ステアリングステムの増し締め


 走行距離を重ねると、ステアリングにガタがでることがあります。フロントブレーキだけで止まる時、停止してからフォークが伸びる瞬間に、「カクッ」と音がしたりすると当たりです。
 ほっとくと、最悪ベアリングの損傷をきたす恐れがあるので、早めに調整した方が良いみたいです。

トップブリッジをひっこ抜く  まずセンタースタンドをかけ、キーロックをしてからトップブリッジ中央のステアリングステムナットを外します。このナット、30mmというバカでかいサイズなので、ちゃんと30mm用のソケットを買って作業しましょう。モンキーレンチなどよりも確実に、安全に外せます。
 次に左右のハンドルを取り外します。付け根の割り絞めボルト2本を外し、リングを外せばそのまま上に抜けます。右のハンドルにはブレーキのマスターシリンダがあるので、リザーバータンクを水平に保つようにしておきます。
 あとメーターケースも邪魔なので、トップブリッジから外してしまいましょう。ボルト2本で外れます。メーターの配線やブレーキホースに負担がかからないように注意。トップブリッジ割り締めボルト2本も外します。
 そしたら車用ジャッキなどをオイルパンの下にセットして、フロントタイヤが浮くまでジャッキアップします。ここでトップブリッジをひっこ抜きます。

ロックナットとロックワッシャー  トップブリッジを外すと、ロックナットとそれを固定しているロックナットワッシャーが見えます。ワッシャーの爪を外側へ曲げ伸ばし、ロックナットをフックレンチで外してワッシャーもはずします。

トップスレッド  ロックナットワッシャーの下にはトップスレッドがあります。これを絞めれば、この下にあるアッパーベアリングとの空間が無くなり、ガタがとれます。でもあまり絞めすぎるとステアリングが渋くなってしまうかもしれません。締め付けトルクは2.5kg-mなのですが、フックレンチを使うのでトルクレンチによるトルク管理ができません。フォークを左右に振りながら、徐々に様子を見ながら締めます。

 「まぁこんなもんかな」と思ったら、ロックワッシャーをトップスレッドの溝に合わせてはめ、ロックナットを締めてワッシャーの爪を内側に折り曲げます。後はヘッドライトブラケットを裏側の穴に合わせながらトップブリッジをつけ、割り締めボルトで固定し、ステアリングステムナットを仮止めします。
 後はジャッキを外してステアリングステムナットを締め、ハンドル,メーターケースを復元します。ステアリングステムナットは10.5kg-mというとてつもないトルクが指定されているので、しっかりと締めましょう。
 最後にステアリングの動作確認をして、ガタが無ければ完成です。

ステムアッパーダストシール  一応、上記で増し締めは終わりなのですが、ガタがひどいとアッパーベアリングが損傷を受けている場合があるので、チェックしておいて損はないでしょう。
 トップスレッドの下にはダストシールがはまっています。これはマイナスドライバーなどですぐ外れます。

アッパーベアリングとレース  ダストシールの下には、インナーレースとアッパーベアリングが見えます。ベアリングを観察して、損傷や油切れをおこしていないかチェックします。もし油っけが無かったら、グリスを充填します。もし、ベアリングに損傷があったら、レースと一緒に交換します。

 これでもガタや渋さが残るようだと、ロアベアリングも損傷を受けているかもしれません。でもロアベアリングの交換にはアウターレース用の専用工具が必要です。ここから先は、バイク屋さんに任せた方が無難かもしれません。

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