<金剛八田スタンダード 昭和50年トランシットレベルTL>

Sorry Japanese Only

 

<右前側面>             <左後側面>



<左前側面>             <右後側面>



<望遠鏡を鉛直方向に向けた左側面と右側面>



<望遠鏡左後側面より気泡管を見たところ>



<本器とレベルトランシット>


この器械は最初に見たとき、トランシットなのかレベルなのか悩みました。
この器械は、昭和48年同社のレベルトランシットUSと同時期と思われますが、木
箱に検定証が無く制作年月日が不明です、私の測量器便覧(昭和51年)の巻末に
トランシットレベルとして製品紹介がありましたので、昭和50年には作られていたと
思います。
水平目盛盤のバーニャは、レベルトランシット同様1分読みで、やはりルーペも付属
します、上記のレベルトランシットではなくトランシットレベルとなっているところが面
白いです。この木箱には性能諸表が付いていますが、ほぼ上記レベルトランシットと
同性能です。鉛直方向には望遠鏡が42度付近まで上下しますが反転はできません。
このことから、一般建築測量用と思われます。

レベルを見るときに、望遠鏡付属の気泡管が見やすいように、気泡管と本体左側に反
射鏡がついており、観測者が望遠鏡を覗きながらでも、気泡管の気泡が確認できるよ
うに配慮されています。そのため、望遠鏡下部に取り付けられているが気泡管が反射
鏡のため通常の位置より20mm程度下部に取り付けられています。


性能表より

望遠鏡倍率 25倍
合焦方式 内焦式/像 正像
最短合焦距離 2m
望遠鏡全長 27cm
対物レンズ有効径 30mm
分解能4秒/視界1度10分
縦 横 棒状気泡管(ガラス部分)全長約30mm 外径10mm 気泡長10mm
気泡管感度120秒
望遠鏡 棒状気泡管(ガラス部分)全長約55mm 外径14mm 気泡長26mm
気泡管感度 70秒
水平目盛盤 直系102mm/バーニャ1分読み
高度分度盤 直系120mm/バーニャ5分読み
製造番号 [748133]
検定証製造年月日 不明
外の詳細は不明です。


このトランシットレベルの全体の器械構成を見ると、上記レベルトランシットと共に
レベルに近い構造だと思います。

写真の器械は大変綺麗ですが、水平鉛直の微動ネジが重いです、長く使用されて
なかった為でしょうか。
望遠鏡は、大変綺麗で十次線もはっきりしており状態はいいです。特殊工具の小さ
なスパナが無いだけで付属品の下げ振りやルーペ、ドライバーも綺麗です。

この器械と似た形状の整準ネジ4個のタイプがあり、色は全体が黒色ですので、
黒色は古い方かもしれません。測機舎製もあるようです。また、整準ネジ4個の
タイプは、古い器械に多い方位磁石盤付きもあるようです。

 


 

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