'00 北海道,四国ツーリング

9/11 8日目

 朝一番の列車がグリュグリュと発車して行く音で目が覚めた。だけど、周りは皆寝ていて撤収作業で音をたてるのは申し訳無い気がするので、しばらくそのまま横になり、辺りがゴソゴソと音をたて始めてから荷物をまとめた。BROSに荷物を積んでいると、早起き組が荷物を積みに駐輪場へ集まってくる。しばしお互いのバイク談義が始まり、デジカメを車載充電コンバーターへ接続しようとすると......、ヒューズが焼き切れてる〜!!。途中でホームセンターでも探すしか無い。

 富良野駅を出発し、取り敢えずの目的地「旭川ラーメン村」を目指して国道237号線を北上するが、相変わらず空は曇天のまま。お昼迄には大分時間が余っているので、ツーリングトレインで「美瑛はいいよ〜」と皆言っていた美瑛に寄る事にした。どうも、なだらかな丘陵地帯の景色が良いらしい。

 美瑛市街より丘陵地帯を駈け登り、「北西の丘展望台」という所でBROSを止めた。だが、相変わらずの天気で眺めが良く無い。底抜けに晴れていたのならば、とても気持ちの良い眺めなのかもしれないが、今日の景色では特段感激する事も無かった。他にも、〜の木巡りもしてみるが、登場していたCMや言われを知らないので良く分からない。さっさと旭川へ向かう事にした。
ラーメン村の裏方と私
ラーメン村の裏方と私

 丘を下って国道へ戻ると、旭川市を目前にして再び雨が降り始めた。だが、たまには良い事もある様で、都合良くホームセンターも発見できた。コンバーターのヒューズは管ヒューズなので、まずは家電コーナーで適合しそうなブツを検索するが、なんか微妙に長さが合わない気がする。自動車用管ヒューズなんてあるかな......と心配して自動車用品コーナーへ行くと、意外にピッタリのブツを発見。早速コンバーターにセットして通電してみると、何事も無かったかの様に正常運転している様子。なんで切れたんだろ......。

 ホームセンターを出ると雨も止み、旭川ラーメン村へと到着した。去年も訪れたけど、ラーメン屋の選択をミスった様で、感動する程美味しく無かった。この事をTに話したら、「ダメダメ〜! 山頭火へ行かずしてどうするの〜」と怒られたので、今回はターゲットはきちんと決まっている。まだ時間が余っていたので、村内のトイレにしばし篭る。

 用も済ませ外へ出ると、雲の切れ間から光明が差し込んでいた。嬉しくなって思わず写真を撮ると、背後には麺の納品に忙しい業者の方が写っていた。我々が旭川ラーメン村で感動の恩恵に与るのも、こういった方の存在無しでは無し得ない事を痛感させられる。麺用コンテナを六段重ねで運ぶその姿には、神々しいオーラを感じずにはいられない。

 六段重ねオーラを浴びることによって、ラーメンに対するボルテージは最高潮に達した。すぐさま開店したばかりの山頭火で塩ラーメンを注文。さて食べてびっくり、例えが悪いかもしれないが「コーンスープみたいなスープ」に驚いた。いや、少なくとも私はそう感じたのだ。とにかくその味は、今までの塩ラーメンに対する意識に革命が起きた。素晴らしい。
門柱だけで満足なのか!?
門柱だけで満足なのか!?

 ラーメンを食べ終え満足し、Tは何処まで来ているのかな?と公衆電話から電話をかける。だが、電波が届かないのか留守番電話になってしまう。私の現在地を告げ、次の目的地を地図で探す。だが、旭川に来たのならば、自ずと目的地は決まってしまうだろう。そう、日本最北端の動物園「旭山動物園」へ行かない事はである。

 旭川市街を東進すると、程無く動物園入口の門が見えた。それを通過すると、入場ゲートらしき物が見える。だが、どうも様子がおかしい。「もしかして、駐車場有料か?」との疑念が頭をよぎった瞬間、いかにも駐車場といった風貌の係員がこちらへ向かおうとしているのが見えた。やばい!!と思った瞬間、無意識の内にBROSは超Uターンでその場を離脱していた......。

 再び動物園入り口の門まで戻り、BROSを停めて「有料じゃ無かったかも......」と思いながら次の目的地を決めていると、Tから電話が入った。でも、なんだか凄まじい風の音がする。どうやら、フェリーで函館へと向かっている最中らしい。明後日道東の鶴居キャンプ場で落ち合う事を約束して、取り敢えず天気の良さそうな北へと向かう事に。空模様も、駐輪代をケチる汚れた心とは裏腹に、ようやく確かな青空になってきた。
やっと晴れた〜
やっと晴れた〜

 国道40号線を士別まで北上し、国道239号線で日本海を目指す。この国道239号線、幌加内町から苫前町迄の約55kmはガソリンスタンドが無いらしいが、こんな人気の無いロングワィンディングは大好きだ。さて、苫前町と言えば「六線沢熊害(ゆうがい)事件」であろう。昨年は苫前町の郷土資料館を訪れたが、今回は実際に事件が起こった現場へ行ってみる事にした。
看板はごく平和なのだが
看板はごく平和なのだが

 古丹別の集落から道道1049号線へと折れ、三毛別川沿いに川筋をどんどん進む。道程のほとんどは、北海道らしい直線中心の条件の良い道だが、三渓集落を過ぎると突如ダートとなり、道幅も1車線分になって木々の中へと突入していった。同時にやや雲行きも怪しくなってきた。どうやら、この周辺だけ天気が悪いらしい。
六線沢熊害事件現場
六線沢熊害事件現場

 うっそうとした木立の中を進むと、突然視界が開けて小さな広場に出た。ここが、5人が一度に惨殺された明景宅の跡らしい。広場の中を道道1049号線が通り抜け、民家や当時の生活の様子が復元されている。土産物の類はおろか人の気配は一切無く、非常に静かで寂しい場所だ。
民家の復元
民家の復元

 広場のメインとなる存在の、民家を復元した建物。開拓時の民家を模しているので、その作りも小屋と言うべき非常に簡素なもの。内部に照明等は無く、入り口脇に記帳ノートが置いてあるだけ。マネキンの類は一切無い(あったらもの凄く不気味だが)。私の訪れた9月中旬でも、1日に3組程の訪問者がある様だった。
ヒグマの復元模型
ヒグマの復元模型

 脇には、民家に襲い掛かる様にしてヒグマの復元模型が鎮座していた。実際そばに立つと、模型ながらその大きさ故の迫力に圧倒される。ちょっと大きすぎる気もしたが、事件を起こしたヒグマは全長約2.7mだったそうなので、あながち誇張とも言えないのかもしれない。案内板の記述を読めば、この事件の凄惨さについて語る必要も無いだろう。

 以下、案内板からの転載
大正4年12月9,10の両日、冬眠を逸した1頭のヒグマが空腹から狂暴性を発揮し、10人の婦女子を殺傷した事件がありました。
 この図は、熊害史上最大の悲劇の起きた明景宅(10日夜)を襲った熊の足取りを示したものであります。熊は前日(9日)襲った太田家の通夜に再び現れたあと、その足で明景宅を襲ったのです。ここには、附近の女,子供達1人が非難をしていたのです。激しい物音と地響、窓のあたりを凄しい勢で打ち破り、イロリを飛び越え巨大な熊が崩れ込んできたのです。大鍋はひっくり返り、焚火はけ散らされ、ランプは消えて逃げまどう女子供達に巨熊はおそいかかったのです。
 臨月の婦人は「腹破らんでくれ」!!「のど喰って殺して」と絶叫し続け、ついに意識を失ったのです。
 この巨熊も、事件発生後6日目(14日)人智に抗しきれず、あえない最後を遂げたのです。巨熊は金毛を交えた黒褐色の雄、身の丈2.7米、体重340瓩、袈裟がけの7,8才と云はれています。

ちなみに......苫前町ホームページ

あ、ユンニの湯だ
あ、ユンニの湯だ

 苫前町を後にし、隣町の羽幌町にある道の駅ほっと はぼろへ。ここにある温泉施設「サンセットプラザはぼろ」は、豪華で施設の整った温泉がたまらなく良い。去年寄って気に入ったので、今回もまた来てしまった。入湯料は\500前後だが、休憩室やシャンプー完備の幸せはたまらない。秘湯もいいかもしれないけど、やっぱ\500前後の豪華温泉だね。

 さて、お湯にたっぷり浸かって休憩室へ行くと、テレビで去年訪れた「ユンニの湯」が紹介されている!! どうやら、インターネット道内温泉投票で1位になったらしい。ふ〜ん、あの黒糖飴みたいなお湯の温泉がね......と、なんだか人気を先取りしたみたいで嬉しい。あそこも、この羽幌温泉に劣らない快適さだったので、その人気も納得が行く。

 休憩室で今日泊まるキャンプ場を探し、その結果「みさき台公園キャンプ場」に決めた。17:30に温泉を出発したが、季節は9月の北海道だけあって徐々に日が暮れてくる。日が暮れる直前にサイトへの荷物搬入が完了し、テントを張り終えた頃には暗くなっていた。周りを見回しても他にテントは3張しか無く、久しぶりの静かな空気の中で食事ができた。こんな時、ガソリンストーブの音は最高に趣があってよろしい。
9/10 9/12へ

9/11


富良野駅
7:45
35.1km
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Other,R237,Other
8:50
北西の丘展望台
36.8km
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Other,R237,D90
10:20
旭川ラーメン村
11:40
7.1km
------------------>
D90,140,295
12:00
旭山動物園
150.9km
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D295,37,R40,239,D1049
15:00
六線沢事件現場
43.6km
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D1049,R239,232,
16:00
道の駅「ほっとはぼろ」
17:30
25.9km
------------------>
D90,140,295
18:05
みさき台公園

323.6km走行 平均燃費24.2km

R=国道 D=道道 Other=市道,町道,村道,農道


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