<株式会社玉屋商店 昭和12年12吋Yレベル>

Sorry Japanese Only

 

<右前側面>             <左後側面>



<左前側面>             <右後側面>




<収納箱と検定証>


このレベルは、木箱の検定証から昭和12年の12吋Yレベルです。
私は、写真だけですがこのレベルとよく似た形状の測機舎のものを見ました。
元々、測機舎は玉屋商店から分岐独立した会社のようですから似たレベルがあるのも不思議
ではないかもしれません。余談ですが富士測量機(現旭精密)も玉屋から分岐独立した会社の
ようです。「月刊測量2003年4月号測量機器産業界の歴史を語る」より引用。

望遠鏡全長は、31cmあるため1吋(インチ)が2.5cmなので12吋Yレベルになります。
今では珍しい外焦式望遠鏡です、各ネジ部分が金メッキ処理なのかピカピカしています。
このレベルの一番の見所は、棒状気泡管の1目盛りが2mm刻みではなく2.5mm刻みにな
っている点でしょう。日本測量機器工業会の発足は、昭和21年なので戦後は2mm刻みに統
一されたようです。

望遠鏡倍率 推定20倍程度
合焦方式 外焦式/像 正像
最短合焦距離1.8m程度
望遠鏡全長  31cm
対物レンズ有効経 28mm
棒状気泡管(ガラス部分)全長約90mm 外径16mm 気泡長20mm
気泡管感度は推定30秒〜40秒程度
水平目盛盤 76mm
バーニャ5分読み
製造番号 [3405]
検定証製造年月日 昭和12年1月27日
外の詳細は不明です。

このレベルが作られたころは当時の価格は大変高価であり一般測量では、ほとんど使われない
時代でした。
写真のレベルは、木箱も大変丁寧な作りで上蓋内部の望遠鏡を保護する部分にはスプリングに
より固定するという手の凝った作りになっています。
対物レンズの他、十次線もはっきりしており塗装の剥がれも少ないのでレベルの状態は非常に
良い部類に入ると思います。

 


 

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