厨房



ここは、店主の日々の生活を書き綴った部屋です。
更新は不定期です。

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06/08

 今日は貯金のお話をしましょう。いや、別にバイクと関係ない話では無く、値段のこなれた中古車なら余裕で買えてしまうという夢の様な貯金についてです。こんな文面で書くと、怪しいサギ商法か宗教団体の謳い文句に聞こえない事も無いですが、普段のライフスタイルを変える事無く、それなりの資本が出来る貯金。500円玉貯金です。ご存知の方も多いでしょう。「30万円貯まるBANK」と書いてある筒状の貯金箱が売られています。全部500円玉を入れれば約30万円、100円玉なら約8万円貯まるというアレです。

 この貯金のコツは、500円玉を手にしたら即財布のデッドスペースへ押し込む事です。そして家に帰ったら、デッドスペースの500円玉を全部貯金箱へ注ぎ込む。500円玉は、絶対に何が有っても使ってはいけません。1000円札で100円の物を買い、おつりを900円もらったら500円玉はデッドスペースへ。瞬間的には600円の買い物をした事になりますが、慣れてしまえば気になりません。なので1つ注意すべき点は、常日頃から自転車操業で生活している人には向かない事です。

 実は、私は過去にこの貯金箱を500円玉で一杯にした事がありました。そこで、喜び勇んでフタを缶切で開けてみたのですが、実際に入っていたのは28万円と少々でした。もちろん、その時は達成感に満ち溢れて満足していましたが、「この貯金箱、本当に30万円分入るのか?」という疑問が渦巻く様になってしまいます。そして達成したその日から、またもや無意識に500円玉は財布のデッドスペースへ......。こうして、「500円玉貯金箱には本当に30万円入るのか?」を立証する旅が始まったのです。

 一回貯金箱満タンを経験したので、途中で500円玉に手を出さない耐性は実証済みです。なので、2回目は秘密の場所に500円玉を裸のまま積み立てる事にしました。これなら、その都度いくら貯まっているのかが一目瞭然です。こうして2回目にトライしてから2年と9ヶ月、目の前には500円玉の山が出来上がりました。ちょっと数え違え、勢い余って31万と少々集めてしまいましたが、多い分にはOKです。いよいよ、次回は新品の貯金箱に、我が長野県が誇る米子大瀑布の如く500円玉を注ぎ込みます。



08/10

投入前
投入前

 さて、用意したのは今回この為だけに購入した「30万円貯まる貯金箱」と裸で貯めた500円玉628枚です。投入前に並べてみましたが、本当に入るのか不安になってきました。

1万円投入後
1万円投入後

 このあたりで挫折する人もいそうな1万円分投入後です。当然ですが、この状態で缶を揺すっても軽い間抜けな音しかしません。

10万円投入後
10万円投入後

 一気に10万円分投入しました。ここまで貯まると、重量感もそこそこ感じる様になり、なんだか貯まっている気分にさせてきます。

15万円投入後
15万円投入後

 丁度折り返し地点の15万円投入後。300枚が入っている訳ですが、この頃から缶を横倒しにすると、コイン投入口に500円玉の姿が確認できる様になります。人は、これを見てニンマリ笑い、次の1枚投入に向けての励みにする訳ですね。

20万円投入後
20万円投入後

 もう、何時どんな状態で缶を横倒しにしても、コイン投入口に殺到する500円玉が観察できる状態です。重量もズシッと迫力を増してきます。

25万円投入後
25万円投入後

 この頃になると、缶を立てた状態でもコイン投入口から500円玉が観察できます。ゴールまであと100枚ですが、30万円コンプリート達成にはここからが肝心なのです。

28万円投入後
28万円投入後

 30万円コンプリートまであと一歩の28万円投入後ですが、前回の私はここで投入をやめてしまい、30万円コンプリート達成はなりませんでした。その訳は......

投入困難になり始める
投入困難になり始める

 積み重なった500円玉の層が、500円玉を投入する際に障害となって入れ辛くなってくるのです。ここからは、缶を揺すって投入口周辺に空間を作り、500円玉を斜めにして入れなければなりません。あと20枚入れなければならないのです。

最後の1枚
最後の1枚

 30万円達成へ最後の1枚。かなり入れるのが困難ですが、力を込めたら「バチッ」という鋭い音と共に入りました。余分に集めてしまった26枚が手元に残りましたが、もうこれ以上の投入は困難なのでここで終了とします。

30万円コンプリート
30万円コンプリート

 謳い文句通り、見事600枚, 30万円の500円玉を収容した貯金箱。その重さと言えば、文字通り金属の塊を持っているかの様な感触です。

計量!
計量!

 早速体重計まで貯金箱を抱え、計量してみると重さは約4kg。体重計なので大体の数値ですが、500円玉1枚は7.0gなので、600枚貯まると4.2kgの計算です。


 「どこまで入れれば30万円なのか?」この疑問を晴らす為に始めた実験でしたが、相当ギリギリの線まで500円玉を入れなければならない事が判明しました。「コインが入れ辛くなったからそろそろ開封しようかな〜」なんて思っているアナタはヌルい!!



08/21

 こうして、見事臨時ボーナスとなった314,000円の臨時ボーナスですが、悲しい事にこのままでは世間に通用しません。貨幣法第7条に「貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する。」と定められているので、600枚の500円玉を手にしてバイク屋さんへ行き、「30万円のバイク1台ちょ〜だい」と言っても買えるのは原付の自賠責だけ......という寂しい状態になってしまいます。

 ならば、銀行や郵便局の窓口で預金・両替というのが無難な選択肢ですが、ここでも少々問題があります。「500円玉600枚を預金・両替する」という行為は何ら違法性を持ちませんが、申し込んでから非常に待たされるのが現状なのです。1つは、近年問題となった韓国ウォン硬貨による偽造500円玉の横行です。自動販売機に多大な損害をもたらし、新500円玉登場のきっかけとなったこの事件のお陰で、預けた500円玉のチェックが行われる様になりました。もう1つは、600枚の500円玉をカウントする作業です。預金の際には、予め入金票に金額を記入してから窓口へ赴きますが、正確な金額かコインカウンターによる計測が行われます。

 ここで私の体験談を。1回目の500円玉貯金で288,500円を貯めた時の事、私は開封した貯金箱に500円玉を入れ、ある都市の中規模集配局へ行きました。入金票に金額を書き込み、窓口へ「これお願いします」と貯金箱と入金票, 通帳を提出。貯金箱に入れて500円玉を預けたのは、「500円玉貯金で貯めたんだよ」という事を主張する事で、在らぬ疑いを持たれない為の予防策でした。窓口の人はと言うと、「はい、お待ちください」と一見涼しい顔でしたが、別の職員の方に貯金箱をを預け、貯金箱はなにやら奥の方へ。そこから、予想もしなかった待ち時間が訪れたのです。

 10分少々が経過し、奥からは何の音沙汰もありません。ドウシタノカナ......?? と気を揉んでいると、約15分が経過した所で突然「ザーーーーージャラジャラジャラジャラ......」という音が聞こえてきました。暫くしてまた1回、そしてまた1回と聞こえてきます。3回だったか4回のカウントが終わり、20分が経とうとした頃窓口が通帳へ印字を行う音が聞こえ、通帳が帰ってきたのでした。

 結局、窓口での預金・両替はコインのカウントと偽造硬貨のチェックに時間が掛かる事が判明したので、私的に今回は別の手段を考えたい所。となると、まず思いつくのはATMによる入金ですが、まず硬貨取扱い可能なATMは限られているという問題があります。加えて、やはり500円玉貯金を貯めた弟の体験談によると、500円玉を硬貨投入口に入れすぎて詰まらせ、恥ずかしい思いをしたそうなので、リスクが高いので却下。

 そして今回利用したのが、企業へ集金にやって来る銀行マンに頼むという手段。私は母親に貯金箱と500円玉28枚を預け、来社した銀行マンに手渡して母親の口座へ入金してもらい、その後入金した分を引き出して私へ返すという方法を用いました。これなら、銀行や郵便局へ行って退屈する事もありません。ここでポイントなのが、銀行マンに預ける際は現金に封をしておくという事。今回の場合は、実験の後貯金箱は未開封のままだったので問題ありませんでしたが、ガムテープでも良いので封をしておいてほしいとの事でした。そして当然の事なのですが、貯金箱を預けるのは信頼できる両親である事......。至極当然の事ですが、世知辛い世の中を見つめている限り当たり前の事とは思えない気もするのです。

 こうして、私の手元には314,000円の臨時ボーナスが入りましたが、次の日からまた財布の500円玉スペースには500円が投入されていました。そして臨時ボーナスはというと......私の口座へ預金。こんな金額を手にした時、あなたが選択する道が500円玉貯金の向き不向きを表しているのかもしれません。

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