佐倉市民本  

                 
 佐倉在住の人が書いた本も佐倉本と考えますが、佐倉が出てくる本の中に、佐倉在住の人が書いたさまざまなジャンルの本を並べると、その目録を見た人は混乱をしてしまいます。そのため、佐倉が出てくる本と、佐倉在住の人(あるいは以前に佐倉に住んでいた人)が書いた本を分けた方が良いと考えるようになり、私は佐倉在住の人(あるいは以前に佐倉に住んでいた人)が書いた本を「佐倉市民本」と呼ぶことにしました。

 では、作家が佐倉在住でなくて、佐倉が出てこなくても佐倉の人を描いた作品はどうするのかということになります。たとえば、長嶋語録はどう捉えるのかということです。私は、長嶋さんが出てくる本は長嶋本と考えます。その中で、佐倉が出てくる本は佐倉本と考えます。ただ地元の贔屓目で幅広く捉えています。
 同じく、よく出てくる人物に佐藤泰然の実子で松本家に養子にいった松本良順がいます。良順は、新選組の近藤勇と親交があったため、勇が京都・江戸で会ったときの話に出てきます。このような時には佐倉本として取り上げます。我田引水のようなところがありますが、あまり厳密に振り分ける必要もないと考えます。

 さて、佐倉市民本は、いつどこでどのような本が出ているか、さっぱりわかりませんので、情報や寄贈をいただいた本だけ収集することにします。


判断例

  2006年10月18日
 えりっぷさんからメールあり
 市民本のことでの情報です。職場の同僚のご近所のかたが歴博の方なので、著書があるかと調べてみました。色々著書があります。もしかして市民本の範疇かと思いあたりお知らせしたしだいです。
 ただ奥付には佐倉在住とはなっていないのですが。ご判断お願いします。

 <返信>
 先生は佐倉に住んでいますので広く捉えれば佐倉市民本の範疇ですが、研究者が書いた研究書は、私が捉えようとする佐倉市民本とは別です。
 私が捉えたい市民本とは、市民や文化人が書いた小説やエッセイなどです。もちろん、佐倉を研究した本は佐倉本(郷土資料)として捉えます。
 また、先生の著書には奥付に佐倉市在住と明記していないということですが、それは先生の意図があったことですから、あえて「佐倉在住の人」と紹介しないほうがよいですね。
 先生が伏せている所在地を、かってに明かしてしまうことになるのですから。

 同じように、市民が書いた本とわかっていても、奥付に「佐倉市在住」か「佐倉市生まれ」という文字が入っていなければ佐倉市民本として紹介しません。著者が「私は佐倉市に関係がある」と公にしてくれた本を「佐倉市民本」と称することにしています。
 つまり、佐倉市民本探しは「佐倉にゆかりのある著者を探す」ことではなく、「佐倉にゆかりがあるという文字の入った本を探す」ということになります。

                                       
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