<株式会社玉屋商店 大正10年トランシット>
Sorry Japanese Only
<右前側面> <左後側面>
<左前側面> <右後側面>
<磁石盤面>
<収納箱>
このトランシットは、木箱に検定証や製造会社名が無く不明ですが、私の測量機器便覧(昭和51年)
の「経緯儀の変遷と発達」を見ると「1906年(明治39年)合名会社玉屋商店がトランシットの国産化を
計り、千駄ヶ谷原宿の工場で工場長中堀幾三郎は苦心の末、英式羅盤経緯儀を乙式トランシット、甲式
トランシットとして開発したのについで米式トランシットを国産化した。」とあります。
上記のことから収納箱外に書かれている丙式トランシットで玉屋のものと思いました。
今後、新たな資料などが出てくれば、もっと詳しく解ると思います。
このトランシットは望遠鏡に着いている棒状気泡管は目盛り(2.5mm刻み)がありますが、平盤気泡管には
目盛りがありません。
合掌方式は外焦式ですが、対物レンズが移動し、望遠鏡反転は対物側、接眼レンズ側共に反転できます。
初期の器械の特徴である目盛り角度は右回り360度のみで、水平バーニャの0度が中央ではなく向かっ
て右側(片方)に位置しています。
この器械をご存じの方がいらっしゃいましたら資料情報等を掲示板にてお知らせくださると大変有り難い
です。
望遠鏡倍率 推定12倍程度
合焦方式 外焦式/像 倒像
最短合焦距離 2.5m程度
望遠鏡全長 18.2cm
対物レンズ有効径 21mm
水平目盛盤 102mm
バーニャ1分読み
鉛直目盛盤 87.5mm
バーニャ5分読み
製造番号 [不明]
検定証年月日 不明
外の詳細は不明です。
写真のトランシットは、各動作部分は良好で、望遠鏡の十字線も綺麗ですので、状態はいい
です。またこの器械にもスタジヤ線が着いているので古くからスタジヤ線は採用されていたこ
とが伺えます、この器械も三脚がありませんが、三脚取り付けネジは無いです。
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