上映作品:殿さま弥次喜多/家光と彦左と一心太助 2003.02.22-28 2003年2月28日(金) “想い出の錦之介映画展”最終日である。 本日の二本は、武蔵、反逆児、柳生一族、と重たい作品が続いたが、最終日の今日はがらりと雰囲気を変えて楽しく笑って軽い錦ちゃんを堪能することになった。 今日の映画は、錦ちゃん十八番の殿様と庶民の対比とギャップ、そして軽快なリズムとテンポの速さが売りである。映画を観る前から“今日は楽しく気楽に観るぞ”と感じてしまう。 今日で最後だから5時50分の上映に間に合わせようとしたが、劇場窓口の女性から「2本立て入替制のため、3回目の入場は7時50分からです」と言われた。 途中入場は原則できないらしい。 しかし、そこを何とかと粘って5時50分の回から入場出来るよう頼み込みチケットを発券してもらった。入り口の休憩場所に甲にしきさんが、ご年配の男性の方と座ってお話されていた。甲さんと目が合ったので私は会釈をしたが甲さんは目を逸らされた。 私は、内心笑ってしまった。甲さんてシャイな方なのかも…。 そして、はじめは気付かなかったが、連れの男性の方は沢島忠監督だった。売店でコーヒーを頼み椅子に腰掛けたら、偶然、少し離れた席に座っておられた沢島先生と目が合った。私は声を出さずお辞儀をしたら先生も丁寧に挨拶された。 多分「誰だったかな?」などと思われているのだろう。 かつて、先生自ら演技指導までいただいたことも、思えば遠い昔の思い出である。 「先生、お元気でなによりです」心の中でご健勝をお祈り申し上げた。 今日の作品は、“錦之助・賀津雄兄弟共演作品”として、“沢島忠監督作品”として、最終日に相応しい二本立て上映だった。 沢島先生は甲さんとご一緒に最後列でご覧になっておられた。 沢島先生にとって、“錦兄いとお嬢(美空ひばり)”の共演作品をどんな思いでご覧になったのだろうか。先生ご自身にとっても感慨深い作品なのではと思いを馳せた。 錦ちゃんは沢島監督との出会いによって役者として大成したと言っても過言ではないだろう。この二作品とも現実に有り得ないおとぎ話のような映画である。 しかし、冒頭から全くありえない虚構の話だと判っていても、観客はそれに乗せられついのめり込んでしまう。 その軽快なノリはまさに“庶民派”の沢島監督ならではの真骨頂だった。 大勢のエキストラ、屋根瓦を舐めての俯瞰撮影、人・人・人・また人・人、このダイナミックな躍動感は、日本経済が右肩上がりの高度成長時代の世相反映だったような気がする。 もうこんな映画は撮れないだろうな、ただそれだけが実感だった。 こうして“想い出の錦之介映画展”すべての映画を観ることが出来た。そしてまた、私にとっても懐かしい方にお会いできた思い出の日々であった。人生『一期一会』である。 再びお目にかかることが出来ないかも知れない。 それだけに尚更、錦ちゃん映画を求めて『人込みの中にそを聞きに行く』思いである。 今回の映画展でご一緒に錦ちゃんを懐かしんだ熱烈ファンの方達とも、またご縁がありましたら何処かの錦ちゃん映画の上映館でお会いしましょう。そんな気持ちを込めて…。 |
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