満開佐倉文庫情報大賞

 平成16年(2004)、満開佐倉文庫情報大賞を創設しました。
 この賞は、その年、満開佐倉文庫に寄せられた佐倉本情報、佐倉情報、佐倉の自然情報の中で一番驚かされ、しかも佐倉の再発見となる情報に与えるものです。
 第2回満開佐倉文庫情報大賞選考は、まずインパクトのあった情報を司書のみなさんからノミネートしていただき、それを選考会に集まった司書さんに選んでいただくという方法でおこないました。
 情報はベスト5を選び、その中から一番得票数の多かった作品を大賞としました。そのため大賞と4作品が受賞となりました。
 また特別賞として「いやしてくれてありがとう賞」を選びました。
 平成17年12月17日選考。選考会に集まった司書さんは7名でした。

  第2回満開佐倉文庫情報大賞

「北野武監督映画『Dolls(ドールズ)』に、佐倉でロケされた場面がありました。」

 ホームページ掲載日 平成17年1月10日
 情報提供者 sendagiさん 
 [講評]
 北野武監督の映画『Dolls』に、佐倉でロケされた場面がありますというメールをいただき、さっそくDVDを購入して観ましたがわかりませんでした。 この映画には佐倉市内田の路上で撮影された場面が4箇所ありますが、路上ですから佐倉であるという確証がありません。それをsendagiさんは「いつか通った道に似ている」という記憶を頼りに探してくれたのです。
 さらにスタッフのホームページを探し、そこで「佐倉でロケをした」という確証をつかんでくれました。そして私を案内して、現場の立会いもしてきました。そのようなsendagiの執念がなければ、この作品が佐倉でロケされたとは言えなかったでしょう。
 sendagiさんの努力賞でもあります。

 2位 杉本節子著『京町屋の四季』(展望社)に、佐倉にあったという呉服商奈良屋のことが出ています。

 ホームページ掲載日 平成17年2月24日
 情報提供者 なっちゃん
 [講評]
 なっちゃんから情報をいただいたときに、驚きました。驚いたというか、20数年来忘れていた「ならや」という響きに飛び上がるほどでした。
 佐倉の新町が賑やかであったころ奈良屋という呉服店がありました。奈良屋が佐倉の店をたたんで千葉に移ったのは、記録を調べていませんが大正から昭和の初期であったと思います。
 奈良屋が入ったビルは、「ニューナラヤ」、そして「セントラルプラザ」となって、やがて閉店します。記憶では、「ニューナラヤ」から「セントラルプラザ」になるとき、「奈良屋の写真展」が開催されました。もう、20〜30年前のことですから写真展が開催されたのは、「セントラルプラザ」が閉店するときであったか、また写真展ではなく資料展であったのかも忘れてしまいました。
 このとき、佐倉で開店していたころの奈良屋の写真が展示されていたのです。この写真は、いつか使わせていただきたいと思っていましたので、その記憶だけは残っていました。しかし、「セントラルプラザ」が閉店してしまったとき、この写真の連絡先もたどれなくなってしまったのです。
 近年、佐倉市で写真集を出しました。このとき、奈良屋のことを言おうと思ったのですが、連絡先がわからなかったのでそのままにしてしまいました。この写真があれば、新町が賑わっていたという証に使えたのにと思いました。
 そして一年後、『京町屋の四季』の情報をいただいたというしだいです。

  3位 島尾敏雄著『死の棘日記』(新潮社)に、著者が佐倉で過ごした場面が記されています。

 ホームページ掲載日 平成17年5月9日
 情報提供者 亀田雄岳
 [講評]
 小説『死の棘』は、読み進めるのに疲れる作品でした。しかし、本書を読むと作品の背景(実際の経過というべきか)が浮かび上がってくるので、以前よりは理解できるようになりました。
 小説『死の棘』を読むにあたっては、本書も合わせて読むことを勧めます。

 4位  映画「ハチ公物語」に、佐倉の料亭花屋でロケされた場面が出てきます。

 ホームページ掲載日 平成17年6月2日
 情報提供者 ホームタウン佐倉さん
 [講評]
 仲代達也が秋田犬(ハチ公)をもらう場面で電話に出ます。この場面が(電話ボックスが当時の雰囲気があるというので)、花屋でロケされました。
 電話ボックスの脇に16番という小さなプレートがあります。見過ごしてしまいそうになりますが、この16番は、花屋さんの昔の電話番号でした。

 5位  映画「アインシュタイン・ガール」は、佐倉のユーカリが丘駅周辺でロケされたものです。

 ホームページ掲載日 平成17年7月14日
 情報提供者 亀田雄岳
 [講評]
 最初から最後まで、佐倉が舞台の映画です(ユーカリが丘周辺−印旛沼−ユーカリが丘周辺)。これまで、これほど佐倉が出てくる映画はありませんでした。
 佐倉が出てくる場面を発見したというより、佐倉が出てくる映画として記録しておきたい作品です。

 特別賞「いやしてくれてありがとう賞」 

 まんさく家庭果樹園のお庭番「タメ」の写真で、7月号のものです。

 ホームページ掲載日 平成17年7月
 提案者 緑葉さん
  [講評]
 緑葉さんから「いやしてくれてありがとう賞」というのはどうでしょうかという提案をいただきました。
 このような情報もあったのかと教えられました。来年、さらに面白い賞ができることを楽しみにしています。


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