キャブレター同調

測定の様子
2612円でキャブ同調

 キャブを掃除して取り敢えず中身をきれいにすると、次に気になるのが外観の汚れです。いっその事、連結されている2つのキャブを切り離して清掃したい......と常々思っていたのですが、キャブ同士を分離させると厄介な作業をしなければなりません。そう、キャブの同調です。

 キャブの同調というのは、即ち「スロットルの同期調整」を行うという事ですね。私達がアクセルを捻ると、ワイヤーを介して片方のキャブのバタフライバルブが操作され、リンクを介してもう一方のバタフライバルブも操作されます。しかし一旦キャブ同士を分離させてしまうと、リンクの同調調整スクリュを調整してあげないと、2つのキャブ間でバルブ開度がバラバラになり、前後シリンダーで混合気の濃さが違ってしまいます。


 とは言っても、調整の時に使用するバキュームゲージの価格は、おいそれと手を出せる価格帯ではありませんでした。通常、DIY系バイク雑誌の広告では2万円台後半〜3万円台が相場であり、欲しくても指をくわえているしか無かったのです。しかし、誌面では同調実践の記事が割と豊富に出現します。同調への憧れは増す一方......。

 そんな時に発見したのが、「RF900Rのページ」でした。ここでは負圧計を1つだけ用いて、各シリンダーごとにコックを切り替えながら同調させる......という方法の解説が掲載されていました。なにより私を驚かせたのは、その驚愕のバキュームゲージ製作のコスト。な,なんと4615円! やしーーー!! 私の製作欲の炎にマグネシウムが投入されてしまいました。もう誰にも止められません......。

アストロ 負圧計  まずは負圧計を購入しなければなりません。そこで、工具専門店のチェーン「アストロプロダクツ」浜松店へ。初めて訪れたのですが、店内に工具があるわあるわ......、もう洪水の様に並べられています。そしてアストロブランドの負圧計を探し当て、その値段をみると......1,600円? 冗談でしょ? やしーーー!!!! 即買いでした。ちなみに、箱の解説は全部英語表記でしたが、販売しているのはアストロジャパンの様です。商品名は「VACUUM & FUEL PRESSURE TESTER」でした。正圧も測定できるみたいです。負圧は700mm-Hgまで測定可能です。

材料  次に、ぺットショップへ向かって、水槽エアー用の3ウェイバルブと2ウェイバルブを購入。これは測定時にシリンダーを切り替えるのに使用します。また、プラスチック製のホースジョイントを3つ購入。これが後に大変役立ちました。

 その次に向かう先はホームセンターです。ホース売り場で透明汎用ホース内径6mmX外径8mmを1m、4mmX6mmを3m購入、ホースバンドも2つ購入します。

構造  チャチな図ですが構造を解説します。ゲージから3方向分岐まで1本のホースが伸び、ここから2気筒分のホースが分岐。更にホースは2方向分岐へ接続され、同じく2気筒分のホースがここから伸びています。

 コックは全部で5つ存在し、この内各シリンダーへと接続されるホースの分岐部には、それぞれ専用コックが1つずつ、計4つ存在します。これらのコックでシリンダーごとのエア通路を開閉し、測定するシリンダーを切り替えます。もう1つのメインコックでは、全開にして測定するとパルスで指針が大きく振れてしまう為、適度に流量を絞って指針の振れを抑える働きをします。

燃料供給用オイル注し  後は、燃料タンクを取り外して調整する為に、燃料ホースへ燃料を供給する為のオイル注しを購入しました。これで材料は揃った事になります。

 この時点で気掛かりだったのは、マニホールドに取り付ける負圧取り出しアタッチメントを手に入れる事。負圧計単体での購入の為、件の高級バキュームゲージセットに付属しているアタッチメントはありません。お店の方に、わざわざメーカーまでアタッチメントだけの別売りが可能か問い合わせて戴いたのですが、残念ながら不可との事。BROSの特殊工具にも、専用のジョイントプラグが存在しますが、特殊工具の取り寄せ期間は恐ろしく長い......。なにか別の手段を考えねばなりません。

ホースジョインで一工夫  そこで思いついたのが、プラスチック製のホースジョイントを利用する事。マニホールドのアタッチメント接続口にはM5サイズのボルトがネジ込まれており、本来はアタッチメントの先端をそのネジ穴へ取り付ける事になっています。

 そこで、このホースジョイントをネジ穴へネジ込んでしまう作戦。サイズ的に丁度良かったので、少々力を加えながらネジ込めば、硬い金属のネジ山に柔らかいプラスチックが負けてハマってくれる筈です。

 ここまで掛かった費用は、合計2612円です。一般にバイク店などで使われている、高級バーキュームゲージの約10分の1という価格で材料を揃える事が出来ました。次は早速製作です。

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