として、分類、目録、書誌を整備し、書架設置を考えることとあります。
私が満開佐倉文庫でやろうとしていることは、「これだ」と思いました。

第4法則 図書館利用者の時間を節約せよ。

第3の法則を満たしたら、さらに読者が資料に出会う時間を短縮するようにサービス向上を図りなさいということです。
これも、私は検索時間を短縮するために、時系列の検索と著者検索を並列しました。

第5法則 図書館は成長する有機体である。

図書館の成長は資料の増加にあり、それに伴って利用者、職員が増え、建物が大きくなっていく。逆に成長をやめた図書館は消滅するというものです。
満開佐倉文庫は佐倉本の情報をたえず頂いていますので、成長していると思います。そして、資料が増えたために佐倉本から佐倉市民本を独立させたりしてきました。その意味で、満開佐倉文庫は増殖中といえます。


*『図書館学の五法則』とは、インドの図書館学者ランガナタンが1931年にマドラス図書館協会から発表した著書で、図書館の理念と本質を端的に表したものとして広く知られている。

 少し、自分ながら納得しました。これからも時々、図書館学の5法則を照らし合わせていきたいと思います。


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