2023.02.15更新<東京測機株式会社 昭和22年4吋U型トランシット>

Sorry Japanese Only

 

<右前側面>             <左後側面>



<左前側面>             <右後側面>




<磁石盤面>



このトランシットは、東京測機株式会社 20秒読み4吋U型トランシットです。
検定証から昭和22年のものですが、望遠鏡が外焦式のため望遠鏡を反転したさい望遠鏡
真下の棒状気泡管ガラスを傷つけないようにガラスに保護カバーが付いている点が興味深
いです。望遠鏡付属の気泡管は片面気泡管です。

東京測機株式会社について、国立国会図書館(デジタルコレクション)の閲覧より
兵器を中心とした日本の光学工業史 1955(昭和30年)764頁
  創立 昭和14年12月15日
  発足 昭和16年 3月15日(測量機械の製造及び修理を始めた)


この器械の呼称の由来は、私の測量機器便覧の測量機器の変遷から引用すると、
「英国式は、水平分度、高度分度ともに同一の径を持ち、その大きさをインチでよび、仏、独
式は高度分度が水平分度より小さく水平分度の径をセンチでよび、その大きさわ表していた。
米式はこれについている磁針の大きさをインチでよび器械の大きさとした。
わが国でははじめ、外国式をそのまま呼んでいたが戦時中米式のみ作っていたので5イン
チ級をT型、4インチ級をU型、3インチ級をV型とよんだ。戦後また前に逆戻りしたが、業界
は1、2、3型を採用している。」とあります、この器械は磁針の長さが10cmありますので、4
インチで2型トランシットとなるようです、木箱の昭和36年の修理検定証の器械名称のところ
が「東測4UT」となっているのもこのためでしょう。

望遠鏡倍率 推定25倍程度
合焦方式 外焦式/像 正像
最短合焦距離 1.5m程度
望遠鏡全長 27.5cm
対物レンズ有効径 30mm
水平目盛盤 外径170mm程度
AB対抗バーニャ20秒読み
鉛直目盛盤 外径114mm
バーニャ1分読み
製造番号 [5246]
検定証製造年月日 昭和22年7月

同型機説明 乗数100 加数0.32m


写真のトランシットは大変綺麗で、上部下部の微動固定ネジは現在の器械より”しっくり”と
手に馴染む感じがします。望遠鏡の状態もいいです、器械のガタつきも全くありません。
十次線縦線が破損しているのと鉛直目盛盤カバーが欠品しているのが大変残念です。
この器械も三脚がありません。

 


 

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