回答記録
中学生から、佐倉の坂についての質問がありました。
そこで、「小・中学生のための佐倉図書(歴史・自然・文学)相談」コーナー
をつくりました。
ここに、私が知っている本を紹介します。
(2003年8月26日〜 )
12月6日
大原小のT君から「印旛沼について」という
質問メールをいただく。
送信メールを送る。
「こんばんは。
印旛沼についての質問ですが、印旛沼のどういうことが
知りたいのでしょうか。
印旛沼の成り立ちですか、動植物などの自然ですか、
水ですか、環境ですか、印旛沼と人々のかかわりですか、など。
印旛沼について、といっても、いろいろありますね。
ただ、私は専門家ではありませんので、
どのような本に書かれているか、ということを、お知らせします。
まず、印旛沼はどのように成立したのかということについては、
「印旛沼の成り立ち」という話が、『ふるさと歴史読本 佐倉の自然』
(佐倉市発行)にあります。
* 印旛沼は、関東平野が隆起して陸地になる過程で残された低地に
水が溜まったものです。
印旛沼の水は、どこから流れてくるのかということについては、
「湧水を育む」という話が、同書にあります。
* 佐倉の谷津のいたるところに水が湧き出すところがあり、
これが集まって小川となり、印旛沼に流れています。
印旛沼には、どのような魚がいるのかということについては、
「印旛沼・河川の魚類」という話が、同書にあります。
* 魚の種類は1919年以降、59種類が確認されていますが、
量は、時代によって少しずつ違うそうです。
近年は、人為的に持ち込まれたと考えられるブラックバス、
ブルーギルという魚が増えています。
この『ふるさと歴史読本 佐倉の自然』という本は、県下の図書館に
ありますので、みてください。
もし、地元の図書館になければ、リクエストして取り寄せられると思います。
印旛沼の水質については、専門用語が使われてむずかしいので、
財団法人「印旛沼環境基金」のホームページ
http://village.infoweb.ne.jp/~imbanuma/
にアクセスして、問い合わせてください。
この印旛沼環境基金が、印旛沼のことについて一番詳しいです。
以上です」
11月16日
質問のメールを送ってくれた君津のOさんへ。
送ってくれた添付ファイルが安全でないので、
私のメールには開けないとメッセージが出ます。
もう一度、ファイルをチェックしてお送りください。
10月13日
質問メールあり。
小学5年生から 「志津について」という質問です。
あなたの連絡先が記入されていませんので、
ここに掲載します。
こんばんは。
志津のどのようなことを知りたいのでしょうか。
原始・古代のことでしょうか。
ユーカリが丘駅近くに上座という地域があり、その住宅地の
端に縄文時代の遺跡である上座貝塚があります。
上座貝塚から発見された貝は、カキやハイガイなど、
海でとれるものでした。
つまり、上座周辺で生活していた人々は、海産物をとって
生活していたということになります。
ですから、縄文時代の早いころ、海水が上座近くの水域まで
押し寄せていたと考えられます。
今年、井野小学校敷地で発掘調査がありましたね。
この見学会に参加しましたでしょうか。
説明会では縄文時代の盛土遺構が小学校の敷地わきにあり、
そのつながりが小学校敷地まで及んでいたそうです。
この盛土遺構が、どのようなものであったのかはまだいくつかの考え方が
あるようですが、専門的になってしまいますので、ここではふれません。
井野小学校周辺は、縄文時代、大きな集落であったと、理解して
ください。
佐倉西高校敷地内には、飯郷作遺跡(古墳)が残されています。
以上の遺跡については、『ふるさと歴史読本 原始・古代の佐倉』
(平成11年 佐倉市)にありますので、図書館でご覧下さい。
中世になりますと、志津には小竹城、志津城、先崎城があったと
『佐倉市史』巻1(P152〜)に記されています。
民俗としては、長典子「井野の『辻切り』ー各組の取組みからー」
という論文が、『佐倉市史研究』第12号(平成11年3月 佐倉市)
にあります。井野地区の村では、境にワラで編んだ大蛇を大きな木に
からませます。その行事を記したものです。
伝説では、加賀清水というものがあります。
佐倉の城主大久保忠朝が、江戸参勤の途中、いつもこの清水を
賞味されたので、その名がついたといわれます。
これは、松裏善亮『たんたん山』という本にあります。
以上の本は、図書館で見られます。
このようなことでよろしいでしょうか。
10月1日
印旛沼の漁業に使う水についての質問あり。
メールを送りましたが、どうも私のパソコンの調子がよくありません。
以下のようなことです。もし、メールが届いていなかったら、
これをご覧ください。
こんにちは。
「 印旛沼の漁業に使う水について」の質問ですね。
まず、漁業に使う水ということですが、印旛沼の水と
理解してよいのでしょうか。
私は専門家ではありませんので、どのような本に書かれているか
ということを、お知らせします。
まず、印旛沼はどのように成立したのかということについては、
「印旛沼の成り立ち」という話が、『ふるさと歴史読本 佐倉の自然』に
あります。
印旛沼は、関東平野が隆起して陸地になる過程で残された低地に
水が溜まったものです。
印旛沼の水は、どこから流れてくるのかということについては、
「湧水を育む」という話が、同書にあります。
佐倉の谷津のいたるところに水が湧き出すところがあり、
これが集まって小川となり、印旛沼に流れています。
印旛沼には、どのような魚がいるのかということについては、
「印旛沼・河川の魚類」という話が、同書にあります。
魚の種類は1919年以降、59種類が確認されていますが、
量は、時代によって少しずつ違うそうです。
近年は、人為的に持ち込まれたと考えられるブラックバス、
ブルーギルという魚が増えています。
『ふるさと歴史読本 佐倉の自然』という本は、図書館にあり、
中学生でも充分に読めますので、みてください。
印旛沼の水質については、専門用語が使われてむずかしいので、
財団法人「印旛沼環境基金」のホームページ
http://village.infoweb.ne.jp/~imbanuma/
にアクセスして、問い合わせてください。
この印旛沼環境基金が、印旛沼のことについて一番詳しいです。
また、少しむずかしいかも知れませんが、
雑誌『印旛沼 自然と文化』(印旛沼環境基金発行)に、下記の
論文があります。図書館にありますので、ご覧下さい。
立本英機「水道水源としての印旛沼」『印旛沼 自然と文化(創刊号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1994
立本英機・生嶋功「西部印旛沼の水質にかかわる三つの物質群」
『印旛沼 自然と文化(第4号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1997
立本英機「水道水源の問題」『印旛沼 自然と文化(第4号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1997
平間幸雄「印旛沼の水質、汚濁負荷量と浄化対策」
『印旛沼 自然と文化(第6号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1999
藤村葉子・中島淳「生活排水の汚濁負荷と合併処理浄化槽」
『印旛沼 自然と文化(第5号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1998
藤本千鶴・吉澤正 「アオコが生産する毒素(ミクロシスチン)について」
『印旛沼 自然と文化(第3号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1996
本橋敬之助「印旛沼の水環境と水質保全対策」『印旛沼 自然と文化(創刊号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1994
本橋敬之助「水質直接浄化の意義と方法 生活排水対策に関連して」
『印旛沼 自然と文化(第5号)』所収
(財)印旛沼環境基金 1998
以上です。
9月5日
中学生から、佐倉の農作物と特産品についての問い合わせあり。
中学校名がないから、佐倉市内か市外かわかりません。
昨日と同じような回答を送る。
9月4日
江戸川区の中学生から問い合わせあり。
佐倉の農作物と生物について教えてほしいというもの。
小・中学生のためのレファレンスを開設して、まず農作物が
来るとは考えても見ませんでした。
以下のように回答しました。
こんにちは。
Kさんは、佐倉を知っていますか。
佐倉は成田空港近くの市で、人口は17万人を超えています。
Kさんは、成田空港か成田山に来たことがありますか。
JRでくると、四街道駅を過ぎたあたりから、緑の丘と田んぼが続いています。
京成電車でくると、臼井駅を過ぎて、広い田んぼと印旛沼が見えてきます。
佐倉の農作物は、そのようなところでとれるものとなります。
田んぼでは、コメがとれます。
作物は一般的な野菜(大根、トマト、にんじん、キュウリ、ネギ、イモなど)がとれ
ます。
これは農家の人がどのような作物を植え付けるかによって、いろいろ収穫され
るということで、佐倉の土地では、いろいろな野菜がつくれるということです。
佐倉の特産物は大和芋(やまといも)です。
大和芋は、野球のグローブをしたような芋で、ねばねばしていますから、
しょうゆを混ぜてご飯にかけて食べます。
たいへんおいしいです。
生物と一口にいっても、その範囲はたいへんに広いもので、言い尽くせません。
(というより、私は生物の専門家ではありませんから、本の紹介しかできません)
たとえば、谷津田の生物、河川の生物、印旛沼の生物、野山の生物、
市街地の生物など、さまざまな環境の中で、その環境に適した生き物がいます。
Kさんが東京に住んでいるので、佐倉の本が見られるかどうかわかりませんが、
『ふるさと歴史読本 佐倉の自然』(平成14年 佐倉市発行)という本が
読みやすくて参考になるでしょう。
また、Kさんがどのようなことで佐倉の生物を知りたいのか、ということによっても
違ってくるでしょう。
(専門的に知りたいということであれば、専門的な調査報告書が何冊か出ています)
そのことは良くわかりませんので、ここでは「佐倉の草ぶえの丘」に来るにあたって、
とりあえず佐倉の予備知識を入れておこう、といったようなことで問い合わせをした、
ということでの話をしましょう。
しかも、あくまでも私が知り得た佐倉の生き物という、狭い範囲の話になります。
昆虫はトンボ、チョウなど東京近郊で見られるものと同じです。
鳥では、カラス、モズ、ヒヨドリ、ウグイス、シラサギなどが見られます。
水辺にはカワセミという、コバルト色した美しい鳥もいます。
印旛沼には、ヨシキリ、バンなどの鳥が見られます。冬には北からの渡り鳥も来て、
沼の中央に群をつくって越冬します。
佐倉市の話ではありませんが、佐倉市近くの本埜村には、白鳥が数百羽きて
越冬をします。
佐倉市には、ノウサギ、ニホンリス、カヤネズミ、イタチ、タヌキなどの動物がいます。
我が家は、佐倉駅から歩いて10分ほどですが、タヌキが出ます。
(佐倉が辺ぴな場所ということではなく、住宅地なのにタヌキが出るという意味です)
家の周りは斜面の林(佐倉では緑地と呼びます)で、そこにいるのです。
庭にある桃や、畑のトマトがかじられる被害もありました。
外来種としては、印旛沼にブルーギル、ブラックバスという魚、そして、カミツキガ
メがいます。
カミツキガメは、最近、テレビなどで紹介されますが、どう猛なカメだそうです。
いずれも、これまで佐倉では見られなかった生き物で、人間が放流したもの
だろうと言われています。
でも、佐倉ではいなかった生き物が増えると、自然の生態系がくずれて
しまいます。
生き物を飼うときには、最後まで責任を持ってほしいですね。
8月24日
メールあり。
中学生から、佐倉の坂についての問い合わせ。
「佐倉の坂について書かれた書物としては、
江戸時代の中ごろ、佐倉藩士であった渡辺善右衛門
が藩主とともに淀に移ってから記した『古今佐倉真佐子』
という本があります。これは、市内の図書館にあります。
最近では、教育委員会が発行している『風媒花』に
宍戸信さんが「佐倉の坂」という題で、わかりやすく
書いています。
この本も図書館にありますので、ごらんください」
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